先般起きた埼玉県八潮市の道路陥没に関する都市ガスの対応状況が、業界紙ガスエネルギー新聞3月3日号に載った。新聞紙面は詳細に書かれていますが、ここでは短くまとめて書き出します。図は、新聞の3面の全文。
マスコミのニュースで下水のため道路陥没に関連して、都市ガスのこともチラチラ報道されていたから、何かやってるなとは思ったが、よくはわからなかった。そしてこの現場は、私が十数年前に担当していた場所、当時の組織体制だったら、一次対応は私が責任者になっていたかもしれない現場だ。以下、短くまとめる。なお、青字は私の解説、感想です。
(道路陥没の状況とガスの供給状況)
・1月28日 午前10時道路陥没発生
・同日 消防から受付 ガスライト24出動、ガス漏れなし
→ガスライト24とは、緊急出動する部隊のこと、サイレンを鳴らし出動する
・保安措置時の影響は639戸
→もし、ガス漏れなどの緊急事態が発生し、ガスの供給を停止すると、その影響件数が600件以上とのこと
・1月29日午前1時 2ヶ所目の道路陥没発生
・中間圧200A損傷の可能性ありと特別出動体制を設置
→都市ガスの圧力は、一般に上から高圧、中圧、低圧だが、中圧・低圧の中間の圧力で供給している地域だった、万一に備えて、保安規程に定める特別な動員をしたようだ
・1月29日未明 陥没穴にPE管が露出
→PE管とは、ポリエチレン管の略称、柔らかく、腐食せず、ガス漏れ等がほとんどない管、新しいガス管はほとんどがこれ
・午後3時 八潮市対策会議 に保安上130戸の供給停止を提案
→ 保安上の供給停止 とは、ガスが漏れる危険性がある際、又は漏れているが場所の特定に時間がかかる場合などに、保安上ガス供給を事前に停止することだが、今回は万一の危険を避けるため、漏れる前に供給停止を行ったようだ
・午後7時 130戸の保安閉栓を完了
・1月30日 陥没穴の拡大
・1月31日 午前6時 41戸の供給再開 午前9時 89戸の供給再開
(復旧工事の内容)
・影響範囲限定のため追加バルブ3基設置
→緊急時にはすぐにエリアを限定して遮断できるように事前に遮断弁を入れた
・南側41戸 中間圧50A~64m新設 ・北側89戸工業用・業務用需要家 中間圧150A ~250m新設
→供給停止した箇所以外から、ガスを送るため、新設工事を行ったとみられる
仮設ガバナ設置
→供給圧力が不足するため、別系統の高い圧力のガスをを注入するための工事と思われる。
一部、筆者の推定も入っていますが、こんなところです。下水で流された方は不幸にもまだ行方不明ですが、ガスの方は事故なく対応されたようです。従事されたガス事業者の皆さん、協力会社の皆さんお疲れ様でした。