ちびずマムのマイペースな育児・料理・翻訳日記

2007年生まれの1号くんと2010年生まれの2号くんに振り回されつつ、自分の夢もなんとか追っていきたい、ちびたちのマム

伊坂幸太郎『AX』

2022年06月01日 | 読んだ本(日本語)
伊坂幸太郎著『AX』

ずいぶん前に書店で見て購入。
だって、凄腕の殺し屋なのに恐妻家なんて、おもしろい予感しかしないでしょう??

というわけで、読んでいたのですが、帯に
恐妻家の殺し屋「兜」と、その家族の物語。
と書いてある通り……だった。

凄腕の殺し屋で、敵やターゲットをあっさり片づける。
記述もあっさりしてるので、ほんとにあっさり。凄腕感が強調されている。

なのに! なのに! 1行にも満たない文章で、突然死んでしまうのだ。
びっくりして何度も読み返したよ。ほんまは生きてるんちゃうか、とか。
でも、やっぱり死んでる。

だからこそ、「その家族の物語」なんだけど。

主人公に感情移入して読んでしまう身としてはつらいな。

殺し屋だから、幸せになるのは許されないって主人公が葛藤している通り
なんだけど。それでも、物語の世界なんだから、幸せになる結末を望んでしまう。
でも、それはやはりどう考えてもありえなくて。

幸せを望んだ主人公に感情移入していただけに、つらい、つらい、つらすぎる。
客観的に読めたら、ものすごくおもしろかったんだろうけど。

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