かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

看る力

2018年10月26日 | Books


これは、阿川さんの"力"シリーズ第3作か。
前回の講演会で聞いた内容と重複するところもあるが、もしかするとその講演で、本書のアイデアが浮かんだのかもしれない。
その時、初めて、父を看取ったのが、慶友病院であることを、公開していたから。

私は、あまりまだ経験していないが、アルツハイマーの方と接するのは本当に難しい。
完治することもないので、辛い部分も多い。
その中で、いかに接するのがいいのか、親のケースと、夫婦のケースで、慶友病院の院長先生との対談が繰り広げられる。その道のプロと、介護経験者との対談で、勉強になる。

アルツハイマーの場合、思考回路が、変わってしまうため、正常者の常識に戻そうとしても、戻らない。
全ては戻らないことを前提に、対処するしかない。
ただし、本人の中の思考回路では、きちんとワークしているので、本人の自律をなるべく尊重し、自尊心を保つことが、肝要。
従い、手厚過ぎる介護は、事態を悪化させる。
延命措置も、否定。
ただし、家族の納得を得る努力は、早期から行う必要がある。

我々認知症予備軍に対しては、留守番できる生活能力を持つことを勧める。
私は、そこは大丈夫と思うのだが。

いずれにしても、介護の形態は、千差万別。
このようなコミュニケーション、情報交換を通して、患者側も、看る側も、孤立しないようにすることが、大切なのだろう。
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