呉市かまがり天体観測館

呉市かまがり天体観測館のブログです。
イベントや星空情報等を掲載していきます。

星空散歩(39)

2019-01-31 13:21:59 | 星空の楽しみ方

今日は冬の代表的な星座の1つである「おおいぬ座(Canis Major)」を紹介します。





おおいぬ座は比較的形が分かりやすいだけでなく、星座を作っている星の中で、
最も明るく輝くシリウスがあるので、とても見つけやすい星座です。
シリウスはちょうど犬の鼻の部分にあり、三角形の顔、前足、体、後足、しっぽ
と結んでいけば、犬の形が出来上がります。

シリウスは、「焼き焦がすもの」や「光り輝くもの」という意味で、その昔、
エジプトではシリウスの動きから暦を作り、ナイル川の氾濫を予測していました。





おおいぬ座は、オリオンの飼っている猟犬に例えられることが多いですが、
他にもいくつかの神話が残されています。

ぜひ、実際の空を探して、シリウスがいかに明るいか確かめてみてください。


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月と木星が接近

2019-01-30 13:42:29 | 星空情報

明日(31日)の朝に月と木星が接近します。

今回は約2.5°(手を伸ばして見た時の指2本分の幅くらい)まで
接近します。また、近くには金星も明るく輝いていますので、
ぜひ、3天体の共演を楽しんでみてください。

さらに、翌日(2月1日)は金星と月が同じくらい接近します。

両日とも観察すれば、月が空の中を1日でどのくらい移動して
いるのかを確かめることができるよい機会となるでしょう。

観察は5時30分頃に南東の空を見るのがおすすめです。



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月食中に隕石衝突

2019-01-25 15:17:10 | 天文ニュース

1月21日(月)に皆既月食が起きました。

残念ながら日本では太陽が出ている時間のため、見ることができませんでしたが、
とても面白いニュースが入ってきました。

皆既月食中に月面へ隕石が衝突し、その閃光を多くの人が目撃したというのです。

閃光は一瞬ですが、このような現象を目の当たりにできるなんて…





隕石のサイズはそれほど大きくないと考えられるものの、もしかすると、今後の
調査でこの隕石が作り出したクレータも見つかるかもしれません。

次に日本で皆既月食が見られるのは2021年5月ですから、次のチャンスは少し
先になりそうです。



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星空散歩(38)

2019-01-24 14:14:33 | 星空の楽しみ方

今日は冬の代表的な星座の1つである「オリオン座(Orion)」を紹介します。





形が分かりやすく、明るい星も多いため、最も見つけやすい星座の1つです。
人の形をしている星座で、ベルトの部分にあたる三ツ星が目印になります。
また、右肩のところには赤っぽい1等星であるベテルギウスが、左足のところ
には白っぽい1等星であるリゲルがあります。日本ではこの2つの星をそれぞれ
のチームのテーマカラーにちなんで、「平家星」、「源氏星」と呼んでいた
地域もあります。また、戦国時代に活躍した毛利氏の家紋にある3つの丸は、
オリオン座の三ツ星を表しているとされています。

オリオン座の中には、有名なオリオン星雲という天体があります。
三ツ星の南側を見ると、肉眼でもボヤっとした部分があるのが分かります。
ここは、今まさに星が誕生している現場で、望遠鏡で観察すると、星の材料
の雲や生まれたばかりの星の姿を見ることができます。
この他、M78星雲や馬頭星雲もオリオン座の中にある天体です。





オリオン座には、たくさんの神話や伝説が残されています。
代表的なのは「自分に倒せない獲物はない」とおごったオリオンがサソリに
刺されて死んでしまうという神話です。オリオンはサソリを恐れているため、
実際の空でもこの2つの星座が同時に空に見えることはありません。

必ず自分の力で見つけられるようになって欲しい星座の1つですので、
ぜひ、探してみてください。

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環の存在

2019-01-23 14:33:35 | 天文ニュース

2007年9月、土星探査機カッシーニが土星に突入し、ミッションを終えました。

カッシーニは1997年に打ち上げられた土星探査機で、2004年に土星へ到着し、
12年間もの長きにわたり、土星やその環、衛星などを観測し、土星の磁場、嵐、
環の構造、新衛星、衛星の地下海など、多数の発見や謎の解明を達成してきま
した。

また、カッシーニに搭載されていたホイヘンスという探査機は土星で最大の
衛星であるタイタンに着陸し、カッシーニと協力して、地球以外で初めて
川や海が存在することや雨が降ることなどを発見しました。

そして、最後のミッションでは土星とそのリングの間を通り、環への接近通過
を行うことで、環と土星のより詳細な観測を行い、環から土星に大量の粒が降
り注いでいることが分かりました。先日、この観測結果から、環はこれまで考
えられてきた以上に新しく、1,000万~1億年くらい前にでき、また、あまり
長くは存在できないかもしれないという発表がありました。

私たちはたまたま環が存在する時代の土星を見ているのかもしれませんね。
もしかすると、時代によっては他の惑星に環が見られることがあるのかもしれ
ません。我々の地球にも。





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