ちびずマムのマイペースな育児・料理・翻訳日記

2007年生まれの1号くんと2010年生まれの2号くんに振り回されつつ、自分の夢もなんとか追っていきたい、ちびたちのマム

藤原伊織『遊戯』

2019年03月20日 | 読んだ本(日本語)
藤原伊織著『遊戯』

藤原伊織さん、好きです。ここに読書記録を書くようになる前に何冊か読んでいるのですが、
読書記録として感想を書くのはこれが初めてです。

が! これ、未完の遺作だったんですね。
表題となった『遊戯』は、主人公の男性と女性(ふたりの交互目線で書かれています)を
付け狙う怪しい男が出てきたあたりで終わってしまいます……。おおぅぅぅぅ、気になる気になる気になる。
でも、永遠に謎なんだろうなぁ。

『オルゴール』はある女性と結婚したふたりの男性のやりとりです。
なんだか、切ない。

かたや、妻の不注意で子どもを亡くし、妻から離婚を切り出され、妻まで失った超資産家の男性と、
その妻と後に結婚したけれど、妻を事故で失い、会社も倒産しかけの男性。

夕日の描写が強烈で鮮烈でした。

藤原伊織さんの描く男性がすごく好きでした。なんだろう、恋愛小説に出てくるような
完璧イケメンとはほぼ逆なんだけど、すごく人間味があって、芯が通っているところに、
本当に惹かれる。

外見とかではなく、人間くさいイイ男たちばかりなのだ。

澤村御影『憧れの作家は人間じゃありませんでした3』

2019年03月16日 | 読んだ本(日本語)
澤村御影著『憧れの作家は人間じゃありませんでした3』

今回もおもしろかったです~!

っていうか、そろそろあさひちゃん(女性主人公で編集者)が吸血鬼で作家の御崎禅の
運命の恋人だった的流れになるのかと期待してたけど、ならなかった~。

もしや、あさひちゃんではないの??

むむむ。

それはさておき。小人さんの家出事件はかわいらしく、次の未来予知をする件という妖怪の
事件では、ちょっとミステリっぽく。最後の人狼事件は人外vs人外のハラハラドキドキ展開でした。

人狼事件で、あさひちゃんがいい仕事します。

なんか、それぞれに事情があって、人狼(弟)が人を殺して回ってた理由とか、
なんだか悲しい。

それにしても、よくできたストーリーです。男性主人公が吸血鬼なんだから、そのうち……
という展開がちゃんと用意されているし。

大量に出血しても、自分が完全に獣になってあさひを傷つけたくないから……と耐える御崎禅。

こんなにもお互いを思っているのに、そこにまだ甘い要素が入りません。むむむ。


ところで、あさひはあさひ、刑事の林原さんは夏樹、と名前で出てくるのに、なぜか
吸血鬼作家さんだけは御崎禅といつもフルネームで書かれているのです。なんでだろう。気になる。

ほえええ

2019年03月15日 | 日記
金曜か月曜に翻訳用の原稿が入ります、と言われていたので、予定を開けていたのに、
今日入らなかった。

そのために別会社のオシゴト断ったのにな~~~。

まあ、あるあるですな。

今日のほっこり

2019年03月14日 | 日記
子どもを連れて出かけたとき。

三人掛けの席の真ん中が空いていたので、子どもを座らせたら、
隣に座っていた男性が「どうぞ」と私に席を譲ってくれた。

もうそれだけでイケメン認定!(笑)

マスクで顔はぜんぜんわからなかったけど(笑)。

たくさん荷物を持っていたからかな~(子どもの着替えだから、かさばるけど重くはないんだけど)。

お腹が出ているように見えたから?(いや、断じてそれだけはないと信じたい!!!!!)

東野圭吾『容疑者Xの献身』

2019年03月12日 | 読んだ本(日本語)
東野圭吾著『容疑者Xの献身』

タイトルに惹かれて図書館で借りました。うん、話題になってたのは知ってたんですけど、
その頃は東野圭吾さん、あまり読んでなくて。

んで、読み始めて気づいたんですけど、この本ってガリレオシリーズだったんですね。
っていうか、ガリレオシリーズは映画になった『真夏の方程式』しか知らない……(;'∀')

でも、あれ、すごく悲しい結末だったような記憶しかない……。

そんでもって、この『容疑者Xの献身』も悲しい結末だった。

タイトルを見たときは「なんで容疑者が献身?」と思ったけど、まさに“献身”でした。

ある女性・靖子のところに、元夫がやってきて執拗に金をせびります。いやな元夫。
母親である靖子が苦しんでいるのを見て、娘の美里が元夫を花瓶で殴ります。

元夫は生きていて、このままでは大変……となり、靖子はとっさに炬燵のコードで元夫を絞殺します。
どうしよう……ってなったとき、隣に住む天才数学教師が電話をかけてきます。

お困りなら力になりますよ。女性だけで死体を始末するのは大変ですよ。

みたいに言われて、娘を犯罪者の娘にするわけにはいかない、と葛藤しつつ、靖子は
天才数学教師に言われるままに、アリバイを作り……。

いや、もうすごいです。この天才教師。でも、切ない恋心を思うと、彼の思う通りの
結末になってほしいのですが、そこは天才物理学者・湯川助教授が真相に気づいてしまいます。

そうしてかつての友人、好敵手の心を思い、悩みながらも真相を靖子に伝えます。

いやー、その真相、すごいわ。美里が元夫を押さえつけたときの痣とかどうなったんや、と
思ってたら、ああ、そういうトリックなの!という驚きでした。

でも、やっぱ悲しい~。悲しい~。いろんな意味で悲しい~。

同じ悲しい事件でも、終わり方はピエール・ルメートルの『その女アレックス』の方がまだいいかな……。