勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

ちいさな独裁者 / Der Hauptmann

2019年02月09日 | 洋画(ドイツ系)
第二次大戦末期、実際に起きた出来事。

脱走兵が、偶然、ナチス将校の制服を手に入れたことから、その将校になりすます。命令する事が快感になり、ついに、彼は暴走し始める・・・。

いやぁ、こんな事があるんですね。大尉にしては若すぎるとか、思わなかったのかな?当時のドイツは、かなりの形式主義でもあるのですが、逆に言うと、形式が整っていれば、疑う事は無いと言う事か。それに、絶対的権力者が居たので、ある意味その絶対的権力者の威光も借りていたので、発覚しなかったと言う事なのでしょうね。

それにしても、徐々に権力の魔力に取りつかれ、暴走し始めるのは怖いですね。でも、アイヒマン実験、あるいは、スタンフォード監獄実験(この実験は、最近、やらせが疑われていますが)でも見られるように、人は権威・権力のある(ありそうな)人物には、どんな命令でも従ってしまう様ですから、戦時下、しかも負け戦と言う異常な状態では、簡単にこう言う状態に陥ってしまうかもしれませんね。

最後のエンドロールが見もの。実際の街中で、この作品の衣装を着て、街の人たちを取り調べるシーンがあるんですが、意外に、食って掛かる人はいないんですよねぇ。一種のユニフォーム効果なのかなぁ。

タイトル ちいさな独裁者 / 原題 Der Hauptmann

日本公開年 2019年
製作年/製作国 2017年/ドイツ・フランス・ポーランド
監督 ロベルト・シュベンケ
出演 マックス・フーバッヒャー(ヴィリー・ヘロルト)、ミラン・ペシェル(フライターク)、フレデリック・ラウ(キピンスキー)、ベルント・ヘルシャー(シュッテ/アシェンドルフ収容所突撃隊指揮官)、ワルデマー・コブス(ハンゼン)、アレクサンダー・フェーリング(ユンカー)、ブリッタ・ハンメルシュタイン(ゲルダ・シュッテ/アシェンドルフ収容所突撃隊指揮官の妻)、サッシャ・アレクサンダー・ゲアサク(シクナー)、ザムエル・フィンツィ(ロジャー)、ボルフラム・コッホ(シュナイダー)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。