CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

岐阜県現代陶芸美術館  大織部展

2014-09-13 19:25:17 | 陶磁器を探す旅と名物
行ってまいりました、岐阜県多治見は現代陶芸美術館へ
住まいのあたりでは、さっぱり宣伝を見ませんでしたが、
実家に帰ったら、えらい力の入れように
さすが、天下の名品勢ぞろいと
鼻息荒く、見てきたわけであります

すごかった

もう、ぐうの音も出ねぇよという具合でありました
現代陶芸美術館なのに、ほとんど現代じゃないという
そこはいいとして、桃山陶を中心にというか、
もう、題名の通り、「織部」を主体とした大織部展でありました
さまざまな織部焼、そして、その元となるといえばいいか、
祖、源流にあたるような名品が勢ぞろいでありました
目録は、ホームページか何かを確認せいよと、
投げやりにしてしまいますが、
やはり、今回目玉でありました

志野茶碗 卯花墻
肩衝茶入 勢高
伊賀水指 破袋

いや、勢高は、わたしが見たいだけでありまして、
実際は、黒織部 冬枯、あるいは、茶杓 泪でありますが
いわゆる、「へうげもの」漫画で知りえたそれこれが
勢ぞろいというものでありました
そのへうげものも全面バックアップといっていいのか、
共同企画みたいなのもみっしり行われていまして、
それはそれ、楽しく見てきたわけですが、
思いのほかというか、あの漫画で出てきた本物が
今回、本当に多くて驚きというか、
この漫画のファンとしては、本当にたまらんという具合でありました
すごくよかった、こんだけ揃って見られる機会なんて
もう無いんじゃないか、それほどであります

と、そんなミーハーな見方もしていたわけですが、
それ以外にも、織部の木像がまさかの名古屋城蔵ということがわかったり、
黄天目なる室町期の不思議な茶碗あり、
白天目が二つも同時に見られたりと
興奮に興奮が、興奮でと、わけわからんちんになるほど
すごい名品というか、もうこれは名声というほうが正しいのでしょう
伝説に聞いたそれみたいなのが、
山ほど見られて大満足でありました

また、この展覧会の憎いところが、
最後に一点だけ現代陶を見せる
それが、あの豊蔵の茶碗というところが憎い
素敵すぎる、そして、豊蔵と桃山陶との差というか
違いを知って驚くばかりだったのでありました
豊蔵のそれが、復活した志野だと思ってましたが、
確かに、色合いや風合いみたいなのはそうなんだが、
姿かたち、もう少し、わたしなんかにわかりやすい部分については、
豊蔵のそれと、桃山陶芸のそれでは
別物なんだという感触を得られたのが素晴らしかった

これは勉強になった、
ただただ溜息ばかりに、
そして、しれっと唐津の名品が何点もあったのが素敵で、
本当、見どころ満点、どれもこれもすごかったと
今回にいたっては、書状の内容にも喫驚するばかりで
すごくよいものを見たと、
大手を振って自慢できる、そんな展覧会でありました
ありがたかった、思いのほか、小さかったよ卯花墻

【読書】ハチはなぜ大量死したのか

2014-09-12 21:47:20 | 読書感想文とか読み物レビウー
ハチはなぜ大量死したのか  著:ローワン・ジェイコブセン

何年か前に話題になった、
アメリカでミツバチが脱走したという事件について、
その原因は何かを探った本であります
そういや、そんな事件があったけど
その後、なんとも言われてない気がするが、
解決したんだろうかな、その答えがあるか
そう期待して読んだわけですが

題名詐欺だ、なぜなのかわからないじゃないか

そんなわけで、いくつかの示唆にとどめて、
実際はどれが、あるいは全部が原因という感じで
なんとなく、しょんぼりでありました
ま、それはそれとして、養蜂の本という
別のジャンル本として、大変有意義というか、
楽しい本でありました

アメリカの養蜂事情みたいなのの説明から、
養蜂という活動が、どうであるか、どんな歴史か
そういうことを説明し、これまでに起きた事故というか事件、
物凄い病気の蔓延や、害虫の発生とかを説明し、
それらのどれとも違う、
突然、ハチが失踪するという事件が起きた
これはなんだ、どういうことか
手探りで調べていく様と、その間にも
刻一刻と酷い有様となっていく、手の打ちようもない
圧倒的な絶望を描いたノンフィクションでありました

オチとしては、いかがなものかと想いつつも
最終的には、自然に対して無理をさせすぎたんじゃないか、
もっと自然に寄り添う形じゃないといけないのでは、
農業を工業化するというのがおこがましい、
できると思っていたその手法は、長い時間をかけて
間違えてきた結果ではないかと、
まぁ、言いたくないが、ありがちな
自然派宣言的な内容となって落ちたのであります
納得できるような部分もあるものの
それだけでは、絶対ないだろうと思うような
自然崇拝も見られたりするので
なんともいえないところでありますが、
これだけの商業規模でありながら、
案外、研究が進んでいないんだなと驚いた次第
そんなもんかしらとも思うのであります

いくつかの可能性のうち、ストレスだとか、
蓄積された薬だとか、様々なことが書かれるわけだが、
どれもこう、信憑性にかけるといってはなんだが、
決め手ではなさそうな感じ、
それは、書いている側もそう感じているようで、
なんといったらいいのか、落ちのつけどころに困ったけども、
本当に、自然というものに対しての畏怖は
持つべきだし、そこに逆らった結果ではないかなと
信じているという口ぶりは、
もやもやするが、そうかもしれないなんて
思わされるようでもありました

と、本編はおおむねそんな感じでありましたが
半分くらいは、養蜂の方法というか、
ハチと花の関係みたいなのを説明した部分で
学術的な本とも読め、なによりも、
その後の研究や、キラービー発生のお話といった
補足というか、おまけ文献が思いのほか面白くて
ハチものの本としては、非常にためになるというか
個人的に楽しく読めたのでありました

訳者のあれこれに、恩師の名前も出てきたので
当方としては非常に満足だったわけですが
なんというかな、養蜂やりたいなぁ
そういう気分になる本でありました

いつかの台湾旅行記録 14 龍山寺と華西街観光夜市

2014-09-11 21:14:59 | いつかの台湾旅行記録(2014)
夜も更けてきましたので急ぎ観光締めくくりへ
実際は、西門町時点で21時過ぎてんだから、
ホテル帰って寝るでもよかったのでありますけど
台湾の夜は長い、それを体感するため行きました龍山寺



暗くてブレてしまってますが、龍山寺
なんと夜22時までやってんですね、日本の寺も見習え(無理)
流石に遅すぎたせいか、ぱぱっと見たら出ると
そんな按配でありましたので、そのまま
近くにあります華西街観光夜市へと向かいます


糖葫蘆(タンフールー)でありますね
見ただけで買わなかったんですが、つやつやの飴ちゃんであります
で、ここの夜市は商店街と併設というか、
商店街が、夜市の名前なのか、よくわかりませんが
ずずいっと奥まで進むと


有名店の毒蛇研究所がありました
流石に夜も更けてきていたからか、閉まる直前という具合でありました
かごにはいった毒蛇を興味深く見ている観光客なのか、
地元の人なのかわからない人々が談笑しておりました
蛇の写真撮りたかったけど、怖いのでやめました
怖いってのは人がね、怒られそうじゃないか、ねぇ
そんなわけで、足早にあれこれと見て回るというか
まぁ、通り過ぎただけだったのですが
帰り道は、仏壇通りともいえる、仏具屋さんの並びを
ずらっと冷やかしてかえる


こんな感じのお店が、ずらずら並び


こんなのがたくさん飾ってあります
ありがたし、ありがたし

と、いい加減日付が変わりそう、というか、
帰りの電車がなくなるといけないので、そそくさと退散
ここでうっかり、道に迷ってというか、
龍山寺駅の上というか公園といったらいいか、広場を通ったんだが
ここが、凄く暗くて、さりとて、人がいっぱい…
いわゆる、野良の人々の巣窟だったようで、
物凄い恐怖というか、自分の迂闊さを悟りました
なんもなかったけども、
観光旅行に浮かれすぎましたと反省であります

足早に駆け抜けると追っかけられそうだからと、
急ぎ足さりとて歩きという逃げ足にて退散
ようやっと、満喫した観光日を終えたのでありました
旅行二日目終了
実際は、ホテルかえるまでに、西門紅楼わきの居酒屋を
だらっと流したりしたのでありますが割愛

いよいよ、帰宅の日であります

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【読書】パスタマシーンの幽霊

2014-09-10 20:39:20 | 読書感想文とか読み物レビウー
パスタマシーンの幽霊  作:川上 弘美

相当に短い短編を集めた小説でありました
短編集というにしても、もっと違う何かだ
すごいたくさんあるのに、どれもこれも
ちょっとした小話程度の分量というのが
読みやすくてステキな一冊でありました

内容は、正直なところ、どれもこれも
似たり寄ったりという感じであります
だのに、なぜかどれを読んでも、しっくりというか、
飽きがない、前にも読んだ感じというのがないというか、
いや、あるんだけども、違う話で、そして
とても綺麗に消化できるといった
そんな読後感でありました

基本的に女性が主人公で、
恋愛やら、生活やら、友情やら、何か他愛のないものが、
情景を描くだけのようにして、つらつら、
大きな事件が起きたり、何かが解決したりとか
そういうのは相当に縁遠い、でも
ひとつひとつ、よかったというか、なんというか、
ふんわりとした感動の少し手前くらいの感触が
心に残るという具合でありまして、
ステキでありました

相当にあれこれあったし、
不思議系の話も多いので、なにかれと
語りあげるというのには向きませんが、
出てきた女性のキャラクタが、結構つぼに入ったり、
その妙なしぐさの数々が、情景浮かぶようであり、
なんとも可愛らしげというのがステキでありました
引っ込み思案の人が、他人と触れ合うときに
二の腕をちょっとだけ触って
「さわってみました」
とか、もう、それは萌えだろう
触り返したりとかするのもなんというか、萌えだろう
女子どうしが、きゃっきゃと遊んでいる風景が
ものすごく鮮明に浮かんだわけでありまして
それを思ってにやにやしてしまう
おっさんとしては、なんというか
恥ずかしいけど、いい話というか、文章だと
思い知ったのでありました

全体的にゆるいという、流行の言葉があうんだろうか
もっと違うもののような気がしますが、
まずまず、楽しくふんわり読めました

【映画】イン・ザ・ヒーロー

2014-09-09 20:22:20 | ドラマ映画テレビ感想
映画を見てきました
完全に主演というか、唐沢寿明さん目当てであります
好きな俳優さんなんだが、なかなかどうして、
主演で見たことが少ないと、
本当に好きなのか俺と思わなくもないですが
不毛地帯あたりから、好きでたまらんのだ
そういうわけで、見てきたのであります

非常にベタな映画だな

そういう感想でありました
なんというか、言い方悪いが古臭い
そんなベタベタな映画というか邦画という感じ、
やや人情味多目ながらも、見ていて
ほんわかと楽しいと思えるような
残虐、殺伐なシーンはなく、
気持ちが下るシーンは、哀しいシーンである
そういう映画なのでありました

スーツアクターという、唐沢寿明のための映画でありまして、
あんな綺麗な留めのあるキックが打てたのかと、
アクション練習シーンに感動、感激、
受身とか動きのシーンがステキでありまして
ベタな展開を楽しく見せてもらえたのであります

内容は、まったくもって地味というか、なんというか、
スーツアクターを地味ながらもまじめに、
そして夢を語りながら過ごしていたところ、
新人アイドル俳優が嘗めた態度でやってきて
悶着をいくつか重ねたら、割といいやつじゃんみたいな
そういう話になってから、彼のためになんだかんだと、
そして、ラストでは夢に向かってなんとやらと
まぁ、そういうどっかで聞いたような
物語については、面白みとかそういうのではない
ただ、ベタなお話なのでありました

しかし、まぁ画面に映る唐沢寿明が
若いこと若いこと、明らかに俺より若い
俺よりも10は年上なのに若い、間違いない
なんだろうかなあの若々しさはと
不思議に思うほどのなんというか、魅力溢れる姿でありました

また、私の数少ない唐沢体験に、
新たな、明るく楽しげな寿明というのが加わりまして、
個人的には大満足でありました
こんな唐沢寿明は見たことがなかった
そういうことなのでありますが、
楽しそうでもありながら、悲哀も十分ににじんでいる
なんというかな、ばっちりだなと
物語とマッチした姿を堪能したのでありました

ラストシーンは、正直、どうだそれはと
首をひねってしまったのでありますが、
殺陣シーンについてのあれこれは楽しく、
もうちょっと刀殺陣が見たかったかなと
ないものねだりをしながらも、
なんだかんだと、唐沢寿明PVといっても過言でないような
満喫できるそれを楽しんでみたと
そういうお話なのでありましたとさ

【読書】シャーロック・ホームズ七つの挑戦

2014-09-08 20:54:05 | 読書感想文とか読み物レビウー
シャーロック・ホームズ七つの挑戦  作:エンリコ・ソリト

ちょっと英国文学は読んでおかないといけないかも
などと思って、推理小説といえばシャーロックだろうと
ホームズものの新しいのを読みました
驚いた、イタリア人が書いてるじゃないか
英国文学じゃない

そんなわけで、期待と大きく違ってしまいましたが
私の初めてのシャーロックホームズ本でありました
テレビドラマのいわゆるBBC版シャーロックで、
ホームズというのは、ああいう感じなんだと
カンバーバッチ的なイメージで描いていましたが
おおむね似たような感じといったらいいのか、
あの映像で思い浮かべながら読むと
なんというか、味わい深いというか、
ワトソンとの関係なんかは、あんな感じだなと
楽しく読めたといった具合でありました

七編の短編を収録していましたが、
長さが、それぞればらばらでありまして、
短いやつが、個人的に非常に読みやすくかつ
面白かったと感じた次第であります
ささっと読んで、ぱぱっと解決してしまう
そして、シャーロックホームズの推理自慢が入るという
お約束感も堪能できるというのが
かなりステキな按配でありまして、
推理小説としてどうであるかというのは二の次に、
あってるかわかりませんが、
無事、シャーロックホームズという物語を
堪能できたように思うのでありました

いかんせん、原典といいますか、
コナンドイルのそれを読んでいませんので、
ワトソンの奥さんがなんでいないのかとか、
シャーロックが、なんで引きこもって養蜂家やってるのかとか
さっぱりわかりませんでしたが、
まぁ、そういうものかなと思いながら
独特の、ワトソンが書いた日記という体裁を
楽しめたのであります

テンポよく解決していくし、
巨大な悪というわけでもない、だけども
いかにも推理小説といった事件のいくつかが、
非常に楽しく読める小説でありました
うわさに聞く、依頼人の風体診断シーンについては
辟易するといった感じもありましたが、
なれてくると、これがあるからシャーロックホームズかしらと
思ったり思わなかったりするのであります
また、つくりがしっかりしているおかげか、
その、忖度というか、推理が、ワトソンに伝染ってくるのが
読んでいて小気味よいというか面白かったのであります

作者がイタリア人だからか、イタリアにまつわる話が多く
個人的には、好きな時代のイタリアを絡まった感じで
なんだかんだ、楽しく読めてしまったと
亜流なんだろうかわかりませんが、
非常に、面白おかしく読み終えましたというお話であります

軍師官兵衛  試練の新天地

2014-09-07 20:49:59 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」
視聴完了であります
やや、休みといったところか、
転回ののち、次週に続けるという
つなぎとも感じた次第であります

右近が簡単に片付けられ、
なんというか、荒木のときと似た最後だと
改めて、最期が取り上げられなかった
中川清秀との差を感じる次第
あれは、どうしてだったんだろうかしら
そして、唐突な小西行長登場
この後、小西が活躍することはないと思ったら
そうか、三成絡みで出るのかと納得
いや、出ないかもしれないな

さておき、右近最期シーンにて、
茶会になってましたが、あの茶碗がなんだったのか
ちょっと目を離した隙に始まってしまったので
いわくを伝えていたのかわかりませんが、
あの当時で、あんだけ白い器って
いったい何なんだろうかといぶかしく思った次第
なんとも気になるのだけども
どうでもよいところであります、瑣末事である

で、光とおふくのはなしはあんなもんで、
結局ついていくのかいと、思わず肩透かしというか
なんのための悶着だったんだと考えてみると
ああやって、国替えは大変だということを
物語上で説明されたのかと
忖度した次第なのでありました
そうは伝わらなかったような気がするがよい

で、九州で、いよいよ、長政と又兵衛の仲が悪いと
素晴らしい状況でありました
また黒田の若衆がそろいも揃って
血気にはやりすぎるというのがテンプレどおりというか
ありきたりながら、よい対比だと
講談めいたやりとりに楽しみになった次第でありました

わかりやすすぎる罠に、見事ひっかかるあたりも
流石といわざるを得ないところでありますが、
九州の荒くれと、黒田の荒くれの戦いという感じなのか
もそっと、ちゃんとした感じになるのか
いずれにせよ、久しぶりに戦描写があるようなので
楽しみに待ちたいと思うのでありました

佐川美術館  北斎とリヴィエール展

2014-09-05 21:13:39 | 陶磁器を探す旅と名物
滋賀県の佐川美術館に北斎を見に行ってきました
あの富嶽三十六景が見られるというわけで、
にわか浮世絵ファンとしては見ておきたい
そんな浮かれ方をしながら観賞してまいりました

内容は、この北斎というか、富嶽三十六景に見せられた
リヴィエールなるフランスの画家だか、なんだかが、
エッフェル塔を主題に似たような版画というか、
シルクスクリーンを作ったというその
対比展といいますか、そういう催しなのでありました

まず北斎、
当たり前のようですが、これが本物の赤富士かと
まざまざ、赤富士だけで何枚もあるんだと、
そのバリエーションにも驚いたのでありますところ
それに加えて、よくよく教科書というか、
そこかしこで見た名作といっていいのでしょう
知ってる版画が山ほどあったのでした

さて、鑑定団であれこれ勉強したところ
この版画も摺りが何度目かによって値段が変わるというか
見た目も変わるとの話
今回の展示、それぞれがどうだったのか
はっきりわかるはずもありませんが、
そうやってうがった見方をしていれば、
何枚かは、色が浅いというか、いや、くどいというか、
潰れているような印象を受けたのであります
コレクションのレベルとして今回のがいかほどのものか
さっぱりわかりませんでしたが
そんな、生意気なことも覚えたのであります

で、だからといって、北斎のこれがつまらないなんてことが
あるはずもないわけでありまして、
やっぱり構図といったらいいのか、本当、
一枚の絵で完成しているといったらいいか、
ともかくかっこいいこと極まりない、
これは確かに、なんとなし飾っておきたくなる
そういうものでありました

どれもこれもステキで、富嶽の名前のとおり
富士山が主役といえるわけでありますが、
それでいて、市井のそれこれとかちあわせて
配置が見事といったらいいのか、なんか、見ているだけで
圧倒されるそれが、山ほどだったのであります
その後、北斎漫画も展示されていて思ったのですが
本当、漫画でありますね、イラストにも近い
さりとて、版画で、わずか4色摺りなんだよな
ありとあらゆることに、凄いなと感激したのであります

そして、かたや、そこの着想を得たという
リヴィエールさんのシルクスクリーン、
こっちはもっと現代的というか、イラスト的な様相でありました
童話の挿絵といったらいいか、
そんな印象ながらも、なんか、全体的に暗い、
辛気臭いといった感じであります
それでも、ダイナミックといったらいいか、
切り取った風景といった様相の、エッフェル塔の内部を
影絵のように描いたものだとか、
塔に上ってそれを修復する図だとかは、
これはなかなか、ステキなそれだと思わされたりしたのであります

そのほか、北斎漫画もさまざま見ることができたし、
版画の元というか、版木の展示もあったりして
楽しく拝見したのでありましたとさ
当然のように、同時展示というか
通常展示で、楽焼茶碗と平山先生の絵と銅像も観賞したのですが
それはまた、気持ちがあったらメモりましょう

【読書】餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?

2014-09-04 20:43:47 | 読書感想文とか読み物レビウー
餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?  著:林總

物語仕立ての会計本でした
題名で、完全に面白読み物だと思ってたのに
まじめな会計本だったよ
というか、それならそうと題名でわかるようにしとけよ、
副題に「会計から読み解く」とか、やりようがあるだろう

そんな毒づきをしながらも、
むしろ会計の本大好きなので、楽しんで読んだのですが、
物語のほうは、わかりやすくする目的のもので、
そんなに面白いそれではなかったのですが
会計説明は極めてわかりやすくてステキでありました

主に原価計算を主とした、バランスシートだとか、
損益計算書だとかの見方を説明しておりまして
かなり強引というか、わかりやすく
ばっさりと、儲かるスタイルというのを
説明しているのでありました

相変わらず、ちゃんとした勉強をしていないせいで、
損益分岐点の計算について、
こんな簡単に説明されたらわかった気分に
なってしまうじゃないかなどと
思ったり感じたりで、ありがたいのであります

結局、題名の謎に答えたかというと
あんまり答えてないよなと思ったりするものの
それはそれ、サラリーマンたるもの
会計くらいはできるようにならないといけないと
思ったりしても、
本当にバランスシート見て、あれこれ考えるまでは
なかなか至らないというのが
自分でも情けないかぎりなのでありました
そういう問題集みたいなのを
いっそのことばばっとやってみたらいいのかしら
そんな反省もしながら
ためになる本を読みましたと
そんな按配であります

【読書】灯台守の話

2014-09-03 20:58:32 | 読書感想文とか読み物レビウー
灯台守の話  作:ジャネット ウィンターソン

久しぶりな海外小説であります
なかなか楽しかった、英国作家の作品は
難解すぎて大変だと、「バンバンはい死んだ」を読んで
お手上げだったのでありますが、
今回のこれは、ちゃんと理解できる範囲でありました
なんというか、童話といっても差し支えないような
そんな雰囲気と、内容でありながら、
なんだろうか、暖かいといったらいいか、
何か未来めいたものに憧れる何かを
見せてもらったように思いました
上手いのであります、描写が、些細な描写が胸を突くのだな

話も破天荒といったらいいのか、
突拍子もない設定から、孤児になりという具合なんだがけども、
そういうことは、孤児というそれがすでに
ここで描かれた以上に奇妙であったり、
奇跡であったりするといった描き方が秀逸というか
ただ、上手いと読まされるのでありました

灯台守の語る物語が、本当の人生と行きつ戻りつして、
なんというか、楽しいような悲しいような、
不思議な気分になるのでありました
台詞もまた秀逸でありまして
悲しい生い立ちも、物語として語ってしまえば
悪くないといういった台詞が、
まぁ、なるほどとも思えるし、よくよくしみるというか
ともかく上手いのでありました

語る主題のひとつに、愛というものがあって、
また、別には、自分とは何かというものがあって、
どちらも、実にうまく語られていて、
それでいて、どこか物足りない感じがまた
秀逸きわまりないと思ったのでありました

感動というのとは違うけども、
読んで、よいお話を読んだ、なんていう感想が
すっと出てきたような
不思議なお話でありました

いつかの台湾旅行記録 13 西門町芒菓冰と阿宗麺線

2014-09-02 21:10:01 | いつかの台湾旅行記録(2014)
台北地下街を一通り堪能したあと、
またも移動を開始します
とりあえず楽しめることは全部楽しもうと
またも、宿場である西門町で下車、そして
一目散に名物に向かいます


西門町芒菓冰、マンゴーかき氷ふたたびであります
昼に食べて、夜にも食べるという剛毅っぷりですが、
今回は、マンゴー丸ごと乗せという
素晴らしい食べ物があるとのことで、急ぎ入店であります
確か21時過ぎてたはずなんだが、やってるもんであります
というか、満員だ、凄い人気だな


丸ごとマンゴーかき氷であります
170元でありました
本当は200元なんですが、多分載ってるマンゴーが
どう見ても冷凍モノなところから、品切れのため
値引きされてんだろうと思うのであります
だがそんなことはどうでもよい、ぱくぱく食べる
すげぇ旨い、昼のフレッシュマンゴーも素晴らしかったが、
ここの甘い氷(氷自体が甘い)もたまんねぇ
そんなわけで、あっという間に平らげたのであります
写真で伝わりませんが、結構大きいのですけど
頭を痛めながら、さくさくと食べたのであります


そして、もう一点西門町といえば、阿宗麺線でありましょう
初めての台湾旅行のときに、麺線のあまりの旨さに
腰を抜かすほどだったというくらいの衝撃で、
それからすきあらば食べようと楽しみにしていた物体
今回は、特に有名な西門町の店で食べたのであります


小で、50元
完全におやつという具合ですが、この日の食事を考えると
これが夕飯になるのかという感じであります
ちゃんとした食事しようぜ俺
想いつつも、楽しみにしていたこれを一気にかきこむ
旨い、思った以上にカツオ出汁が濃い
初めて食べたのが、干しエビの風味がたまんないやつで
正直、あれによりは落ちると感じてしまいましたが
それでもやはり、名店のものであります
パクチーもふんだんで、もう個人的には言うことなしでありました
さっぱりといったらいいのか、こってりとは違うが濃厚なこれを
しゃらしゃらとお茶漬けよろしく食べて
満喫したのでありました

夜も更けてきた、さらに急ごう、
誰に追われるわけでもないけども、
さらに台北の夜を楽しみに駆けたのであります

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【読書】成功の実現

2014-09-01 20:59:33 | 読書感想文とか読み物レビウー
成功の実現  著:中村天風

哲学の本といっていいのか、中村天風という方の講演を
書物に起こした本であります
内容は哲学的な思索というか、生き方ということが語られているんだが、
なんというか途方もないといいますか、
半信半疑で読んで、いまだ、その内容と描かれたこととが
うまく頭の中で像を結ばないというか
ともかく、読んだ、面白かった、なんとなくわかった
そういう気がするんだけども、
それほど安易な内容ではない、わかったというのはわかってない
そんなことを思わされるような、
どっぷりと問答をできるようなものでありました

まず、この中村天風なる人がよくわからないのですが、
本当にというか、実在の、その語られた履歴というか歴史は
現実のものなのか、そこに疑念があるという
そんなところから始まってしまうんだが、
齢16にして、日露戦争の裏で働いた軍事探偵なる職業で、
当時は人切り天風と呼ばれたとか、もう、
そっからして講談ではないか、怪しい騙りじゃないのかと
そんな具合なのであります
しかし、その経験で語る内容は凄まじいもので、
時代といったらいいのか、大将から昭和にかけて、
豪傑として過ごしたといったらいいんだろうか、
ともかく、ゴロツキといったそういう類ではなく、
恐ろしい何者かであったというところは、
冒険譚のようで面白くあったのであります

が、この人が、その凄絶な前半生から、
大東亜戦争のころに結核をわずらってしまい暗転、
死を恐れる弱者となって、心の安らぎをもとめて、
アメリカから西欧を渡り歩いて
最終的にはインドで悟りを開くという
もう、レインボーマンみたいな話だったのであります

そこで得た悟りというのが、哲学でありまして
そして、その後設立される、天風会というそこで
中村天風氏が講演を行うそんなことになったようでありました
もっとも、その会を行う前に
悟りを得て日本に戻り、実業家としてならしていたようで、
なんといったらいいのか、怪物には違いないんだが
実業家であり、哲学者であり、ある種ペテンのようにも見える
そんなものすごい人物であろうと
読むと思わされるのでありました

で、肝心かなめの天風会の教えにつきましては、
すぐに実践できそうなこともあるけども、
ここに書かれたことに、どれほど納得というか
共鳴できるかが、ひとつ、試験のようでもあるのか、
非常に高い次元で人生を考えていると
この言葉に啓かれるところがあるんじゃないかと
そう思わされるようなところでありまして

こう書いた時点で、私には理解できてないわけですが
とりあえず、凄い人がいたのか、いなかったのか
わからんが、哲学に触れたと
そんな感想を抱いたしだいであります