呉市かまがり天体観測館

呉市かまがり天体観測館のブログです。
イベントや星空情報等を掲載していきます。

ペルセウス座

2015-10-31 14:12:32 | 星空の楽しみ方

今日は秋の代表的な星座の1つである「ペルセウス座(Perseus)」を紹介します。





ペルセウス座は漢字の“人”という字が書けそうな星の並びが目印です(実際の星座
の形に線で結ぶと全然違いますが…)。なかなか線で結びづらい星座ですが、カシオ
ペヤ座、アンドロメダ座の隣にあるので、場所はすぐに分かります。

ペルセウス座とカシオペヤ座のちょうど中間あたりには、h+χ星団という二重星団が
あります。肉眼ではぼうっとした塊が見え、双眼鏡ではたくさんの星の集まりが、隣
合って並んでいるのを確認できます。また、腕の先にはアルゴル(悪魔という意味)
という有名な変光星があります。この星はペルセウスが倒した怪物メデューサの眼の
部分にあたります。

なお、毎年お盆の時期にピークを迎えるペルセウス座流星群は、この星座に放射点
(この点から放射状に流星が流れたように見える)があります。





ペルセウス座は、怪物メデューサを倒したり、生贄にされそうになった
アンドロメダ姫をお化けくじらから助け出したりした、勇者の姿です。

この星座を見つけられるようになれば、秋の星空散歩も1歩前進です。




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ケータイのカメラで月を撮ろう

2015-10-30 14:27:01 | 天文台情報

11月21日(土)~23日(月・祝)に「ケータイのカメラで月を撮ろう」を開催します。

望遠鏡や双眼鏡を通すと、カメラ付の携帯電話で月のクレータなど
を簡単に撮影することができます。慣れないと少し難しい部分も
ありますが、綺麗な月の写真の撮影にチャレンジしてみませんか?

待ち受け画面にもピッタリです。



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 「ケータイのカメラで月を撮ろう」

  日 時 : 11月21日(土)~22日(月・祝) 19時00分~21時00分

  場 所 : かまがり天体観測館

  対 象 : どなたでも(予約不要)

  参加費 : 大人200円、小人100円

  問合せ : TEL  0823-66-1166

         E-mail  kama-bg@jewel.ocn.ne.jp

   備 考 : 機種によっては撮影が難しいものもあります。

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ブラックホールの大きさ

2015-10-29 14:54:12 | その他

久しぶりに計算をしてみましょう。

安心してください。小学校で習う+、-、×、÷ ができれば、
バッチリ解けてしまいます。

今日のテーマはブラックホール(BH)。

BHは世の中で一番速く動くことができる光のスピードでも抜け出すことが
できないほど重力の強い天体のことです。とても大きな星が死んだ後に
できる星の残骸です。光速で抜け出せるのか、抜け出せないのかの境界が
BHの表面なので、そこに何かモノがあるわけではありません。

BHには特徴が少なく、毛が3本と言われます。
質量・回転・電荷しか見分ける術がないからです。

ここでは、回転と電荷を無視して質量のみで考えていきます。

では、問題です。
※書き方やゼロの扱い方は以前のブログ記事で説明していますので、
 ここでは省略します。

もし、宇宙に太陽と同じ質量のBHがあったとしたら、その大きさは
どのくらいになるのでしょうか?

これを解く式は、
 (BHの半径) = 2×(重力定数)×(質量)÷(光速)^2
です。

ここで、
 ・重力定数 : 0.000000000067 [m^3/kg/s^2] = 6.7×10^-11 [m^3/kg/s^2] 
 ・光速   : 300,000,000 [m/s] = 3.0×10^8 [m/s]
ですので、すでに分かっています。

分かっている数値を入れて、式を整理すると、
 (BHの半径) = 2 × 6.7×10^-11 ×(質量)×(3.0×10^8)^2
        ≒ 1.5 ×(質量)× 10^-27 [m]
となります。とても単純な式になりましたね。

つまり、質量を1.5倍して、ゼロの数を27個調整すれば、BHの大きさが
分かってしまうのです。

では、太陽の質量で考えてみましょう。
 ・太陽の質量 : 2.0×10^30 [kg]
を上の式に入れて、計算するだけです。

 (BHの半径) = 1.5 × 2.0×10^30 × 10^-27
        = 3.0×10^3 [m]

できました!答えは3,000m、つまり3kmです。

太陽がもしBHに変わってしまったら、直径6kmの大きさのBHが出来上がる
ということです。う~ん、現在の太陽の直径が140万kmだということを考え
ると、とても小さい…。太陽全部を直径6kmの範囲に押し込めないとBHは
出来上がらないということですね。

この(質量)のところに地球の質量を入れれば、地球がBHになった時の
大きさ、自分の体重を入れれば、自分がBHになった時の大きさを導き出す
ことができます。逆に、大きさの分かっているBHがあれば、その大きさ
からBHの質量を計算することもできます。

様々な質量・大きさを入れて計算してみると面白いと思いますよ。





コメント (4)
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天文・宇宙の道へ進学したい方へ

2015-10-28 13:38:46 | お知らせ

天文・宇宙の道に進むには、どうしたら良いのでしょう?

1番の近道は、大学で専門の勉強をしっかりとすることです。一昔前までは、
天文・宇宙の勉強をできるのは限られた大学だけでしたが、今ではたくさんの
大学に天文・宇宙に関係したカリキュラムがあります。

天文・宇宙と言っても、その分野はとても幅広く、様々な要素を必要として
いるので、各大学がそれぞれの特徴を持って、研究や教育を進めています。
どの大学でどんなことをやっているのか、またその大学で何ができるのかを
知ることはなかなか大変なことで、興味はあっても、どうしたら良いのかよく
分からないという方がほとんどだと思います。

実はその不満を解消してくれるチャンスがあります。

天文・宇宙を学べる大学の合同進学説明会です。

これは全国各地で毎年行われているもので、天文・宇宙を学ぶことができる
大学の教員たちが集まって、大学の紹介をしてくれる催しです。しかも、
個別の面談の時間が用意されていますので、大学の様子や学生生活を知ること
ができるばかりか、一線で活躍する研究者と直接話ができるチャンスです。

中国四国地区では、2015年は11月8日(日)に愛媛大学で開催されます。

広島の方々は少し遠いかもしれませんが、せっかの機会ですので、
ぜひ、参加してみてください。(昨年は広島で開催されたのですが)

また、周りに興味のありそうな方がいらっしゃれば、教えてあげてください。


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   2015年度中四国地区「天文・宇宙が学べる大学」合同進学説明会

 主催 中国四国地区・天文宇宙を学べる大学合同進学説明会実行委員会
 共催 天文教育普及研究会中四国支部
 日時 2015年11月8日(日)13時~16時
 会場 愛媛大学メディアホール(総合情報メディアセンター)
 申込 不要(参加無料)
 対象 高校生・高専生、保護者、教育関係者、興味のある方

 プログラム
  13:00 開会挨拶
  13:05 特別講演 「宇宙の仕事」 寺島雄一 教授 (愛媛大理工/宇宙進化研究センター)
  14:00 宇宙が学べる大学の個別紹介
  15:00 ポスターセッション・個別面談
  15:45 閉会・解散

 参加予定大学
  岡山大、岡山理科大、広島大、徳島大、香川大、愛媛大、高知工科大、九州大、ほか

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詳しくはこちらへ




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広島で天体観測実習(高校生向け)

2015-10-27 13:38:37 | お知らせ

広島大学の宇宙科学センターで行われる天体観測実習の募集が始まっています。

天文学の講義を受けた後に、東広島天文台のかなた望遠鏡(口径1.5m)を用いての
観測、取得したデータの解析、考察までを自分自身で行っていきます。

大学の教員や大学院生がしっかりとサポートしてくれますので、やる気さえあれば、
専門的な知識がなくても大丈夫ということです。

めったにない機会ですので、天文・宇宙の道を志そうとしている高校生には、ぜひ
参加していただいて、研究の世界を体験して欲しいと思います。
不安もあるかもしれませんが、飛び込んでみるのが一番です。

定員は10名ですので、早めに応募した方がよいかも。


詳しくはこちらへ


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