かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

ウェルカム!ビートルズ

2018年03月28日 | The Beatles





今年の桜は、天気にも恵まれてきれいだ。
上は、家の近所、下は、用事で行った恵比寿駅近く。



本書は、出たばかり。
どんどん出ているビートルズ本の1冊だが、作者を見たら、なんと高校の先輩。
まず、親近感がわく。

ビートルズ来日50周年の2年前を機に、来日時のエピソードを掘り起こした本がたくさん出たが、本書もその1冊。
いろいろ読んだ本や、当時の関係者のイベントなどで聞いたことがかなりリファーされているが、それを、有機的に時系列に一つの物語にしたところが凄い。
音楽業界にいたという著者だが、本書のネタは、自らの体験談ではなく、ほとんど、既刊の本からのもの。

その中で、際立つのは、東芝関係の情報と、読売関係の情報。
ビートルズという切り口で、この両社の歴史を掘り起こした本は、なかった。

特に東芝音楽工業の石坂範一郎さんの功績を掘り起こしたことは大きい。
どうしても、高嶋さんや、永島さんや、星加さんにスポットライトが当たりがち。
そのご子息で、先般亡くなられたご子息の石坂敬一さんの話も出るが、ちょっと来日よりは、後の活躍になる。
ナベプロの活躍、シンコーの草野さん、同じく東芝の久野さん、いろんな人が、陰ひなたで、貢献していたことがわかる。
そして、和製ポップスの流行もシンクロする。

当時の呼び屋の社会的地位の低さ、エレキブームへの悪評等で、硬い会社故、表に出られなかったり、あえて反対の姿勢を表に出したり。

純粋にビートルズの音楽が好きな人に取って面白いかはわからないが、ビジネスの傍ら、ビートルズに関心のある人には最高の一冊。


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