呉市かまがり天体観測館

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重力波検出、3例目

2017-06-07 13:13:58 | 天文ニュース

重さのあるものは周りの空間を歪めており、それが動くと空間の歪みの
波紋が周囲へと伝播していきます。これを重力波と言います。

2015年9月に初めて、2015年12月に2例目の重力波が検出されてから、
約2年。2017年1月4日に3例目の重力波の観測に成功したことが発表
されました。

この時の重力波は太陽の19倍の質量を持つブラックホールと32倍の質量
を持つブラックホールが衝突合体をした結果、太陽の49倍の質量を持つ
ブラックホールが誕生したものと考えられます。つまり、太陽の2個分の
質量のエネルギーが重力波として放出されたことになります。

今回はさらにブラックホールの自転についての情報も得られたようで、
少なくとも片方はお互いに回りあっている向きと反対に自転していたよう
です。これはこのブラックホール連星がが星団の中で誕生したことを
伺わせる情報です。

これからどんどん重力波が検出され、統計がとれていくに従って、
さらにブラックホールの謎に迫っていくことができることでしょう。



(画像:LIGO/A.Simonnet)


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