勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

アメリカン・スナイパー / American Sniper

2015年02月22日 | 洋画(アメリカ系)
アメリカ軍史上最高の狙撃手、アメリカ海軍特殊部隊SEALsのクリス・カイルを描いた作品。

作品では、クリス・カイルが、戦闘によって徐々に心を蝕まれ、そして、退役後、傷痍軍人やPTSDを負った退役軍人たちとの交流で徐々に人間の心を取り戻していく姿が描かれています。特に、二度目、三度目の派遣期間前後、アメリカ国内にいるにもかかわらず、大きな音に反応している様は痛々しくも感じます。タヤが「心は戻ってきていない」と言う様な事を言っていますが、まさにその通りだと思いました。

クリント・イーストウッドらしい、骨太の作品です。って言うか、実在の人物を描いた伝記映画なので、基となった人物の人生が骨太ということでも有るのだと思いますが。ラストは、クリス・カイルの葬儀のシーンになっています。英雄らしく、パトカー・白バイに先導されて車列が進んでいっていました。めっちゃアメリカっぽいなぁと思ってしまいました。退役軍人ではあるけど、国に十分奉仕した人間だからこその扱いです。

いやぁ、でもねぇ、いきなり人の家に銃を持って踏み込んで「何で居るんだ!」とか怒鳴ってみたり、勝手に監視場所にしたりと、「アメリカ軍酷ぇ」と思う所が結構ありましたよ。ノックして、礼儀正しく入ることが出来ない環境と状況だったのかもしれないけど、あれじゃぁ、現地の市民から歓迎されないよね。それだけが、いまの混沌としたイラク・シリア情勢を産んだとは言わないけど、その原因の一端になったのだとは思いました。

集団的自衛権とか、危険地帯での人質救出作戦とか、勇ましいことこの上ないですが、それは、その後の犠牲を覚悟してこそできること。それと、残された家族を守っていくことができるからこそできること。日本に覚悟ができているか?!出来ていないと思うよ。

タイトル アメリカン・スナイパー / 原題 American Sniper
日本公開年 2015年
製作年/製作国 2014年/アメリカ
監督 クリント・イーストウッド
出演 ブラッドリー・クーパー(クリス・カイル)、シエナ・ミラー(タヤ・カイル/クリスの妻)、ルーク・グライムス(マーク・リー)、ジェイク・マクドーマン(ビグルス)、ケビン・ラーチ(ドーバー)、コリー・ハードリクト(“D”(ダンドリッジ))、ナビド・ネガーバン(アル=オボーディ師(長老/シャイフ))、キーア・オドネル(ジェフ・カイル/クリスの弟)

[2015/02/22]鑑賞・投稿

チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密 / Mortdecai

2015年02月14日 | 洋画(アメリカ系)
いんちき美術商が巻き込まれる、名画盗難事件。

いやぁ、ジョニー・デップは、普通の時はあんなにカッコイイのに、映画になると、なんでこんなにコメディが上手いんですかね?それが、彼が名優たる所以なのかもしれませんが、そのギャップには驚かされます。

今回ジョニー・デップが演じているのは、イギリス貴族。そもそもジョニー・デップはアメリカ先住民族の血も入っているんですが、今回は苦労してクイーンズイングリッシュに近づけようとしているようでしたね。そういう意味では、同じくアメリカ出身のグウィネス・パルトロウの方が、クイーンズイングリッシュは上手く出来ていたような気がします。ユアン・マクレガーが一番クイーンズイングリッシュが上手かったですが、そもそもスコットランド出身なので当然ですね。

絵画を狙うのが国際テロリストというのは時代ですね。もっとも、狙っているのは、絵画ではなく、絵画に書かれたナチの残した秘密資金の秘密口座番号なんですけどね。

巷の評判的には、イマイチと言うのが多いようですね。その情報を事前に仕入れていなかったので、虚心坦懐に見ましたが、面白かったと思うけどねぇ。って言うか、そもそもバカバカしい話を描いているので、あのようなものではないかと。

タイトル チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密 / 原題 Mortdecai
日本公開年 2015年
製作年/製作国 2015年/アメリカ
監督 デビッド・コープ
出演 ジョニー・デップ(チャーリー・モルデカイ)、グウィネス・パルトロウ(ジョアンナ・モルデカイ/チャーリーの妻)、ユアン・マクレガー(アラステア・マートランド/チャーリー・ジョアンナの大学時代の友人、MI5捜査官)、オリビア・マン(ジョージナ・クランプ/ミルトンの娘)、ポール・ベタニー(ジョック・ストラップ/チャーリーのボディーガード兼使用人)、ジェフ・ゴールドブラム(ミルトン・クランプ/アメリカの大富豪)

[2015/02/14]鑑賞・投稿

ドラフト・デイ / Draft Day

2015年02月01日 | 洋画(アメリカ系)
NFLのドラフト会議の熱い一日を描いた作品。

日本のプロ野球のドラフトとは異なる所が多いですね。①完全ウェーバー制、②指名権のトレード、③指名時間10分と言うところが重要なポイント。特に、②が、この時間内でも指名権トレードが可能なため、物語で重要な位置を占めますね。

それと、日本のプロ野球でもごくごく一部で真似事はしていますが、GMと監督と言うのは完全に分業されていると言うのも、アメリカのプロスポーツの面白いところですね。物語上、サニーとペンが対立するような時もありますが、結局のところ、監督もGMの部下と言うこと。なので、実は戦っているのは監督ではなくて、GMなのかと思います。

それと、ドラフト、トレードに際して、サラリーキャップを気にしているところも面白いです。アメリカは、サラリーキャップ制がありますからねぇ。それを超えてしまうようであれば、誰かをトレードに出すか、あるいは諦めるか、そう言う話になりますからね。

ところで、クリーブランド・ブラウンズ監督のペン役のデニス・リアリーって、ウィレム・デフォーと似てません?見ていて「あれっ?ウィレム・デフォーみたいだけど、違う?」と変な所が気になってしまいました。あと、フランク・ランジェラって、クリストファー・リー見たいじゃない?それとそれと、ショーン・コムズって、ドン・チードル見たいだし・・・。なんか、そっくりさんばっかり出ているなぁと思ってしまいました。気のせい?

舞台がNFLと言うことは、アメリカのスポーツはやっぱりアメフトなんですね。MLBやNBLじゃないんですね。そして、この自体も大きなビジネスになっているようです。ドラフト自体がダイナミックで、物凄く物語になるとは。凄いな。

タイトル ドラフト・デイ / 原題 Draft Day
日本公開年 2015年
製作年/製作国 2014年/アメリカ
監督 アイバン・ライトマン
出演 ケビン・コスナー(サニー・ウィーバー・Jr./クリーブランド・ブラウンズGM)、ジェニファー・ガーナー(アリ)、デニス・リアリー(ペン/クリーブランド・ブラウンズ監督)、チャドウィック・ボーズマン(ボンテ・マック/新人RB)、ジョシュ・ペンス(ボー・キャラハン/大型新人QB)、ショーン・コムズ(クリス・クロフォード/ボーのエージェント)、フランク・ランジェラ(アンソニー・モリーナ/クリーブランド・ブラウンズオーナー)、エレン・バースティン(バーブ・ウィーバー/サニーJr.の母)、トム・ウェリング(ブライアン・ドリュー/クリーブランド・ブラウンズQB)、テリー・クルーズ(アール・ジェニングス/新人RB)、アリアン・フォスター(レイ・ジェニングス/アールの父、元クリーブランド・ブラウンズ選手)、パトリック・セント・エスプリト(トム・マイケルズ/シアトル・シーホークスGM)、グリフィン・ニューマン(リック/研修生)、サム・エリオット(ムーア/ボー・キャラハン出身大学の監督)

[2015/02/01]鑑賞・投稿