呉市かまがり天体観測館

呉市かまがり天体観測館のブログです。
イベントや星空情報等を掲載していきます。

広島で宇宙生命に関する講演会

2017-02-24 13:42:18 | お知らせ

3月22日(水)に広島市文化交流会館で、一般講演会「隣の星に生命を探せ!」
が開催されます。

太陽系外惑星に関する研究や近くの惑星系に探査機を送る計画、電波観測による
生命探査、アストロバイオロジーへの取り組みなどが紹介される予定です。

概要は、
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 日 時 : 2017年3月22日(水) 18:00~20:00
 会 場 : 広島市文化交流会館3階「銀河」(広島市中区)
 定 員 : 230名(事前申し込み制)
 主 催 : 自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター
 共 催 : 広島大学、自然科学研究機構 国立天文台
 講 演 : 「隣の星に生命を探せ!」
 講演者 : 田村元秀(東京大学教授/アストロバイオロジーセンター長)
       長沼 毅(広島大学教授)
       Pete Worden, Exective Director, Breakthrough Initiatives
       Pete Klupar, Director of Engineering, Breakthrough Initiatives
 司 会 : 観山正見(広島大学学長室特任教授)
 申 込 : Web上の参加登録フォームから(先着順)
 締 切 : 2017年3月15日(水)
 参加費 : 無料
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です。

広島ではなかなかない機会ですので、興味がある方はぜひ申し込んでみてください。


詳しくはこちらへ


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1つの星に地球が7つ!?

2017-02-23 13:54:50 | 天文ニュース

2月23日(木)午前3時、アメリカ航空宇宙局(NASA)による発表がありました。

内容は「TRAPPIST-1という星の周りに地球型の惑星が7つ見つかった」というもの
でした。しかも、7つのうち、3つはハビタブルゾーンの中にあるというのです。
ハビタブルゾーンとは、簡単に言えば、地球型生命が生存可能な温度領域のことです。

つまり、今回の発表により、1つの星に3つも地球型生命が暮らせそうな惑星がある
ことが分かったのです。これは、地球のような環境にある天体がこの宇宙には想像以上
にたくさんある可能性を示唆します。

この星は赤色矮星というタイプの星で、太陽と比べると、大きさはとても小さく
(木星ほど)、表面温度はおよそ2500℃と低く、暗く、寿命が長い星です。
また、場所はみずがめ座の方向40光年ですので、かなり近くにある星です。

3つの中に生命を育む惑星があるかもしれないというのも面白いですし、もしかすると、
別々の惑星に別々に進化した知的生命体が同時期にいて、交流をしている可能性だって
考えられます。しかも、この惑星系は太陽系よりも母星の寿命が長いので、今は生命が
いなくても、いつか生まれる可能性もないことはありません。

ただし、過酷な部分もあって、例えば、これらの惑星はずっと同じ面を母星に向けて
いるので、常に片側が昼、片側が夜になります。

果たして、TRAPIST-1系に生命がいるのか、いたのか、これから生まれるのか、
これからの研究が楽しみです。



TRAPPIST-1系に存在する惑星の想像図(画像:NASA/JPL-Caltech)



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彗星をみよう

2017-02-22 14:35:03 | 星空情報

彗星はいわゆるほうき星のことで、氷や塵が主に集まってできている
天体です。太陽に近付くと、氷などが解け出して尾を形成し、そこに
ばら撒かれた塵は流星の元になります。

彗星には大きく分けると戻ってくるものと戻ってこないものの2種類が
あり、前者を周期彗星、後者を非周期彗星と呼んでいます。

周期彗星はさらに短周期彗星と長周期彗星の2種類に分けられます。

この2月下旬は最も短い周期を持つ(3.3年)エンケ彗星(2P)が見頃
の時期を迎えており、条件は良くないのですが、西の空の低いところを
双眼鏡で探せば、見つけることができそうです。

金星にいったん双眼鏡を向け、そこからゆっくりと空の低いところに
向けて、双眼鏡を動かしていけば、もやっと雲のような天体が見つかる
かもしれません。

低空まで見通せる日には彗星探しをしてみてください。

ただし、肉眼での観察時に写真で見るような大彗星の様子をイメージ
しない方が良いです。


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小惑星Kamagariが誕生!

2017-02-17 18:00:00 | 天文台情報

昨夏に募集した小惑星の名称案である「Kamagari」が正式な名称として承認されました。

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

かまがり天体観測館には、2015年に国際天文学連合(IAU)によって行われた太陽系外惑星
の命名キャンペーンにおいて、おうし座のアイン星の周りを回る惑星に“Amateru”と名付けた
ことの副賞として、小惑星の命名権が与えられていました。そこで、2016年の夏に呉市を
はじめ広島県内にお住いの皆さんから、この小惑星の名称(呉市に関わるもの)を募集しました。

たくさんの方々から素晴らしい名称をご提案いただきましたが、選考の結果、世界に誇れる
風光明媚な場所である、シンプルで分かりやすい、かまがり天体観測館があるなどの理由から、
この名称が選ばれました。

その後、呉市かまがり天体観測館からIAUに名称を提案し、審査を経て、2017年2月12日に
正式な名称として世界に公表されました。



IAUが公開したKamagariの軌道(白線)。

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ミラが見頃

2017-02-16 13:52:31 | 星空情報

星座を形作る星は太陽と同じように自ら輝いている星で、恒星という
種類の天体です。

恒星の中には何らかの原因で明るさが変わる変光星というものがあります。

その中でも有名なくじら座のミラ(不思議なという意味)は、星自体が
膨らんだり縮んだりすることによって、約330日をかけて明るくなったり
暗くなったりを繰り返します。

明るくなった時には2等星ほど、暗くなった時には10等星ほどですので、
時期によっては肉眼ではっきり見えていたり、全く見えなかったりします。

そして、このミラが2月下旬に極大を迎えます。

秋の星空の中にある星なので、冬の夜には西の空に沈んでいこうとして
いますが、金星や火星などを目印にして、探してみてはいかがでしょうか。



お化けくじらの前足の付け根がミラです。




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