勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

トゥモロー・ワールド(2006年)

2006年11月18日 | 洋画(アメリカ系)
タイトル トゥモロー・ワールド

---感想---
人類が生殖能力を失ってから18年経った世界。舞台はイギリスです。

いまの”テロとの戦い”をそのまま推し進めていくと、こうなってしまうのか?と思わず思ってしまいます。テロはまだ続いており、世界は平和になるどころか、テロが蔓延しています。イギリスが舞台なので、他の国は出てきませんが、イギリス以外はかなり悲惨なことになっているようですね。ロンドンの街中を、第三世界にありがちなバイクタクシー(?)の様な乗り物が走り抜けているのは、その象徴でしょう。また、物語後半にデモシーンがあるのですが、イスラム世界の象徴の言葉を口にしていました。

人類がなぜ生殖能力を失ったのかは、遺伝子操作、環境汚染、いろいろ理由はありそうですが、物語の中では明らかにされません。また、テロ組織FISHの背景も、子供を連れて行くヒューマン・プロジェクトの背景も明らかにされません。また、ラストシーンも、ちょっと尻切れ感が・・・。このあたりが、見ていてちょっと消化不良を起しそうになります。

いろんな意味で、メッセージ性が強いですね。まずもって、テロとの戦いがまだ続いていて、世界は難民?であふれかえっているという設定はかなり皮肉です。世界は全然安全にはならないのですね。この映画では、子供が生まれてこないというのは絶望の象徴で、新たな子供は希望の象徴なのでしょうか? ネタばれになってしまうので詳しくは記しませんが、ラスト近くシーン(宣伝文句上の『クライマックス。緊張の8分間』)はとっても印象的でした。考えさせられる映画です。

英語版HP:Children of Men from Yahoo!

日本公開年 2006年
製作年/製作国 2006年/アメリカ・イギリス
監督 アルフォンソ・キュアロン
出演 クライヴ・オーウェン、ジュリアン・ムーア、マイケル・ケイン、キウェテル・イジョフォー、チャーリー・ハナム

[2006/11/18]鑑賞・投稿