呉市かまがり天体観測館

呉市かまがり天体観測館のブログです。
イベントや星空情報等を掲載していきます。

金環日食(2024)

2024-10-01 13:13:49 | 星空情報

10月3日(木)の午前4時頃(日本時間)に南アメリカで金環日食が起きます。

日食とは、地球と太陽の間に月が入り、太陽の光を遮ってしまう現象のことです。
太陽の全てが隠されるものを皆既日食、一部分が隠されるものを部分日食と呼んで
います。また、月が太陽の正面に来ても、月の見かけの大きさが小さいために、太陽
全てを隠しきれず、太陽の縁だけが見えてしまうものを金環日食と呼んでいます。

日食は地球上で考えれば、年に0~3回起きていますが、見ることのできる範囲が
非常に狭いため、同一地域で日食を見ることができる機会は非常に稀です。

2024年は地球全体では日食が2回あり、1回目は4月8日(北アメリカ南部)の
皆既日食、2回目は今回10月3日(南太平洋、南アメリカ南部、南大西洋)の金環
日食です。

残念ながら、日本ではどちらも観ることができません。

ただし、インターネット中継等もありますので、Web上で日食の様子を観察すること
はできると思います。

興味のある方は今回の金環日食の様子をご自宅からご覧になってはいかがでしょうか?

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ミニムーンができる

2024-09-27 13:41:23 | 天文ニュース

地球の周りを周回する自然天体は「月」のみです。
月が地球唯一の衛星であることはみなさんもご存じだと思います。

では、2番目の月(ミニムーン)が現れるとなったらどうでしょう?

今年の8月、第2の月としては5例目、周回軌道に入る前にわかった
のは初めてとなる小惑星が発見されました。

この小惑星は2024 PT5という符号で呼ばれ、9月下旬から11月下旬に
かけて一時的に地球の周回軌道に入り、第2の月となると予測されて
います。とはいっても今回はおそらく地球の周りを1周する前に離脱
していくものと思われます。

2024 PT5は大きさが11mほどと考えられ、見かけの明るさがとても
暗いため、望遠鏡や双眼鏡を使ったとしても直接見ることは難しそう
です。比較的口径の大きな望遠鏡で写真撮影をするというのであれば、
捉えることができるかもしれません。

見ることはかなわないですが、第2の月があると思うと面白いですね。


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GLOBE at Night(はくちょう座/ペガスス座)

2024-09-26 13:06:31 | 天文ニュース

9月24日(火)~10月3日(木)までGLOBE at Night というキャンペーンが行われています。

これは光害(ひかりがい) の問題を啓発する活動の一環で、決められた日時に夜空を
観察し、星の見え方をインターネットで報告するものです。

光害とは無駄・過剰な人工光によって、星が見えにくくなってしまうことやエネルギー
の浪費、生態系への悪影響、人々の生活・健康への悪影響が発生してしまう問題です。

用意された観察シートに記入するだけなので、誰でも簡単に参加することができます
ので、ぜひ、自分たちが住んでいる街の環境をチェックしてみてください。これから
2週間ほどは月明かりにほとんど邪魔されずに観察ができますので、今がチャンスです。

ちなみに、今回ははくちょう座/ペガスス座が対象です。

詳しくはこちらへ

近年は人工の光(看板や外灯、ネオンサイン等)が空に漏れているせいで、星が見え
にくくなっています。空に無駄な光が漏れているわけですから、エネルギーも無駄に
なっています。光害の問題が解決できれば、美しい星空を守れるだけでなく、エネル
ギー問題や温暖化問題の解決にも役立つかもしれません。

「電気をつけるな!」とはもちろん言いません(言えません)が、みなさんも、ぜひ
光害を減らす工夫をしてみてください。
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紫金山・アトラス彗星をみよう

2024-09-25 13:53:11 | 星空情報
今、紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)が見頃を迎えています。

当初は1等くらいまで明るくなる可能性がありましたが、今のところは3等ほど
になると予想されていますので、双眼鏡や望遠鏡を使って探してみてください。

9月下旬は明け方の東の空に見えます。かなり高度が低いので、東の低いところが
見通せる場所での観察が必要です。徐々に明るさが増していくと考えられますが、
時間帯によっては高度や空の明るさの関係で、観察が困難となります。

9月29日の午前5時頃に観察したとすると、高度はおよそ5°あたり、方角は東の空
のやや南寄りに見えます。星座でいえば、ろくぶんぎ座の方向です。

また、10月の中旬からは夕方の西の空に見えるようになります。
(ただし、太陽に近づいた時に崩壊しなければ。)

10月15日の午後6時30分頃に観察したとすると、高度はおよそ10°あたり、方角
は西の空のやや南寄りに見えます。星座でいえば、おとめ座の方向です。そこから
日が経つにつれて、おとめ座~へび座~へびつかい座とわたり、高度が上がって
いきますが、光度が下がっていきます。

彗星とはいわゆるほうき星のことで、氷や塵が主に集まってできている天体です。
太陽に近付くと、氷などが解け出して尾を形成し、そこにばら撒かれた塵は流星の
元になります。

なお、眼視での観察時に写真で見るような大彗星の様子をイメージしないでください。
かなり暗い淡くぼやっとした小さな雲の塊のようなものが見えるはずです。

興味のある方はぜひ探してみてください。

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秋分(2024)

2024-09-20 13:12:13 | 星空情報

2024年は9月22日が秋分の日です。

「秋分」とは二十四節気の1つで、毎年9月23日頃に訪れます。
しばらく、秋分の日はオリンピック開催の年が9月22日、それ以外が
9月23日にとなりますが、2040年代以降は9月22日が秋分となる年が
増えていきます。

天文学では、太陽が「秋分点」(太陽の通り道と空の赤道が交わる2点
のうちの1つ)を通過する瞬間(太陽の視黄経が180°)を秋分と決めて
います。

秋分の日には昼と夜の長さがほぼ同じになりますが、日の出、日の入り
の決め方と大気による屈折の影響により、実際には昼のほうが少し長く
なります。また、秋分の日には、太陽は真東から昇り、真西に沈みます。
赤道上にいる人から見ると、太陽は正午に天頂(頭の真上)を通り、
北極点または南極点にいる人から見ると、太陽は地平線と重なるように
動くので、昇ることも沈むこともありません。

この日を境に、夜の長さがどんどん長くなっていきます。
天体観測ができる時間が増えていくということですね。
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