ちびずマムのマイペースな育児・料理・翻訳日記

2007年生まれの1号くんと2010年生まれの2号くんに振り回されつつ、自分の夢もなんとか追っていきたい、ちびたちのマム

浅倉秋成『六人の嘘つきな大学生』

2023年01月17日 | 読んだ本(日本語)
浅倉秋成著『六人の嘘つきな大学生』

途中まで読んだときは、なんて後味の悪そうな本なんだと思ったけど、
最後まで読むといろいろな意味でひっくり返ります。

でも、ちょっと波多野くんがかわいそうかな。でも、がんばって就職したからいいのかな。
恋愛はしたんだろうか。

人の一面は必ずしもその人のすべてを表さない。知ったと思った別の一面も、
必ずしもその人のすべてを表さない。ってことを真面目に考えました。

深い。切ない。そして、最後、兄と鈴江さんが会った瞬間を見てみたいな。

青山美智子『赤と青とエスキース』

2022年12月17日 | 読んだ本(日本語)
青山美智子著『赤と青とエスキース』

プロローグとエピローグに挟まれて短編が4つあって、それぞれ違う話でちょっとずつ
関係があるんだけど、4章の最後で全部がつながって、エピローグで種明かしがされる。

なんか生きていくうちに「ふたり」にいろいろあるのだ。
情熱で動ける若いうち、現実が見えてくる中年、いろいろ乗り越えるその後。

ヒロインが苦手意識持ってたユリさんが一番好きかも。いいセリフをぽっと言うのだ。

人生は何度でもある。どこからでもどんなふうにでも新しく始められる。
そんな感じのことを言う。年齢を重ねて、つらいこと、しんどいことを経験して
乗り越えてきた人の言葉だ。

明るく元気に生きているからって、その人が悲しい思いをしていないってことにはならない。
確かにそうだ。

図書館で借りた本だけど、手元に置いて何度でも飲み返したい本だった。
そんなセリフがいっぱい詰まっている。

鴨崎暖炉『密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック』

2022年11月28日 | 読んだ本(日本語)
鴨崎暖炉著『密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック』

密室が解明されなければ無罪になることになってしまった日本。
つまり、密室で人を殺しても、密室が解明されなければ無罪になるという。

そんなわけで、日本では密室殺人を請け負う殺し屋まで出てくる「密室黄金時代」

雪の館に閉じ込められたクローズドサークルの中、密室殺人が起こる。

まあ、なんかトリックがすごすぎて、完敗です。古典的な密室トリックのミステリとか、
わりと読んできたんだけど、完敗。

よく登場人物が多すぎて、「この人、誰やったっけ?」とならないのがありがたい。
「社長の社さん」とか「医師の石川さんとか」

村崎羯諦『余命3000文字』

2022年11月12日 | 読んだ本(日本語)
村崎羯諦著『余命3000文字』

書店で背表紙だけ見てタイトルに惹かれて買った本。
短編集だったので、1つ読み終わったらしばらく積ん読になってて……って感じで、
ようやく読み終わりました。

えー……ってなったり、ぞわってなったり。
『何だかんだ銀座』がおもしろかったかな。
銀座で買った蜂蜜を木に塗っておくと、お金持ちが集まってくるから、
それをつかまえてペットにするって発想がすごい。
銀座に行ったことがないのでよくわからないけど、銀座ってそんなにすんごい
お金持ち感があるところなのかな。

『出産拒否』めっちゃ怖い。怖い。怖い~~~~~!!!