呉市かまがり天体観測館

呉市かまがり天体観測館のブログです。
イベントや星空情報等を掲載していきます。

ノーベル賞受賞者のお話を聞こう!

2021-02-27 13:26:40 | その他

3月27日(土)に広島市の5-Daysこども文化科学館で、
「小中高生と最先端研究者とのふれ合いの集い」が開催
されます。

科学の体験ブースや講演などが予定されていますので、
興味のある方はぜひご参加ください(要申込)。

今回のイベントの目玉はなんといっても2016年のノーベル
生理学・医学賞を受賞された大隅良典さんの講演会です。

演題は「生き物の見事なリサイクルシステム」ですので、
オートファジー(真核生物において細胞内のたんぱく質を
分解する機構の1つ)の仕組みを解明されたご本人から
のお話を直接聴けるチャンスです。

貴重な機会ですので、興味のある方はぜひご参加ください。
ただし、対象は小中高生ですので、大人のみの参加はできない
ようです(小学生の保護者はOK)。

詳しくはこちらへ

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クイズかま天(18-A)

2021-02-26 16:23:06 | 星空の楽しみ方

さて、クイズかま天(18)の答えです。

Q:これは何座でしょうか?





答えは、
A:おおいぬ座(Canis Major)





おおいぬ座は比較的形が分かりやすいだけでなく、星座を作っている星の中で、
最も明るく輝くシリウスがあるので、とても見つけやすい星座です。
シリウスはちょうど犬の鼻の部分にあり、三角形の顔、前足、体、後足、しっぽ
と結んでいけば、犬の形が出来上がります。

シリウスは、「焼き焦がすもの」や「光り輝くもの」という意味で、その昔、
エジプトではシリウスの動きから暦を作り、ナイル川の氾濫を予測していました。

おおいぬ座は、オリオンの飼っている猟犬に例えられることが多いですが、
他にもいくつかの神話が残されています。

ぜひ、実際の空を探して、シリウスがいかに明るいか確かめてみてください。


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カノープスをみよう

2021-02-20 13:19:38 | 星空情報

冬は星空がとても賑やかな季節です。

オリオン座やおおいぬ座、おうし座など形の分かりやすい星座たち、
ベテルギウスやシリウス、アルデバランなど明るい星たちが空を飾り、
星空散歩を楽しむには抜群です。

そして、この季節には滅多に出会うことができない伝説の星があります。

この星はカノープスという名前で、「この星を見ることが出来たら、
長生きができる」という伝説を持っています。

なかなか見ることができない理由は低いところにあるから。

広島あたりでは、最も高く昇った時の高度が約3°ほど(目の高さを
基準に、腕を延ばしてみた時の指3本ほど)と、かなり低いところ
まで晴れていないと見えませんし、山や建物があるとすぐに隠されて
しまいます。見通しの良いところや高いところに昇って、探すのが
コツです。





およそ、おおいぬ座の前・後足を結んだ線を南に延ばしていけば、
カノープスへとたどりつきます。





長寿伝説は中国で寿老人の星(南極老人星)に例えられることに
由来するとされ、西洋ではトロイア戦争に登場する水先案内人を
指します(諸説あり)。

良く晴れた日、ぜひ伝説の星を探してみてください。

オリオン座が地面に対して、真っ直ぐに立っているような時間に
南の空の低いところを探してみましょう。ぽつんと赤っぽく輝く
星が見つかるかもしれません。

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火星に到着!

2021-02-19 15:02:09 | 天文ニュース
2020年7月30日に打ち上げられたNASAの火星探査機「Perseverance」が
本日(19日)の午前5時55分(JST)に火星に到着しました。

今回のミッションは火星の生命に関わる探査と将来人間が行くことを想定
したテストが予定されています。また、太陽電池を搭載したヘリコプター
(ドローン)である「Ingenuity」が一緒に搭載されており、史上初めて、
地球以外で動力飛行実験も行います。



PerseveranceとIngenuityのイラスト(画像:NASA/JPL-Caltech)


探査機が着陸したジェゼロ・クレータは火星の赤道近くにある直径45km
のクレーターで、かつて湖だった場所だと考えられており、このあたりの
岩石や堆積物を調べることで、地質や過去の気候などを明らかにし、生命
の痕跡を探す予定です。また、採取した土壌サンプルは一端そこに留め置
かれ、後続のミッションで地球に持ち帰る計画です。



Perseveranceから送られた最初の画像(画像:NASA/JPL-Caltech)


2月10日にはUAEの火星探査機「Hope」と中国の火星探査機「天問1号」
がそれぞれ火星周回軌道に入っており、これからますます火星が注目され
そうです。

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爆発はいつ?

2021-02-13 13:46:10 | 天文ニュース
2019年秋頃~2020年春頃まで一時的に暗くなったオリオン座のベテルギウス。

一部では超新星爆発の兆しかといわれていましたが、どうやらベテルギウスが
爆発するのはまだまだ先のようです。

ベテルギウスは狩人であるオリオンのちょうど肩の部分に位置する1等星で、
肉眼では赤っぽく輝いて見えます。もともと明るさの変わる星(変光星)で、
星としての一生を終えようとしている段階に入っており、最後には爆発
(超新星爆発)をしてなくなると考えられています。

爆発が起きると、地球からは半月ほどの明るさで見え、3ヵ月ほどをかけ
ながら、段々とその輝きが暗く、赤くなっていくと予想されています。

ただ、最終段階に入っているとはいっても星の世界の時間スケールは私たち
の感覚よりとても長いので、爆発が起きるのは今日この瞬間かもしれないし、
明日かもしれないし、1万年後かもしれないといった感じです。

今回、オーストラリア国立大学のMeridith Joyce氏を中心とする国際研究チーム
がベテルギウスの明るさの変化を詳しく分析したところ、現在はまだ中心部で
ヘリウムの核融合が起こっている段階であり、超新星爆発を起こすのは10万年
以上先であると結論付けられました。また、昨年の減光は、星の脈動と星から
放出された塵が原因だと考えられることが分かりました。



上段:ヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡で直接撮像された2019年1月と12月のベテルギウス (Credit: ESO/M. Montargs et al.)
下段:最近のベテルギウスの光度変化の抜粋(Credit: L. Molnár, AAVSO, UCSD/SMEI, NASA/STEREO/HI)


さらに今回の研究ではベテルギウスの質量、大きさ、距離も推定され、従来の
研究結果よりも値が小さいことが明らかになりました。

導き出された値は、
  質量:太陽の16.5~19倍  
  半径:太陽の750倍
  距離:530光年
です。

残念ながら私たちがベテルギウスの最後を目にする可能性は遠のきましたが、
美しいオリオンの姿はまだまだ見ることができそうです。

今度、夜空を見上げる機会があったら、ぜひ、ベテルギウスに注目してみてください。


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