勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

世界の中心で、愛をさけぶ(2004年)

2008年03月26日 | 邦画
2004年大ヒットした映画。今年の正月にテレビで放送したものを録画&鑑賞。大ヒットの映画でしたが、実は、いままで見たことが無かったんです。なるほど、そう言う話でしたか。興行収入85億円、観客動員数620万人を記録した、2004年の邦画No.1の映画。

既に言われていることだが、劇中の亜紀と同じ17歳である長澤まさみの演技は凄い。迫真の演技である。陳腐ではあるが、女性の命とも言われることもある髪を剃っての演技は真に迫る。

過去と現在を、行き来するストーリーとなってしまっているため、話が判り難い。導入部で現在を描くのは良いが、過去に行ったら過去のままと言うほうが、ストーリーが単純で、感情移入も容易であったであろう。しかし、前述のように、過去と現在を行き来しているため、意識が散漫になってしまった。高校の頃の話に絞って描いたほうが、話は悲しいんだけどなぁ。

これもよく言われていることだが、柴咲コウは、テレビ版の「世界の中心で、愛をさけぶ」の主題歌を歌っている。

タイトル 世界の中心で、愛をさけぶ
日本公開年 2004年
製作年/製作国 2004年/日本
監督 行定勲
原作 片山恭一
出演 大沢たかお(松本朔太郎)、長澤まさみ(広瀬亜紀)、柴咲コウ(藤村律子)、森山未來(高校生の朔太郎)、山崎努(重蔵)、宮藤官九郎(大木龍之介)

[2008/03/26]鑑賞・投稿
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ノーカントリー(2007年)

2008年03月15日 | 洋画(アメリカ系)
2008年アカデミー賞主要4部門(作品賞、監督賞、助演男優賞(ハビエル・バルデム)、脚色賞)受賞作。ネタバレ注意。

摩訶不思議な、難解な作品。いきなり最初に、ハビエル・バルデム演じるアントン・シガーが、トミー・リー・ジョーンズ演じるエド・トム・ベル保安官に逮捕されるシーンがありますが、何故に逮捕されたのが不明。余りにも唐突なので、いきなり結末が出てきて、そこから過去の回想シーンにでもなるのかと思ったけど、そうでもありません。

最後は、トミー・リー・ジョーンズが出てくるシーンで終わるんですが、何とも唐突なカットアウトされた感じです。話が解決されないので、物凄く、すっきりしない感じがするのは私だけではないはず。でも、こう言う難解な感じの作品って、結構アカデミー賞を取ったりするんだよねぇ。

ハビエル・バルデムの、あの特徴的髪型に注目。ある意味、”オタク”風の髪型です。撮影中は、あの一種独特の髪型を続けていたので、それが一番辛かったとインタビューで語っていました。

はっきりとは語られていませんが、物語の時代は現代ではなく、20年ほど前の1980年代だったりしています。その物語の冒頭、「最近の犯罪は、判らない」とベル保安官は語っているシーンがあります。いま、全く理解不能な犯罪が繰り返されていますが、その頃で既に、犯罪は理解不能な段階に達していたんですね。

物語は、物凄くゆったりしたリズムで進みます。その割には、結構あっさりと人が死んだりします。また、アントン・シガーの不気味さもあり、スッキリする映画ではありません。物凄く、物語に富んでいるわけでもありません。本当に”観賞用”の映画と言う感じです。

タイトル ノーカントリー
原題 No Country for Old Men
日本公開年 2008年
製作年/製作国 2007年/アメリカ
監督・脚本 ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
出演 トミー・リー・ジョーンズ(エド・トム・ベル保安官)、ハビエル・バルデム(アントン・シガー)、ジョシュ・ブローリン(ルウェリン・モス)、ケリー・マクドナルド(カーラ・ジーン・モス)

[2008/03/15]鑑賞・投稿
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バンテージ・ポイント(2008年)

2008年03月09日 | 洋画(アメリカ系)
スペイン・サマランカでのテロ撲滅サミットに出席するアシュトンアメリカ大統領が、何者かに狙撃された・・・。同時に、爆発事件も起こり、混乱する現場。一年前に、大統領を守って銃撃を受けたバーンズ警護官が、犯人を追うが・・・。

同じ瞬間を、異なる視点から時間を巻き戻して描き出すリワインドと言う手法をとって、バーンズ他、今回の狙撃に関係する8人の視点・立場から、狙撃の瞬間を描いている。なので、都合8回狙撃シーンを見ることになるのだが、それぞれの視点・立場での映像を見るごとに、一つ一つのナゾが溶けていくと言う作りになっている。ただ、それが一筋縄ではいかない。誰かの視点・立場での映像では、こちらの人物がメチャメチャ怪しい感じに描き出されてしまうのだが、視点・立場を変えた別の映像では、その怪しい感じは払拭され、また別の疑惑が・・・と言う感じに物語の最後まで、ナゾは残された感じに描かれる。最後まで、目は離せないし、離さないほうがいいでしょうね。

宣伝コピーの「誰も信じるな。何も見逃すな。」というのは言い過ぎの感は否めないが、話が進むにつれ、怪しい人物が色々と現れたり、「ええぇっ!」と思うような、見ているものを裏切るような話(アシュトン大統領の件とか)になっていたりと、サスペンスの王道を行く感じのストーリーではある。これも宣伝コピーの話であるが、”8つの異なる視点"とコピーでは謳っているが、”8つの異なる立場”と言った方がより適切な感じがする。

時間は、90分と短い作品ではあるが、次々に物語が進んでいくので、ちょうど良い長さではないだろうか。あれ以上短いと話にならないし、あれ以上長いと冗長だろう。スペイン風の街中での映像になっているが、実際にはメキシコで撮影したらしい。やっぱり、列車爆破テロを経験したスペインは、この手の映像には敏感になっている? 劇映画としては、十分楽しめる映画です。

タイトル バンテージ・ポイント
原題 Vantage Point
日本公開年 2008年
製作年/製作国 2008年/アメリカ
監督 ピート・トラヴィス
出演 デニス・クエイド(トーマス・バーンズ)、マシュー・フォックス(ケント・テイラー)、フォレスト・ウィッテカー(ハワード)、シガニー・ウィーバー(レックス)、ウィリアム・ハート(アシュトン大統領)

[2008/03/09]鑑賞・投稿
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明日への遺言(2007年)

2008年03月02日 | 邦画
第二次世界大戦後、撃墜された米軍爆撃機の搭乗員の処刑の罪を問われ、BC級戦犯容疑で起訴された東海軍司令官岡田資中将の法廷闘争の実話を描いた映画です。岡田中将は、この法廷闘争を自ら「法戦」と名づけて戦いました。

この映画まで、岡田資中将の事は全く知りませんでした。非常に興味深いのは、岡田中将は、数多くの日本の戦犯裁判において、米軍による都市爆撃を国際戦時法規で違法とされている無差別爆撃であると立証したほぼ唯一存在であるという事。このことは、岡田中将を裁く法廷を指揮したラップ裁判委員長が、公正に裁判を指揮したと言うこともあるかもしれませんが、岡田中将の「全ての責任は、自分にある」と言う「法戦」を戦う姿勢も影響しているのかもしれません。

実話、しかも裁判を描いた映画なので、場面がほとんど法廷で代わり映えせず、始めのうちはちょっと退屈な印象を与えますが、物語が進み、岡田中将の成し遂げようとした事が明らかになるにつれ、ちょっとした感動を覚えるとともに、物語に引き込まれていました。終わってみれば、「え、もう終わり」と言うくらい、時間が短く感じました。

大岡昇平の「ながい旅」が原作なのですが、驚くほど原作に従っています。原作本に出てきたセリフがそのまま、映画中で語られるほど。これには、ちょっとビックリ。また、最後の、岡田中将への判決言い渡しの場面では、MPではなく、第一騎兵師団の部隊記章を付けた兵士が付き添うんですが、これって、正しいのでしょうか?(後日追記:法務将校の人手不足のため、兵科の将校・下士官も裁判に借り出されたことはある模様。ただし、映画のように法廷警備まで実施したかは不明)

竹野内豊がナレーションを務めています。ただ、ちょっとどうかなぁと言う感じです。何故だか、時々、涙で声を詰まらしたような感じに聞こえ(そんなことは、無いはずですが)、違和感を覚えました。

いまこの時期に、何故この映画なのか?と思いましたが、「品格」を問われることの多い今だからこそ、この映画なのかもしれません。奇しくも、 イージス護衛艦「あたご」と漁船「清徳丸」衝突し沈没した事故がありましたが、これこそ、その指揮官の品格を問われる出来事。防衛省・自衛隊の幹部に、ぜひ見てもらいたい映画です。

内容が内容だけに、お年寄りが多かったですね。

タイトル 明日への遺言
日本公開年 2008年
製作年/製作国 2007年/日本
監督・脚本 小泉堯史
原作 大岡昇平「ながい旅」
出演 藤田まこと(岡田資)、ロバート・レッサー(フェザーストーン主任弁護人)、フレッド・マックィーン(バーネット主任検察官)、リチャード・ニール(ラップ裁判委員長)、富士純子(岡田温子)、西村雅彦(町田秀実)、蒼井優(守部和子)、田中好子(水谷愛子)
ナレーション 竹野内豊

[2008/03/02]鑑賞・投稿
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エリザベス:ゴールデン・エイジ(2007年)

2008年03月01日 | 洋画(イギリス系)
1998年の映画『エリザベス』の続編に相当する作品。そのタイトルの通り、これ以降、エリザベス、そして大英帝国の黄金時代が幕を開きます。2008年のアカデミー賞で、主演のケイト・ブランシェットは主演女優賞にノミネートされた(惜しくも、受賞ならず)。また、衣裳デザイン賞を受賞している。

ケイト・ブランシェットが良い。ヴァージン・クイーンと言われたエリザベス1世の、女と国の総覧者としての狭間で揺れる心を、非常に上手く描いている。”ノブリス・オーブリジュ”そのままに、スペイン無敵艦隊との戦いにおいて、先頭に立って総員を鼓舞しているシーンがあるが、中々見応えがある。見応えがあるといえば、女王の衣装だが、豪華絢爛。アカデミー衣裳デザイン賞の受賞も納得です。

基本的には、歴史の出来事であり、特に物語を付ける必要があるはずも無いのですが、”事実は小説よりも奇なり”。当然、映画化する上での脚色はなされていると思いますが、ベースとなっている話だけでも、物語性は十分。エリザベス1世、ベス・スロックモートン、ウォルター・ローリーの関係をめぐる件は、中々ロマンチックですしね。

イギリスの歴史を知らなくても楽しめますが、知っていれば、より一層楽しむことが出来ます。歴史考証も、中々正確にしているので(食事の際、手づかみだとか)、そう言う意味でも、結構良い映画です。

タイトル エリザベス:ゴールデン・エイジ
原題 Elizabeth: The Golden Age
日本公開年 2008年
製作年/製作国 2007年/イギリス
監督 シェカール・カプール
出演 ケイト・ブランシェット(エリザベス1世)、ジェフリー・ラッシュ(フランシス・ウォルシンガム)、クライヴ・オーウェン(ウォルター・ローリー)、アビー・コーニッシュ(ベス・スロックモートン)、サマンサ・モートン(メアリー・スチュアート)、ジョルディ・モリャ(スペイン国王フェリペ2世)

[2008/03/01]鑑賞・投稿
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