みなさんは、シリウスという星をご存じでしょうか。
おおいぬ座にあり、星座を形作っている星の中で最も明るい星(-1.5等)です。
シリウスという名は、「焼き焦がすもの」や「光り輝くもの」という意味で、
その昔、エジプトではシリウスの動きから暦を作り、ナイル川の氾濫を予測して
いました。
では、このシリウスが2つあるというのはご存じでしょうか。
実は、シリウスは連星と呼ばれる、2つの星がお互いの周りを回りあっている
タイプで、肉眼でも明るく輝いて見えるのが「シリウスA」、肉眼では確認できず、
望遠鏡でやっと見えるのが「シリウスB」です。
シリウスBは星が一生を終えた後に残る「白色矮星」と呼ばれる種類の天体です。
見かけの明るさは8等なので、シリウスAの明るさに埋もれてなかなか見えません。
この2つの天体の軌道周期は約50年で、ここ数年間がお互いに最も離れた位置関係
にあるため、今がシリウスBを見るチャンスです。ただし、観察をするためには、
比較的大きな口径の望遠鏡が必要です。
また、「シリウスBチャレンジ」というキャンペーンも始まっていますので、
シリウスBが見えた方は(見えなかった方も)様子を報告してみてください。
その目で、シリウスBを確認したことのある人はそう多くないと思いますので、
興味のある方は、ぜひ観察にチャレンジしてみてください。
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