勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記(2007年)

2007年12月22日 | 洋画(アメリカ系)
リンカーン暗殺事件。トレジャー・ハンター ベン・ゲイツの先祖がその黒幕であるとの汚名が着せられる。先祖の名誉を守るべく、ベン・ゲイツが、残された暗殺者の文書(劇中&タイトルでは”ジョン・ウィルクス・ブースの日記”と言っているけど、違うと思う)のナゾを解くために、パリ、ロンドン、そしてジョージ・ワシントン、トーマス・ジェファーソン、セオドア・ルーズベルトおよびエイブラハム・リンカーンの巨大な彫刻が彫られているラシュモア山へと赴く。

ジェットコースタームービーの要素盛りだくさんで、物語の前半は、その通りにあっという間に、パリに行き、ロンドンに行きます。ロンドンではその上、バッキンガム宮殿の女王の執務室に忍び込むと言う離れ業まで。ジェットコースターの如きスピードで進むのは、その辺まで。アメリカに戻ってからは、少しスピードは落ちます。その辺りが若干アンバランス。

物語のクライマックスで、今回の敵(?)のウィルキンソン(エド・ハリス)と否応無しに組んで、ナゾに取り組むことになるのですが、ちょっと油断なら無い雰囲気をかもしながらも、あっさりと協力しながら進むのはディズニー的と言えば、言い過ぎでしょうか? 物語的には、もっとはっきりと敵に徹しても良かったような気もします。

劇中、ウィルキンソンが先祖から受け継いだ、ビクトリア女王に送られたと言う設定の信書をベンの母エミリー・アップルトン教授(ヘレン・ミレン)にチラ見せし、パッと奪い返すシーンがあるんですが、これは『クィーン』で女王を演じたヘレン・ミレンを使った、皮肉のシーンと見るのは穿った見方でしょうか?

前作もそうでしたが、今回も、荒唐無稽と言うと言い過ぎかもしれませんが、歴史と創作を絡み合わせた、面白い娯楽作品になっています。ディズニーなので、家族で見ても安心だと思います。

タイトル ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記
原題 National Treasure: Book of Secrets
日本公開年 2007年
製作年/製作国 2007年/アメリカ
監督 ジョン・タートルトーブ
出演 ニコラス・ケイジ、ジョン・ボイト、ハーヴェイ・カイテル、エド・ハリス、ヘレン・ミレン、ダイアン・クルーガー、ジャスティン・バーサ、ブルース・グリーンウッド

[2007/12/22]鑑賞・投稿

スマイル ~聖夜の奇跡~(2007年)

2007年12月16日 | 邦画
陣内孝則が、監督・原作・脚本の作品。彼自身、二本目の映画監督です。

なんと言うか、評価に困る映画です。映画全般に陣内節満載。まじめに泣けるのかと思いきや、テレビで見る陣内監督のイメージそのままのおちゃらけシーンがあったり、チャウ・シンチー張りのインチキ(失礼)SFXがあったりと、結構何でもありの映画です。

今の話と思いきや、実は、今から20年前の話と言うのもミソ。現在ではなく、20年前にしなければならない理由が特に見当たらないので、若干混乱します。雰囲気は、現在感満載なんだけどねぇ。

森山未來の演技が、いろんな意味でキレテいます。ど素人監督の彼の指導で、弱小アイスホッケーチームのスマイラーズが勝ち進んでいくところの描き方が、ちょっと弱いです。もう少し、苦悩してもいいと思うんですが、結構あっさりと勝って行ったりします。

他方、加藤ローサ。北海道のスケートモノと言えば『シムソンズ』(?)ですが、再び、北海道のスケートモノ映画への出演。前回は女子高生と言う役柄でしたが、今回は、成長して、お年頃の女性の役を演じています。彼女は、こう言う役がうまいですねぇ。そのほか、田中好子、谷啓、原沙知絵、佐藤浩市など、豪華な俳優陣がそのほか多数出演。ほとんど、ちょい役でしかない人も居てビックリです。

劇中、何故だか「The Little Drummer Boy」が重要なポジションを占めています。この曲に陣内監督は、思い入れでもあるんでしょうか? 一応、この曲がこの劇中で重要な意味を持つ伏線は描かれているのですが、この曲である必然性が・・・?です。

はっきり言って、かなり陳腐な脚本で、まじめなんだか、ふざけているんだか分からない演出も多いですが、何故だか心が温まる不思議な映画です。

タイトル スマイル ~聖夜の奇跡~
日本公開年 2007年
製作年/製作国 2007年/日本
監督・原作・脚本 陣内孝則
出演 森山未來、加藤ローサ、田中好子、高樹沙耶、岡本杏理、谷啓、坂口憲二、森公美子、松重豊、モロ師岡、塚本高史、玉木宏、飯島直子、原沙知絵、佐藤浩市、寺島進

[2007/12/16]鑑賞・投稿

アイ・アム・レジェンド(2007年)

2007年12月15日 | 洋画(アメリカ系)
リチャード・マシスンの『I Am Legend(地球最後の男)』が原作。これまでに二度映画化されており、今回が三回目の映画化。

物語の性質上、ほとんどの時間、スクリーンにはロバート・ネヴィル(ウィル・スミス)しか出ていません。ほとんど、彼の一人芝居です。それだけに演技が要求されるのですが、芸達者ですね>ウィル・スミスは。地球上でたった一人生き残った男を非常に上手に演じています。物語は、ロバート・ネヴィルの過去の回想と今の状況を織り交ぜながらスクリーンに映し出されていきます。その過去の回想では、いま、なぜ地球上には彼しか居ないのかが暗示されています。

物語の場所は、ニューヨークなのですが、誰も居ないニューヨークの廃墟はどうやって撮影したのか気になります。セットかな? また、ネヴィル以外の生物(?)、化け物(?)のダーク・シーカーズは、素早い動きをするので、突然画面に現れたりして、何度かドキッとさせられるシーンがありました。心臓に悪いです(苦笑)

最後の結末が「えっ?!」と言うような、あっけないもの。はっきり言って拍子抜けです。他の映画だったら、そのピンチをどうやって切り抜けるのかと言うところですが、物凄くあっさりと終わっているので、ビックリです。うーん、そう言う、そう言う作りもあるのかなぁ。

タイトル アイ・アム・レジェンド
原題 I Am Legend
日本公開年 2007年
製作年/製作国 2007年/アメリカ
監督 フランシス・ローレンス
出演 ウィル・スミス

[2007/12/15]鑑賞・投稿