呉市かまがり天体観測館

呉市かまがり天体観測館のブログです。
イベントや星空情報等を掲載していきます。

シリウスをみよう

2022-02-27 17:40:38 | 星空情報

みなさんは、シリウスという星をご存じでしょうか。

おおいぬ座にあり、星座を形作っている星の中で最も明るい星(-1.5等)です。
シリウスという名は、「焼き焦がすもの」や「光り輝くもの」という意味で、
その昔、エジプトではシリウスの動きから暦を作り、ナイル川の氾濫を予測して
いました。

では、このシリウスが2つあるというのはご存じでしょうか。

実は、シリウスは連星と呼ばれる、2つの星がお互いの周りを回りあっている
タイプで、肉眼でも明るく輝いて見えるのが「シリウスA」、肉眼では確認できず、
望遠鏡でやっと見えるのが「シリウスB」です。

シリウスBは星が一生を終えた後に残る「白色矮星」と呼ばれる種類の天体です。
見かけの明るさは8等なので、シリウスAの明るさに埋もれてなかなか見えません。

この2つの天体の軌道周期は約50年で、ここ数年間がお互いに最も離れた位置関係
にあるため、今がシリウスBを見るチャンスです。ただし、観察をするためには、
比較的大きな口径の望遠鏡が必要です。

また、「シリウスBチャレンジ」というキャンペーンも始まっていますので、
シリウスBが見えた方は(見えなかった方も)様子を報告してみてください。

その目で、シリウスBを確認したことのある人はそう多くないと思いますので、
興味のある方は、ぜひ観察にチャレンジしてみてください。

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日本天文学会公開講演会

2022-02-25 16:07:06 | 天文ニュース
3月2日(水)~5日(土)に開催される2022年日本天文学会秋季年会に
あわせて、第68回公開講演会が開催されます。

今回は「広島で育まれた天文学」というテーマで3つの講演が予定されて
いますので、興味のある方はぜひご参加ください。

内容は、
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 日 時 : 2022年3月6日(日) 13:30~16:00
 会 場 : オンライン(Zoomウェビナー)
 定 員 : 1000名(事前登録制)
 対 象 : 中学生以上
 主 催 : 公益社団法人 日本天文学会
 後 援 : 広島大学、広島大学先進理工系科学研究科、広島大学宇宙科学センター
 講 演 : 「広島と天文の関わり」
         加藤一孝(比治山大学 講師/元広島市こども文化科学館長)
       「数値シミュレーションで迫る超巨大ブラックホールの姿」
         野村真理子(呉工業高等専門学校 助教)
       「人工衛星で探るブラックホール」
         水野恒史(広島大学 准教授)
 申 込 : 申込フォームより
 締 切 : 定員になり次第
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です。

オンラインでの開催というだけでなく、”広島”をテーマにした天文学の催しですので、
見逃せません!

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カノープスをみよう

2022-02-24 13:52:56 | 星空情報

冬は星空がとても賑やかな季節です。

オリオン座やおおいぬ座、おうし座など形の分かりやすい星座たち、
ベテルギウスやシリウス、アルデバランなど明るい星たちが空を飾り、
星空散歩を楽しむには抜群です。

そして、この季節には滅多に出会うことができない伝説の星があります。

この星はカノープスという名前で、「この星を見ることが出来たら、
長生きができる」という伝説を持っています。

なかなか見ることができない理由は低いところにあるから。

広島あたりでは、最も高く昇った時の高度が約3°ほど(目の高さを
基準に、腕を延ばしてみた時の指3本ほど)と、かなり低いところ
まで晴れていないと見えませんし、山や建物があるとすぐに隠されて
しまいます。見通しの良いところや高いところに昇って、探すのが
コツです。





およそ、おおいぬ座の前・後足を結んだ線を南に延ばしていけば、
カノープスへとたどりつきます。





長寿伝説は中国で寿老人の星(南極老人星)に例えられることに
由来するとされ、西洋ではトロイア戦争に登場する水先案内人を
指します(諸説あり)。

良く晴れた日、ぜひ伝説の星を探してみてください。

オリオン座が地面に対して、真っ直ぐに立っているような時間に
南の空の低いところを探してみましょう。ぽつんと赤っぽく輝く
星が見つかるかもしれません。
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第13回天文宇宙検定

2022-02-18 13:45:30 | 天文ニュース

5月29日(日)に実施される第13回「天文宇宙検定」の申し込みが開始されました。

今回は、釧路、郡山、小松、東京、松本、名古屋、京都、岡山、高知、鹿児島の
全国10会場で実施される予定です。

検定は1級~4級まであり、基本的な知識を問われるものから、時事や計算など、
天文や宇宙に関する様々な問題が出題されます。それぞれの級のテキストや問題集も
ありますので、それらをきちんとこなしていれば(1級以外は)難なく合格できると
思います。

残念ながら広島会場はありませんが、比較的近い岡山では実施予定ですし、都合に
あわせて、それ以外の会場で受けるのもよいと思います。

興味のある方、腕試しをしたい方は、ぜひ試験に挑戦してみてください。

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水星をみよう

2022-02-17 12:33:38 | 星空情報
肉眼で見ることができる惑星は、水星、金星、火星、木星、土星の5つ
です。これらのうちで最も見つけるのが困難なのが水星です。

水星は最も太陽の近くを回る惑星で、地球から見ると、太陽の近くを
行ったり来たりするような動きをするため、常に太陽の近くにあり、
とても見づらい天体です。

そして、2月17日(木)に水星が西方最大離角を迎えます。この前後
数日間ほどが明け方に水星を見るチャンスです。

それでも高度が10°以下とかなり低いので、地平線まで見通せる場所や
高いところに登るなどして、空のかなり低いところが見える場所で観察
すると良いと思います。方角は西南西です。

午前6時頃に東南東のやや南寄りの空の低いところ(高度5°あたり)を
探してみましょう。太陽が昇る前であれば、双眼鏡を使った方が見つけ
やすいです。

また、さらに南寄りのもう少し高いところには明けの明星である金星が
明るく輝いているのが確認できます。

なかなか見つけづらいと思いますが、水星を自分の目で確認したことが
ある人は、そう多くはないと思いますので、ぜひ、この機会に探して
みてください。
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