小中高の休校措置を、と安倍首相 … 順番が違うのでは!

安倍首相は新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるために、全国すべての小中高、特別支援学校などを来週月曜から春休みまで休校にするように要請すると表明した。「今後1,2週間が極めて重要」ということでまさに異例ともいっていい措置に踏み切ったという。(春休みまでというのは事実上約ひと月の休校)。

私はこのニュースを知って「やることの順番が違うのではないか」と厳しく指摘したい。だいたいこの学校の休校措置をめぐって全国各地の首長や教委が今真剣かつ深刻に検討している。札幌でも小中の休校措置を教委に検討させていると昨日市長が言っていた。

私たちの高校も、卒業式などの行事の日程を見ながら来週1週間は休校にすることにした。

どうも腑に落ちないのは、例えばこの感染者数の違いである。今一番多いのは北海道で54人、ついで東京が36人だ。全国918人とのこと。

テレビのこのテーマに関する番組で強調されているのは「検査態勢の不十分さ」だ。できるだけ早く検査が行われるようにするために、問題は何か、という議論である。全国でもっとも人口密度がうすい北海道が最も多い感染者ということはそもそも非現実的だ。北海道よりもはるかに込み入った生活状態でしかも倍の人口をもつ東京が上の数字ということは、検査が全く不十分であることを物語っているのではないのか。

安倍首相が力点を入れるのは学校の休校を号令するのではなく(これは各地方自治体が自主的に検討しているしこれを促すべきだ)スピーディな検査態勢を確立すること、そのために行政指導を徹底することではないのか。

さも「最も国民の健康を一番真剣に考えているのはわれわれだ」といいたいためのパフォーマンスとしか思えない。しかも休校ならとりあえずカネはかからない。

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