青山美智子著『赤と青とエスキース』
プロローグとエピローグに挟まれて短編が4つあって、それぞれ違う話でちょっとずつ
関係があるんだけど、4章の最後で全部がつながって、エピローグで種明かしがされる。
なんか生きていくうちに「ふたり」にいろいろあるのだ。
情熱で動ける若いうち、現実が見えてくる中年、いろいろ乗り越えるその後。
ヒロインが苦手意識持ってたユリさんが一番好きかも。いいセリフをぽっと言うのだ。
人生は何度でもある。どこからでもどんなふうにでも新しく始められる。
そんな感じのことを言う。年齢を重ねて、つらいこと、しんどいことを経験して
乗り越えてきた人の言葉だ。
明るく元気に生きているからって、その人が悲しい思いをしていないってことにはならない。
確かにそうだ。
図書館で借りた本だけど、手元に置いて何度でも飲み返したい本だった。
そんなセリフがいっぱい詰まっている。