このコーナーは、来年出版される予定の資格本の原稿の一部ををアップしていきます。出版予定の資格本は、年代別(ex20歳代・・)に有用な資格とその活用方法を解説していくものです。第6回はこれから有望な資格のエネルギープランナーです。
(1) エネルギープランナーとは
エネルギーは、生活や経済活動になくてはならないもの。エネルギー問題や地球温暖化問題に取り組むには、エネルギーについて幅広い知識が必要である。エネルギープランナー協会のホームページによると、この検定の目的は、エネルギーに関する正しい基本的な知識を持ち、社会の中で率先してエネルギー問題、環境問題に取り組む“人”を育成すること。 エネルギーに関する幅広く正しい知識をもとに、日常生活や社会活動を通して、エネルギー・環境問題の解決のために積極的に参加していただけることを期待している。
詳細は、インターネット「エネルギープランナー」で検索していただければと思う。
(2) 検定の内容
テキストは何と8冊。石油事業、電気事業、ガス事業、石油産業の現状、ガス産業の現状、石炭利用の現状、原子力、再生可能エネルギーの現状である。各々は最も厚いもので60頁、平均すると50ページ位か。50×8=400頁と、それでも結構な分量である。
パラパラと読んでみたが、各事業の制度の沿革などは整理されて書かれている。自由化の歴史も整理されている。公的な機関からの資料も豊富だ。石油、電力、ガスのエネルギーを総合的に学ぶにはちょうどいいテキストである。
(3) エネルギープランナー検定受験記
この検定は、まだスタートしたばかりである。筆者も筆記試験は、まだ未受験だ。ただし、Webの検定もあって、こちらはいつでも受験できるようになっている。初級と中級が用意されている。
そこで、さっそくWeb検定初級をやってみた。もちろん無料だ。ユーザ登録をして30問に挑戦。結果は30問中19問の正解。「おめでとうございます」だの「合格です!」 だのメッセージは出て来ない。単に結果だけだ。検定なら合否くらい出してもいいのに。 そして筆記の検定用には、テキストが8冊で15,000円する。本格的に取り組むとしたら、かなり金がかかる。
電力、ガス、石油業界が手を組んでやっている検定だが、もうちょっと手頃な価格でできる検定ならいいが、私のような資格マニアだけしか受けないようになるんじゃなかろうか? 2,3回実施して消える泡沫検定にならないといいが。ちょっと心配だ。
(4) エネルギープランナー検定関連資格
類似した資格としては、エネルギー管理士と家庭の省エネエキスパートがある。エネルギー管理士は、国家試験で、電気と熱に分かれている。企業・工場の省エネには必ず置かないといけない資格だ。筆者は熱を取得しているが、エネルギーのエンタルピーなどが出てきて、電卓持ち込み可のやや難しい技術者向けの試験だ。
一方、家庭の省エネエキスパートは、民間試験で、こちらは主に家庭を相手にする。こちらの方が一般の受験者は取り組み易いだろう。