勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

ミルカ / Bhaag Milkha Bhaag

2015年01月31日 | アジア映画
実在のインド人オリンピック陸上選手ミルカ・シンの半生を描いた作品。

アジアにも、こんなに早い人がいたんですね。知りませんでした。ミルカを演じているのは、ファルハーン・アクタル(なんか、オダギリジョーに見えて仕方なかった)なんですが、今回ミルカを演じるに際しては体脂肪率を5%まで落としたという。そういやぁ、凄い筋肉だったです。

時系列が、少し不明確です。ミルカの恋人になるビーローとの出会いと、ミルカが陸上競技選手として立身出世をして戻ってくるまでの期間はどのくらい?常識的には年単位だと思うんですが?そこのところの描き方が、若干微妙に感じました。それと、このビーローとの件は、ミルカがちゃんとした仕事を目指すきっかけになる重要なポイント。でも、そのきっかけで、なぜ軍に入ったのかが不明なんですよね。そう言う意味では、日本とは物語に重きをおくところが違うんだなぁと思いました。インドでは標準的なんですかね?日本人的には、ちょっと雑に感じてしまいました。

歌は所々入っていましたが、普通の映画でもMEはありますし、ギョッと思うほどではありません。また、インド映画といえば“踊り”ですが、今回は無かったという認識です。意外に普通だったかな。

それ以外は、中々素晴らしいです。冒頭の1960年のローマオリンピック敗退のシーンから始まり、ミルカの幼少期から今にいたるところまでを、他の人物が説明してきかせるという形態で描くなど、中々、上手いと思いました。

2時間半以上と長い映画ですが、中々面白かったです。

そうそう。武井壮ですが、1958年の東京で開催されたアジア競技大会での日本人選手役のようです。いまの彼の雰囲気からは想像がつかないですが、きちんと髪を分けた、当時の日本人風の風貌でした。

タイトル ミルカ / 原題 Bhaag Milkha Bhaag
日本公開年 2015年
製作年/製作国 2013年/インド
監督 ラケーシュ・オームプラカーシュ・メーラ
出演 ファルハーン・アクタル(ミルカ・シン)、ソナム・カプール(ビーロー)、ディビヤ・ダッタ(イシュリ・カウラ/ミルカの姉)、アート・マリック(サンプラン・シン/ミルカの父)、ジャプテージ・シン(ミルカ(少年時代))、パワン・マルホトラ(グルデーウ・シン/軍の陸上コーチ)、プラカーシュ・ラージ(ヴィーラバンディアン/軍の教官)、ヨグラージ・シン(ランヴィール・シン/インドナショナルチームのコーチ)、武井壮

[2015/01/31]鑑賞・投稿
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KANO 1931海の向こうの甲子園 / KANO

2015年01月25日 | アジア映画
日本統治下の1931年、第17回全国中等学校優勝野球大会(現:全国高等学校野球選手権大会“夏の甲子園”)に台湾代表として初出場し、準優勝を飾った嘉義農林学校(嘉農)野球部の実話を描いた映画。

当時の時代背景の下、台湾映画であるにもかかわらず、セリフの殆どが日本語で描かれている。そういう意味では、台湾で制作した映画であるのにもかかわらず、台湾で上映するに際しては字幕が付いたということですよね?

史実との関わりについては、Wikipediaを参照してもらうとして、映画の事を。80年以上も前の事を描いた作品なので、撮影には苦労したと思われ、結構CGが多用されています。そのCGが、ちょっと微妙かな。日本映画でも、三丁目の夕日シリーズなどは、CGを多用して撮影されていますが、それと比較すると、ハッキリとCGを使用していると言う事がわかり、一弾落ちる感じ。ひところの昔に比べれば、全然素晴らしいCGなんですが、三丁目の夕日のCGを目にしていると、ちょっと非自然さが気になってしまいました。

あと、甲子園大会のシーン。あれは台湾の野球場でしょうか。外野のフェンス(?)がブロックに見えましたが、安全なんでしょうか?せっかくなので、甲子園で撮影すればよかったのに・・・と思いましたが、ワガママですかね?台湾での撮影も、冬に行われたようなので、甲子園は使えたと思います。ちょっともったいないですねぇ。

いきなり苦言を呈してしまいましたが、ここからは良い点。監督の「演技は(短期間で)教えられるが、野球は教えられない」と言う考えで、出演者は全て野球経験者になっています。主演の曹佑寧などは、U21野球ワールドカップに出場するほどの実力の持ち主らしいですね。

それと、甲子園大会とは直接関係のないと思われる嘉南大圳の事も描かれていますが、これは、嘉義の人たちにとっては、嘉農の活躍とともに大事な出来事なのかな。あるいは、嘉義と言えば嘉南大圳なのかもしれないですね。そうでなければ、ここまで描かないでしょうからね。

いろいろと調べてみると、この時に甲子園大会に出場した人たちは、その後も、野球に関わった人が多いようですね。ここで野球の面白さを知ったということでしょうか。

台湾で大ヒットした理由が判る気がします。3時間を超える長い作品ですが、楽しめました。

タイトル KANO 1931海の向こうの甲子園 / 原題 KANO
日本公開年 2015年
製作年/製作国 2014年/台湾
監督 馬志翔/マー・ジーシアン
出演 永瀬正敏(近藤兵太郎)、曹佑寧/ツァオ・ヨウニン(呉明捷、漢人/“あきら”、投手・4番)、陳勁宏/チェン・ジンホン(蘇正生、漢人/センター・2番)、張弘邑/チャン・ホンイー(平野保郎、漢名:羅保農、アミ族/レフト・1番)、鐘硯誠/ジョン・ヤンチェン(上松耕一、漢名:陳耕元、プユマ族/ショート・3番)、謝竣晟/シェ・ジュンチャン(東和一、漢名:藍徳和、アミ族/捕手・5番)、謝竣/シェ・ジュンジェ(真山卯一、漢名:拓弘山、アミ族/サード・6番)、大倉裕真(小里初雄、日本人/ファースト・7番)、飯田のえる(川原信男、日本人/セカンド・8番)、山室光太朗(福島又男、日本人/ライト・9番)、陳永欣/チェン・ヨンシン(劉蒼麟、漢人/控え投手)、周竣豪/チョウ・シュンハオ(崎山敏雄、日本人/控え選手)、鄭秉宏/チェン・ホンビン(大江光夫(架空の人物)、日本人/先輩、東の前任捕手)、蔡佑梵/ツァイ・ヨウフォン(斉藤公好(架空の人物)、日本人/先輩、呉の前任投手)、魏祈安/ウェイ・チーアン(呉波、漢人/後の呉昌征、日本帰化後は石井昌征)、坂井真紀(近藤カナヱ/兵太郎の妻)、大沢たかお(八田與一/嘉南大圳の設計技師)

[2015/01/25]鑑賞・投稿
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特捜部Q 檻の中の女 / Kvinden i buret

2015年01月24日 | 洋画(その他)
ネタバレあり。

2007年の発表後欧米で大人気となった北欧ミステリーの映画化。

実はたまたま図書館で原作を見かけて読んでいました。アメリカ、イギリスのミステリーとはちょっと違う雰囲気の作品。地理的にドイツに隣接していることもあり、緻密なドイツミステリーの雰囲気も感じる原作でした。そんな原作が、どの様に映像化されるのか・・・!

前半は、概ね原作通りですね。ですが終盤は流石に簡略化されていましたね。

原作では、二回最後の現場に赴くんですが、映画では最初に行った時に、一気に片付けると言う描写になっていました。だから、ミレーデが発見された時、カールが海軍の出動をいきなり要請するという描き方になったんですが、原作ではこれの説明もきちんとされているんですよね。原作では、そこまでの推理で、ミレーデが高圧下に晒されていて常圧に戻ると減圧症が発症することが推定さたので、潜水艦や潜水士などを要していることから減圧症対策設備を持つ海軍の協力を得ようという話があるんですよ。映画だと、その件がなくていきなり海軍を呼んでくださいという事になるので、わからないと思います。

あと、映画だと、ミレーデは減圧症の影響も無い上に、ウフェがミレーデに会うために病院に来るようになっていましたが、原作では、ちょっと悲観的な終わり方になっていて、ミレーデは一命は取り留めるものの、減圧症の影響もある様な描写になっていて、逆にミレーデがウフェと同じ療養所に居る描写になっていました。まぁ、本だと原作の描き方でもいいかもしれませんが、映画化に際しては少しでも明るい内容に変更したのかも。

それと、概ね原作通りと記しましたが、アサドの設定が若干変わっている気がします。そもそも彼は、警察職員かもしれませんが、警察官ではないので、警察手帳を持たないというのが原作上の設定でしたが、映画では警察手帳風のものをアサドももっていました。

面白いと思ったのが、地下室。本で読んで想像したのとは違う地下室でした。倉庫から、きちんとした部屋に変わっていましたね。なるほど、あんな感じの地下室なんだ。

原作は、いま5作目まで出ており、3作目の『特捜部Q Pからのメッセージ(原題:Flaskepost fra P.)』まで映画化されているようです。日本でも公開してほしいなぁ。

タイトル 特捜部Q 檻の中の女 / 原題 Kvinden i buret
日本公開年 2015年
製作年/製作国 2013年/デンマーク
監督 ミケル・ノルガード
原作 ユッシ・エーズラ・オールスン
出演 ニコライ・リー・コス(カール・マーク)、ファレス・ファレス(アサド)、ソニア・リクター(ミレーデ・ルンゴー)、ミケル・ボー・フォルスガード(ウフェ・ルンゴー/ミレーテの弟)、ソーレン・ピルマーク(マークス・ヤコプセン/殺人捜査課課長)、トロールス・リュービュー(ハーディ・ヘニングセン/カールの元相棒)

[2015/01/24]鑑賞・投稿
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スパイ・レジェンド / The November Man

2015年01月18日 | 洋画(アメリカ系)
5代目ジェームズ・ボンドのピアース・ブロスナンが12年ぶりにスパイ復活。

彼のジェームズ・ボンドは、スマートでかっこ良い上に、どこかユーモアを湛えていましたが、今回のピーター・デヴェローは、劇中終盤で“彼の後は死屍累々”見たいな事を言われる様な伝説の凄腕(そして怖い)スパイ。加えて、女性を口説くようなシーンは皆無で、むしろ、部下(弟子?)に「特定の人物と関係をもつのは止めろ」と言うようなストイックな人物になっています。でも、実際のピアース・ブロスナンは齢60を超えているんですよねぇ。いやはや。

この手の、引退したような元凄腕スパイに昔の仲間から依頼が来ると言うストーリーには有りがちですが、やはり依頼されたミッションは失敗し、加えて、誰が見方で誰が敵なのか全くわからない状況に陥ります。見ていて、実際「あれっ?どっちがどっちなんだ?」と私も少し判らなくなりかけました(苦笑)。でも、こんな統制の取れていない組織でいいのか?>CIA(笑)。

原題が主人公ピーター・デヴェローのコードネーム“November Man”を取って『The November Man』なのですが、邦題は『スパイ・レジェンド』になっています。これって、年令を重ねてもなおも活躍を続けているスキージャンプ葛西紀明の称号“レジェンド”に掛けている?

この手のスパイ映画に有りがちな王道を進んでいます。捻りが足りないといえば、そうかもね。

タイトル スパイ・レジェンド / 原題 The November Man
日本公開年 2015年
製作年/製作国 2014年/アメリカ
監督 ロジャー・ドナルドソン
出演 ピアース・ブロスナン(ピーター・デヴェロー)、ルーク・ブレイシー(デヴィッド・メイソン/デヴェローの嘗ての部下)、オルガ・キュリレンコ(アリス・フルニエ)、ビル・スミトロビッチ(ハンリー/デヴェローに今回のミッションを依頼)、ウィル・パットン(ペリー・ワインシュタイン/CIA上級管理職)、ラザール・リストフスキ(アルカディ・フェドロフ)

[2015/01/18]鑑賞・投稿
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96時間 レクイエム / TAKEN 3

2015年01月10日 | 洋画(フランス系)
世界一強いおやじ降臨。

これまで、『96時間』、『96時間/リベンジ』と続いてきたシリーズの第三弾。ですが、これまでの二作は、タイトルの96時間という物に某かの意味合いがありましたが、この三作目に至っては、実は意味がありません。一作目で、そんなタイトルを付けたツケが回ってきた感じです。

出演者もこれまでのシリーズを踏襲しているのですが、タイトルと内容の不一致のみならず、内容そのものがこれまでの二作とは違う雰囲気です。前二作は、確かにタイムリミットがあって、そこまで何とかして解決しなければならないというタイムリミット物でしたが、今回は、タイムリミット物という色彩は無く、マンハント物になっています。その意味では、妻殺しの罪を着せられた医師が真犯人を探していくという名作『逃亡者』に近い感じです(と言うか、主人公がムチャクチャ強いということを除けば、ある意味殆ど同じかもね)。従来のタイムリミット物としての設定も緊迫感がありましたが、今回のマンハント物は、判らない犯人を追っていくと言う要素も加わり、より一層緊迫感をました作品になっていたと思います。その意味では、非常に面白い作品に仕上がったと思います。

いつものように強すぎるブライアンは見ものですが、今回は、そのブライアンを追うフォレスト・ウィテカーが演じているドッツラーが良いです。最後の“種明かし“は、『そりゃ無いよ』と言う気がしないでもないですが、ブライアンとドッツラーの追いつ追われつの関わりは、非常に面白いです。やっぱりマンハント物は、逃げる側も重要ですが、追う側の設定によってその魅力が変わります。どれだけ逃げる側の内面まで入り込んで、どうやって追いついていくかという事が出来るか否かで、話の広がりが違いますからね。その意味では、ドッツラーは、(説明不足なところはありますが)比較的上手く行っていたと思います。

レノーアは亡くなってしまいましたが、この物語が終わるという雰囲気は無いんですよねぇ。まぁ、これ以上にどんな内容で話を作っていくのかと言う問題はありますが、続編を作る事が可能な物語設定にはなっています。でもまぁ、これ以上続くと、無理矢理感がハンパないので、止めた方が良いと思いますが・・・。

タイトル 96時間 レクイエム / 原題 TAKEN 3
日本公開年 2015年
製作年/製作国 2014年/アメリカ
監督 オリビエ・メガトン
制作 リュック・ベッソン
出演 リーアム・ニーソン(ブライアン・ミルズ)、フォレスト・ウィテカー(フランク・ドッツラー)、ファムケ・ヤンセン(レノーア・セントジョン/ブライアンの元妻、スチュアート・セントジョンの妻)、マギー・グレイス(キム・ミルズ/ブライアンの娘)、ダグレイ・スコット(スチュアート・セントジョン)、サム・スプルエル(オレグ・メランコフ)、リーランド・オーサー(サム)、ジョン・グライス(マーク・ケイシー)、アンドリュー・ハワード(マキシム)、ディラン・ブルーノ(スミス)、アンドリュー・ボルバ(クラレンス)

[2015/01/10]鑑賞・投稿
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