勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

恋するベーカリー / It's Complicated

2010年02月20日 | 洋画(アメリカ系)
末の息子ルークの大学の卒業式をきっかけに、10年前に別れた元夫と思わず不倫関係に陥ってしまったジェーン。しかし丁度そのころ、自宅の増築をきっかけに知り合った建築士のアダムが現れ、アダムに惹かれるジェーン。パーティーをきっかけにジェイクに見切りをつけて、ジェーンはアダムを選ぼうとするするが・・・。

子育てが終わり、残ったのは自分独り。そんな女性の姿を女性目線で描いた映画です。そういう訳であるからか、観客もその位の年齢の女性がほとんど。男性も居ましたが、奥さんに連れられたダンナさんばかりでした。しかも、2~3人程度。

邦題は「恋するベーカリー」。これは、メリル・ストリープが演じている主人公ジェーンが、ベーカリーストアの経営者であるから。劇中にも、もちろんチョコクロワッサンやチョコケーキなどをはじめ、いろいろと食べたり・飲んだりするシーンが多いのですが、タイトルにするほど物語の中心に成っているかと言うと、違うかな。原題が「It's Complicated」なんですが、こちらの方がしっくりと来ますね。

さて演技の方ですが、メリル・ストリープが若い。って言うか、子育てが終わった女性の悲哀?を上手く演じています。R-15指定と言う事で、夜関係のシーンも微妙に有ったりするんですが、それらのシーンもキチンと演じています。ジェーンの友達との会話シーンがあるんですが、女子トークとは怖いですね(苦笑)。

ジェーンの元夫ジェイクを演じているのはアレック・ボールドウィン。彼って、あんなに太っていたっけ? もう一方の、ジェーンといい感じになる建築士のアダムを演じるのはスティーブ・マーティン。アダムは、良い人だぁ。ちょっとナイーブすぎる気もするけど。

注目は長女ローレンの婚約者ハーレイを演じているジョン・クラシンスキー。この物語の中で、彼は結構良い演技をしています。ホテルでケイトリン・フィッツジェラルが演じているローレンと結婚式の打ち合わせをしている時に、ジェーンとジェイクを見かけたシーンや、その後日、家族が集まったときに、ジェーンとジェイクをホテルで見かけた事をほのめかす彼の演技は、コミカルで笑えます。

完全に女性目線での映画です。まぁ、面白いといえば面白いんですが、120分が長く感じてしまったのは何故?

タイトル 恋するベーカリー / 原題 It's Complicated
日本公開年 2010年
製作年/製作国 2009年/アメリカ
監督・製作・脚本 ナンシー・マイヤーズ
出演 メリル・ストリープ(ジェーン)、スティーブ・マーティン(アダム)、アレック・ボールドウィン(ジェイク)、ジョン・クラシンスキー(ハーレイ)、ケイトリン・フィッツジェラル(ローレン)、ゾーイ・カザン(ギャビー)、ハンター・パトリッシュ(ルーク)

[2010/02/20]鑑賞・投稿
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交渉人 THE MOVIE タイムリミット 高度10,000mの頭脳戦

2010年02月14日 | 邦画
EXの人気テレビ番組『交渉人~THE NEGOTIATOR~』の映画化。とは言っても、実は私自身はテレビでのレギュラー放送を見た事は無く、映画が初見です。ネタバレありです。

この手の作品の場合、イメージを考えて日本の航空会社の協力が得られず、海外で撮影することが多いのですが、この作品では交渉が成功し(笑)、北九州空港とスターフライヤーの協力で、実機と実空港での撮影と成っています。その甲斐あって、最後の滑走路が見えてくるシーンやランディングシーンなどは、CGではないリアリティある映像になっています。加えて、冒頭のカーチェイスシーンも大阪の公道を2kmほど封鎖して行ったらしいですし、ホンモノへのこだわりが功を奏したと言って良いと思います。

ストーリー的にも、これまでの日本映画とは違う味付けがされています。ギャレーから床下の貨物室に入り込むとか、あるいは、機体後方下部にある(と言う設定の)貨物積み込み口を飛行中に開けて脱出するとか、あるいは、副操縦士・機長が欠けた状態で主人公が機の着陸を試みるとか・・・。まぁ、何れもどこかの映画で見た様な設定ではありますが(苦笑)。

そういう意味では、ツッコミどころは満載です。だって、使っているスターフライヤーのエアバスA320には、機体後方下部のドアは無いし。って言うか、日本の空を飛ぶ商用民間機でパラシュートは装備されてないです。それと、航空用衛星携帯電話って、聞いたことがありません。って言うか、見た目、普通の携帯だし。飛行機も、エアバスなのに、コクピットはボーイング仕様だし・・・。空港に集合している救急車に「航空局」とか書く位であれば、もう少し他のところに気を配った方が良かったのでは?と思います。

そんなツッコミをしていても仕方ないので、他の話を。陣内孝則と筧利夫が出ていると、どうしてもコミカルに見えてしまうんですよね。実際、筧利夫が演じる木崎は、星野真里が演じているフィアンセの堂ノ上由佳とコミカルな演技をしているしね(笑)。それと、まぁ、レギュラーシリーズでも出ているのでここで評してもしょうがないんですが、笹野高史は少しミスキャストに感じましたね。でもこのあたりって、もしかして狙いなんでしょうか?

あ、劇中、米倉涼子がマウントレーニアのダブルエスプレッソ「エスプレッソ」を飲んでいるシーンがシッカリとありました。と言う事は、成宮寛貴が出ているのはマウントレーニア繋がり? でも、成宮寛貴がダブルエスプレッソ「カフェラテ」を飲んでいるシーンはありませんでした。

細かい事を言えばキリがないですが、「LIMIT OF LOVE 海猿」の時も思ったんですが、良い意味で日本映画もここまで来たかと言う感じです。

最後に。所々、いかにもCMが挟めそうな間が有ると感じたのは、気のせいでしょうか?

タイトル 交渉人 THE MOVIE タイムリミット 高度10,000mの頭脳戦
日本公開年 2010年
製作年/製作国 2010年/日本
監督 松田秀知
出演 米倉涼子(宇佐木玲子)、陣内孝則(桐沢圭吾)、筧利夫(木崎誠一郎)、 笹野高史(墨田耕平)、塚地武雅(桜庭健二)、高橋克実(片山一義)、高知東生(蓮見芳樹)、反町隆史(中川伸也)、林遣都(木元祐介)、成宮寛貴(沢木秀二)、星野真里(堂ノ上由佳)、柳葉敏郎(加納俊彦)、津川雅彦(御堂啓一郎)、橋爪功(栗原周五郎)

[2010/02/14]鑑賞・投稿
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インビクタス/負けざる者たち / INVICTUS

2010年02月07日 | 洋画(アメリカ系)
実話を下にした映画。1994年、南アフリカの歴史上初めての全人種が参加した大統領選挙に置いて大統領に当選したネルソン・マンデラ。政治的実権も握った圧倒的多数の黒人に対し、実権を失った少数派の白人側は戦々恐々としていた。そんな状況を見ていたマンデラは、翌1995年に南アフリカで開催されるラグビーワールドカップを通じて民族融和を訴えていく。

実話の映画化なので、ストーリーにあっと驚くような事は起きません。ただ、27年もの長期にわたり政治犯として投獄されていたマンデラが、何を考えて民族融和を図っていったかと言うことが良く分かります。そしてそんな彼の寛大な気持ちに周囲の人間達も巻き込まれて行ったかと言うことも。もっとも映画なので、その辺りは多分に脚色されているとは思いますけどね。劇中では英語がメインに使われていますが、それ以外にも南アフリカで白人に主に使われているアフリカーンス語も使われています。この辺りの考証は一応きちんとしていますね。

モーガン・フリーマンのネルソン・マンデラ良いですね。冒頭のマンデラ釈放のニュースシーンなどは、モーガン・フリーマン自身の映像を当時の映像に上手く組み合わせており、「あれ?マンデラ本人?」と思うような作りになっていました。(エンドロールの際には、本当のマンデラの静止画が映っていました。)

ラグビー南アフリカ共和国代表主将のフランソワ・ピナールを演じているのはマット・デイモン。新しい時代に戸惑いながらも、マンデラに共感していく青年を上手く演じています。こう言う好青年役は、彼に似合っている役だと思います。

実話なので、結末は分かりきっている訳ですが、中々、感動させられました。これまでのクリント・イーストウッドは、何と言うか、全体的に暗いトーンの作品が多かったわけですが、これはそれらとは一線を画した、希望に向かっていく明るい作品になっています。知らなければ、クリント・イーストウッド作品とは思わないでしょうね。

奇しくも今年は、サッカーワールドカップは南アフリカで開催されます。この映画から15年経ったわけですが、この映画の当時よりも治安・経済が悪化しているなど、まだまだ南アフリカの苦悩は続いています。この映画は、そんな南アフリカへのエールと言って良いと思います。ともあれ、良い映画です。

タイトル インビクタス/負けざる者たち / 原題 INVICTUS
日本公開年 2010年
製作年/製作国 2009年/アメリカ
監督・製作 クリント・イーストウッド
原作 ジョン・カーリン
出演 モーガン・フリーマン(ネルソン・マンデラ/制作総指揮)、マット・デイモン(フランソワ・ピナール)、トニー・キゴロギ(ジェイソン・シャバララ)、パトリック・モフォケン(リンガ・ムーンサミ)、マット・スターン(ヘンドリック・ボーヤンズ)

[2010/02/07]鑑賞・投稿
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