CLASS3103 三十三組

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NHKスペシャル 横綱 白鵬 “孤独”の14年

2021-11-02 21:03:24 | ドラマ映画テレビ感想
ちょっと前にやってたNHKスペシャルであります
横綱白鳳の軌跡、道程を追ったドキュメンタリ
そういえばそんなだったなと、
見ながら、若いころの相撲を見てしみじみ感激というか、
やっぱ、若いころの相撲はいいなーと素直に感心したのでありました

先日、あれこれあった挙句に引退となってしまった
数字、実績を見る限り文句のつけようがない大横綱なのに、
なんか晩節を汚した的な扱いになってて、もったいないというか、かわいそうというか、
でも、自業自得かなとも思ったりするところ
さりとて、その外野のとやかくが、どれほど白鳳を追い詰めたし、
また理不尽に期待をしていたかも
よくよくわかるドキュメンタリで、面白かったのであった

若いころ、朝青龍を追いかけていた時くらいまでの話が
かなり面白い感じだったんだが、
結局、朝青龍を追い落とす「ファンが望む横綱」というものに
縛られてしまったのかもしれない
それができてしまうがゆえに、不幸だったのかもしれないと
思わされる内容でありました

個人的に白鳳のベストは、いつだったかの初場所で朝青龍と投げ合いを制した相撲で、
あの時は、まさに大相撲、とてつもなく素晴らしい相撲を見たと
それを打った朝青龍、白鳳ともに尊敬というか、畏敬を覚えたというくらいだったけども、
そこから、盤石でいられるのはやはり、決して長い時間ではなかったと
そういうお話でもあるなと思ったのである

ファンが身勝手という見方ももちろんその通りなんだが、
大多数がそうであろうと、勝手に自分の言い分を書いておくと
「よい相撲が見たいだけで、勝ってるところが見たいわけではない」というのがありまして、
このあたりに、実際に相撲をとる力士と観客との思いに差がある、
むろん、力士は勝たないと給金に響くという問題がある以上、
勝ちにこだわるのは当たり前のはずなんだが、
ファンとしては、どうやってでも勝つという相撲じゃなくて、
がっしりと相撲をとっている、その取組が見たいという感じなわけでありまして
なかなか難しいところではないかと思わされたのでありました

横綱が、あまり長く在籍しないのも、どっしり構えて勝てなくなったら
さっさと引退してほしいという、新陳代謝的なこともあるんじゃなかろうかと
そこと長く強くあるということが相容れなくなってきた大相撲に
なんとも、悲しいと思える内容でありました

白鳳に朝青龍になかった、名横綱の優等生を求めておきながら、
勝ち進み、新たな日本人横綱候補が出てきたら
まるで悪役のように扱ったというのは、
やや偏向というか、僻目にすぎるんじゃないかと思ってしまうのだが
日本人横綱というブランドの前に、一種差別的な扱いをしていたというのは、
本当にそうだろうかなとちょっと感じてしまったのである
この頃から、白鳳の相撲が荒くなってたのも、また事実じゃないかと
それまでの受けて立って、どうしても動かない盤石さがなくなっていた、
だから、稀勢の里に食い込まれてたというのもあって
立場が逆転してたんじゃとも考えたのでありましたが、
実際、白鳳本人としては、そのバッシングはひどいものだったんだろうとも
想像できて、なんとも悲しいのでありました

興行なのだから、ベビーで一世を風靡したあと
ヒール転向するなんて、ありがちな話じゃねぇかと個人的には思ったりするんだが、
あれこれ、様々な人が横綱というものに求めるものに
違いがありすぎて、当の横綱を困らせていたのは紛れもない事実だろうと
感じたのでありました

強い横綱であったというのが星の数で語られることもあるんだが、
それよりは、どんなすごい相撲を取ったことがあるか
そっちに、ファンも、力士も目を向けてくれるといいなと
一連を眺めて感じたのでありました
これもまた、ファンのわがままであるのだが、大相撲を楽しくしてほしいと願うばかりである内容であった


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