「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

なぜアベちゃんよりもBloombergおじさんを語るのか@鎌倉七里ガ浜

2020-02-16 05:05:24 | モノ・お金
これは朝4時の画像。

冷え切っているので、モルト香りが強いスコッチTeacher'sを飲む。



ゆっくり少量を飲んでいたけれど、なかなか夜は明けず、したがってドガティ君の散歩も始まらない。

ガバガバ飲んでもいいのだけど、空瓶になりそうになると、急にケチになる。



以前からお互い面識はあるが、最近になって初めて私のブログを読んだ知人がいる。

その人はかなり古いところまで遡って私のブログを読んでくれたらしい。そして私に対して発したコメントと質問は以下の通りだった。

「ブログではヘンな料理や犬や散歩のことばかり語っているな。アベちゃん政権についてはわずかしか語らないのに、トランプ君だけではなく泡沫米大統領候補のブルームバーグおじさんについてまで熱心に語るのはなぜ?」

見事なご指摘。コメントの前半部分については、それを書くのがこのブログの目的であるから、そうなっているわけだ。後半の質問については私にもそれなりに理由がある。それは我が家の経済に与える影響度が、アベちゃんよりも海外の出来事や次の米国大統領選の方がはるかに大きいからだ。

よくニュースに出てくる日経平均(日経平均株価指数225種)の過去30年間のグラフを、30年前の水準を100としてエクセル使って描くとこんなになる。



まったくみじめなものである。ここまで暗い国も少ない。世界でもまれな停滞。30年経ってやっと最初の半分強まで戻っただけかい?みたいな。世界中で所得がものすごく上がっているのに、日本ってそれが上がらない。それにも関わらず、日本って基本的な構造がその30年間にほとんど変わっていない。抵抗する勢力が多く複雑にからんでいるし、それに乗っかる政治家が多いからね。周りから置いてきぼりの老いたガラパゴス島だ。普通は老いたら老いたなりに脱皮して、多少は変われそうなものだが、わが国はそうじゃないみたい。不動産なんて株式よりもっとひどいよね。30年前が異常だったというべきか。

「いや、そんなことない、アベちゃんが政権についてからのアベノミクスってかなりすごいぞ」という反論もありましょう。確かにそういう面もある。上のグラフにあるように、2012年の途中から日本株も急上昇している。あのどうしようもなかった民主党政権が終わった直後に初めて日本株を買ったという人はそれなりに儲かったはずだ。でもそこで初めて日本株を買ったなんて人は少ないだろう。それ以前から日本株を延々と買っていた大多数の人は、それ以前からのいろんな苦い思い出がいっぱいのはず。

しかしですね・・・その2012年以降の日本株の急上昇ですら、もうちょっと視野を広げると全くもって大したこっちゃない。ほとんど動いてないがごとくだ。

同じ30年間の動きを比べよう。先ほどの日経平均株価指数(青)と米国株式の代表的指数であるS&P500(オレンジ)を、30年前の水準を100として重ねてみましょう。すると下のグラフのようになる。



ひとつ前のグラフで見た2012年途中からの日経平均の上昇も、どれほどわずかなものだったかが実感できるでしょう? やはり日本って置いて行かれた国なのだ。

今世紀に入って新興国経済のウェイトがグローバルに高まったため、各国の株式市場に米国が与える影響度は低下しているが、それでも米国はいまも最大のウェイトを占める国だ。一方、日本は相対的にはウェイトが低下し続けている。

日々の日本株式の動きは、前日の米国株式の動きを受けて始まることは今も変わらない(逆はない。米国株式は日本株式のことなどそんなに気にかけていない)。上記グラフにある日米株式の両指数の月次リターンの相関係数を同じエクセルを使って計算すると+0.53ほどで、まあまあの相関。ちなみに、この数値が+1.00なら両者はまったく同じ動きで、-1.00なら真逆であることを示し、0.00なら相関なしということになる。つまり統計的にも、日本株式は米国株式の動きにかなり影響を受けているということになる。このポイントは重要だ。



14日金曜日のブルームバーグ日本語版(↑)も「来週の日本株は軟調」と予想してみせるが、その理由も多くが海外の事情を受けたものばかりだ。

日本株としては、私は鎌倉投信を少し持っているだけだ。「いい会社に投資しよう!」と唱え独自のスタイルで運用する鎌倉投信は、直販しかせず手数料も安いし徹底的に小口の個人投資家に、希望すれば対面で説明してくれる。そこが良いのだ。あとはバンガード社の世界株式指数のETF(米ドル建て)とグローバル・マクロ戦略のヘッジファンド(米ドル建て)、そしてBREXITで大やられ中のロンドン高級不動産に特化したファンド(英ポンド建て)を持っている。この中で変動が一番大きなのはヘッジファンドだ。

日本株について、あれこれ個別銘柄や個人向けのテーマ性のある投信(例えば人工知能に関わる企業等、特定のテーマやセクターに絞って投資するファンド)を持っている人も多いが、私はそういうのは持っていない。上のグラフを見て、日本株への細かい戦略であれこれ投資するって、投資効率が悪過ぎると思うからだ。それくらいなら普通に手数料が格安な米国株式インデックスファンドを持った方が簡単で楽だし、はるかに効率が良いと誰でも思うでしょう? まとめると以下のようなことになる。

 ● そもそも私は日本株式をそんなに持っていない。
 ● 米国株式は世界各国の株式にかなりの影響を今も与えている。
 ● 日本株式は米国株式とかなりの相関があり、日々の日本株式の動きは前日の米国株式の影響を相当程度受けている(逆はない)。

ということで、我が家の経済に与える影響度については、アベちゃんよりも米国大統領選の行方の方がはるかに大きい。

そんなわけで私は、日経新聞の細かな国内記事より米国大統領選に大きな関心があるし、個人的には野党の大統領候補の一人であるマイク・ブルームバーグ氏(↓)にかなり大きな関心があるのだった。


【MIKE WILL GET IT DONE】

そして朝起きたら、日経新聞よりも、ReutersやBloombergやCNNのニュースを私はまず見るのでした。サラリーマンが他人の会社の業績や人事より、自分の会社のそれに関心があるのと同じだ。後者の方が自分の査定や生活に直接的に影響するもんね。

「外国株式なんて持ってないから、私には米国大統領選のニュースなんて関係ないわ・・・」という人にとっても、上記のような日米経済や金融市場の関係からすると、私と似たような状況が当てはまるのだと思うよ。なぜなら・・・以下の通り。

こちらは我々国民の公的年金を預かり、運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の現時点での基本資産配分だ。



一定期間にリターンが変動する幅に関していうと、以下のようになる:

 ● 日本債券はほとんど動かない。
 ● 外国債券は日本債券よりは動くがそれでもあまり動かない。
 ● それらより遥かに大きく変動するのはやはり内外の株式である。
 ● この資産配分では全体の半分が外国株式と日本株式の合計で占められているので、結局債券も含めたこれら全体の動きは、内外株式の動きでほとんどが決まってしまう。
 ● 先ほどの説明の通り、日本株式は歴史的にもあまりに鈍いが、その動きは外国株式との相関が高い。
 ● 今も米国株式に概ね先導される形で、外国株式はグローバルなニュースに反応して動いている。

そうだとすると、日本国民の虎の子の公的年金にとっても、やっぱりアベちゃんの「サクラ問題」より、グローバルなニュース、特に米国の政治や経済や社会の動きの方が重要だよねえ。
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本日も七里ガ浜でウダウダ・・・iPhone SE、Barry's Teaのルイボス&ハニー、キッチンタイマー、うがい、M.Bloomberg氏

2020-02-14 15:00:21 | 食べ物・飲み物
iPhoneをお使いのみなさん!

機種は何を使ってますか?

私は2016年に買ったiPhone SEだ。古っ!!



今となっては、いや当時からも液晶画面は小さくて、最小サイズともいえる。

この機種の外形であるタテ×ヨコは、約12.4cm×5.9cmなのだ。この5.9cmって大事よ。

私の手は大きな方だけれど、私の手でも、最近のでっかいスマホの多くを片手だけで持って操作するのは至難の業。

昔のガラケーとはサイズが違うもんね。

ところが5.9cm幅のiPhone SEはそれが楽にできる。右手で持って右親指だけでシャッシャッシャ!

JRや地下鉄に乗って左手でつり革持って、右手だけで操作。そんなこともよくあるんだけど、iPhone SEなら簡単。



iPhoneってよく作ってあって、外側の耐久性にも優れるし。

私はこのブログの画像をほとんどミラーレスのカメラで撮影しているが、妻なんて、同じこのiPhone SE(色違い)でドガティ君をバシャバシャ撮影している。

この程度のサイズの画像なら、画質に遜色はないもんね。

iPhone SE2ってのが新たに出るらしいが(もう日本でも出たのか?)、残念ながらそれは外形が少々大きいらしい。

ということで、夫婦ともども今後もこの古いSEを使い続ける予定。

次の話題。こちらは比較的新しいもの。

アイルランド企業Barry'sが昨年新発売したルイボス&ハニー。



我が家は同社の安価な茶葉クラシック・ブレンド・リーフ・ティを飲み続けているんだが、並行してハーブ・ティも購入している。

紅茶って種類は多く、中国南部からインドそしてアフリカまで広く生産されている。

ハーブティの茶葉も同様にいろいろある。でもこのルイボスって種類は、気温にかなり寒暖差がある地域でないと育たないらしい。

たいてい南アフリカ共和国産だ。

アイルランドの紅茶の作り手は歴史的にもアフリカに強い。

英国人がインドやスリランカ産の茶葉で作ったようなブラック・ティをアイルランド人は中央アフリカ産の茶葉で作ることに長けていると、ずいぶん前に本で読んだことがある。

ルイボスはカフェインがないから妊婦さんでも気兼ねなく楽しめると評判。加えてこのBarry'sのはハチミツ香を加えてある。

南アフリカには英国だけでなく、オランダ人やドイツ人も多く入植した。

玄関ドア上がオランダ的デザインであるケープ(ケープタウンのケープ)スタイルの住宅も多く残る。



私の叔母も、南アフリカのドイツ系移民の子孫である男性とヨハネスブルク(南アの首都)にかつて住んでいた・・・なんてことを思い出した。

カフェインがないとは言え、このルイボスって茶葉はかなり強くて、南アフリカではミルク・ティとして使われることも多いという。

日本ではあくまでハーブ・ティとしての使い方だけれどね。

下の画像をご覧ください。



It is the ideal alternative to black tea.....caffeine free , it can be enjoyed with or without milk.と書いてありますでしょ?

いわゆるブラック・ティ(アールグレイやラプサンスーチョンみたいに香りを楽しむモノではなく)、つまり濃く淹れてしっかりとコクを楽しみミルク・ティで飲むような茶葉の代用品にもなるのだ。

しかもカフェインなし。



買ったけどまだ使ってなかったBarry'sのカップに入れて楽しみましょうか。

ルイボス・ティというとハーブ・ティとしての使われ方が多いが、ミルクとともにどうぞ!

実際かつての南アへのオランダからの入植者は、当時現地で入手が困難だった紅茶に替え、このルイボスにミルクを加えて飲んでいたそうだし。



このカップ、いいでしょ。

みなさん、Barry'sをごひいきに。日本からも通販可能で茶葉も安いですよ。

話はまた替わる。

我が家のキッチンタイマーを買い替えた。

左上が、ボタンが壊れてしまった古いの。右下が新しいの。



この新しいのがよろしくない。

裏面が完全にフラットではないのだ。

ご覧のように真っ平らなレンジフードに磁石でくっつけると、ボタンを押すたび、ガタガタする。

腹の立つことだ。安価だからいいじゃないなんてことはない。もうちょっと真面目にモノは作ろうよ。

自社が扱う製品を自分で少しでも使ってみたら、気づくことじゃないか。

さらに話題が替わる。こちらは我が家の洗面。



皆さん、うがいってしますか?

先日仕事場で「外国人がうがいしてるの見たことないわ」っていう同僚がいた。私もそう思う。

うがいにマスク。これらは日本で推奨されている。

とっても奇妙なマスクについてはアジアではかなり普及したねえ。

でもうがいもマスクも、今も欧米人ではあまり見かけない習慣なような・・・。

もっと効果的なインフルエンザ対策が、彼らにはあるってことなのか? あるいは衛生的観念が異なるのか?

最後の話題。

みなさん、ブルームバーグ(Bloomberg)ってご存じでしょうか?

今じゃ巨大報道機関にもなっていて、一般的にはそちらが有名かもしれない。

しかしもともとは、そして今もだが、金融情報提供企業だ。

株価、金利、外国為替、商品価格やその他の情報、そしてそれに関わるニュースをオレンジと黒がやたら目立つスクリーンで時々刻々と世界中に伝えている。



さらにすごいのは、それらの現時点のあるいは過去の情報を瞬時に組み合わせて、かつかなり複雑な分析を施してわかりやすく教えてくれるところだ。

もともとは証券トレーダーだったブルームバーグ氏が立ち上げた企業。

1980年代に、米国大手証券メリルリンチと組んで生まれて来た。

だから当初はメリルリンチのライバルになるような欧米の一流巨大証券は、同社の端末を導入するのが難しかったりしたものだ。

私が最初にこの端末を触ったのは1986年のことだった。これまでにこの端末を触った経験がある日本人すべてを登録し、彼ら彼女らが初めてそれを触った年月日順に並べてソートしたら、間違いなく私は最初の0.1%に入るだろうな。



創業者であるマイク・ブルームバーグ氏は億万長者となった。

ニューヨーク市長も務めた。

金なら、彼はトランプ君よりも持っている。しかもブルームバーグ氏はもっと知的だ。

次の大統領選の民主党候補として、遅まきながら彼は立ち上がった。

タイミングとしてはあまりにも遅いね。

今の民主党の候補たちではトランプ君に勝てないと彼は考えたらしい。しかも彼はトランプ君が大嫌いだ。

出馬タイミングとしては遅いのだが、彼にはメディアを大量に使える資金力がある。どの候補よりもある。

かつここがとっても重要だが、彼のデータ収集力と分析力は一流だ。彼は独自路線で大統領選を進めようとしている。



ブルームバーグ氏はどこまで戦えるのだろうか。

今の候補者の中では、私は個人的に彼に最も親しみを感じるのだ。

わずか30秒のYouTubeだ。



最初にトランプ君がいつもの調子で軽薄にしゃべっているでしょ。

でも・・・FALSE! そうだよ、このYouTubeにある通り、それはFALSEだよ。

ここでトランプ君が言ったこと(「ボクは就任するなり経済を再生させるべく・・・」)は正しくない。わずかこれだけを聴いていても、本当にウソっぽい。データ的にもまったく誤りだ。

米国経済が金融危機で激しく落ち込むのは2008年。しかし2009年にそれは底を打つ。民主党オバマ政権のもとでなんだかんだと大量の政策が繰り出され、経済はぐんぐん回復した。オバマ政権のアクションは早かった。トランプ君が大統領に選ばれたのははるか何年もあとの2016年のことだ。トランプ君が経済をどん底から回復させたわけではない。

このグラフをご覧なさい。



これは代表的米国株式インデックスのダウ・ジョーンズ30種指数だ。横軸はそれぞれの大統領の在任期間の月数。

トランプ君の政権、その前のオバマ政権、さらにその前のブッシュ政権と、それぞれの政権が存在した期間中、株価指数がどれだけ変化したかをこのグラフは表現している。

ブッシュ政権は不運で、政権二期目の最後に深刻な金融危機に見舞われた。しかしブッシュ政権はがんばって、なんとかしようとかなりの努力をした。アクションも早く大胆で、当時のポールソン財務長官の努力は今もよく記憶している。バーナンキFRB議長もたいしたものだったし、オバマ政権がその後の困難を背負って、なんでもありの経済政策で政権の8年間に強力に経済を回復させた。

それに比べれば、トランプ政権は経済的には特に何もしていない。むしろマイナスの効果もかなり大きいだろう。貿易摩擦を起こし、米国民を分断し、環境改善には否定的でクラシックなブーマー的ふるまいだし、政治的にも私的にも醜聞が多くかなりダサい。ところが逆説的でもあるが、トランプ君って日本にとっては政治的に楽なパートナーかもしれないけれどね。さらにトランプ君だけでなく、多くの政治家はウソをつく。

選挙民は正確なデータを古いものまで使って候補者のウソを見抜き、選挙も判断しないといけない。しかし情けないことに、世の中次々といろんなことが起こるので、選挙民も覚えているのはせいぜい半年前までのことくらいだ。

”Mike (←ブルームバーグ氏のこと)will get it done”

今回もなんだかよくわからない投稿になってしまった。。。
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鎌倉市内を散歩(3) チリビーンズのタコス@鎌倉七里ヶ浜自宅厨房

2020-02-13 11:00:38 | 食べ物・飲み物
前回の投稿のおまけ編。

20世紀の英国の作曲家、サー・ウィリアム・ウォルトン。

その時代の音楽ってあまり好きではないのだが、これは聴きやすい。

第一交響曲。若きサイモン・ラトル指揮のバーミンガム・オーケストラの演奏。

30年前の録音だ。



残念ながらYouTubeにこの録音は出ていない。

指揮者もオーケストラも違うのだけれど、ご興味ある方はこちらのYouTubeでウォルトンの交響曲をお楽しみくださいね。
 


このYouTubeの演奏で指揮者を務めているアシュケナージのお仕事を、どちらかひとつ選ぶとすると、ピアノ奏者なのか指揮者なのか?

彼はどっちもやるもんね。

私がアシュケナージを知ったのは、忘れもしない1974年。

これだけは明確に記憶している。

大阪市内で父親が私にLPレコードを買ってくれた。それはベートーベンのピアノ協奏曲第五番の皇帝。

そのピアノ奏者が若いアシュケナージだった。

ショルティ指揮のシカゴ交響楽団がバックについていた。

すっごく華やかな演奏で、それまでピアノ協奏曲なんてろくに聴いたことがなかった私も「なんて素敵な!!」と思った。

その時以来私はアシュケナージのファン。

さて、このウォルトンの交響曲第一番。

大音量で聴くと面白いから、ぜひYouTubeを♪

サイモン・ラトルは2回前のロンドン・オリンピックでも楽しく開会式に出てたね。



現代の代表的英国人指揮者だから、選ばれたのだろうね。

あれは本当におかしかった。

なーーんと、あのMr.Beanことローワン・ワトキンソンと一緒に。



この人、おもしろすぎる。

最近ではあまり出ないけど。

白髪が多くなったね。

とても楽しい人。

英国的と言える範疇で、かつお下品でもあるヒューモアにあふれた、とてもヘンな人。

指揮者のラトルも一緒になってやっているので、楽しかった。

オリンピックの開会式としては演出し過ぎとの批判も多かったが、私はこういうの好きだなぁ。

さて、本日のお題に行きましょう。

先日、坂ノ下のVENUS CAFEに行ってチリビーンズのタコスを食べた。



それがまたすごぉ~く、おいしかったんだ。



で、これを自分で作ってみたいと思った。

私としては、セロリを入れてみたいな。クミンもいいだろな。



「おとーさん、何、つくるねん?」とドガティ君が尋ねる。



「秘密や。あんたに言うてもわからんもんをつくるねん」と私は答える。

実際ドガティ君が食べられるものではない。

タマネギをみじん切り。細かくね。



そうそう、これよ。セロリ。



チリビーンズの中に、セロリを入れたらおいしいと思ったんだよね。

そしてピーマンも切る。

こちら。ピーマンとセロリね。



次に行きましょう。

中華鍋に油。

毎度おなじみの中華鍋。私はなんでも中華鍋。

そして唐辛子の輪切りを大量に入れて、ニンニク。



辛くなければチリビーンズじゃない。

弱火で加熱。

強火はいかんよ。唐辛子もニンニクも弱火でクツクツと。

この時点ですごい香り。

「おとーさん、何やねんな、これ? 教えて~な」とドガティ君が再び尋ねる。



「そやから秘密や言うてるやん、あんたには教えへんで」と答える。

タマネギのみじん切りを炒め、ひき肉(合い挽き)を炒める。



あぁ、うまそうだね。

香りがいいんだ。

そこへ先ほどのピーマンとセロリだ。



そしてトマト。

面倒だからカットトマト(紙パック入り)を入れる。



そしてかき混ぜながら炒める。

さらに乾燥ひよこ豆(を水で戻したあとに、塩ゆでしたもの)を入れる。



そこにハニーとケチャップ。



甘みが必要だ。ケチャップを入れるのは私の好み。

塩も入れましょう。

トマトの味、香りがいいんだ。

そして煮詰めるんだよ。



するとこうなる。



うまそうでしょ?

味見する。

なんか足りないな。塩気だ。塩、あるいは醤油でもいい。

ってことで、塩を入れた。

さらにここでクミンの登場。

クミン(これはホールではなくパウダー)と黒い胡椒をパラパラ。



「たまらんやんか、なんやねんな、この香りは?」とドガティ君。



「キミには関係ないねんってば、無理やねん」と答える。

これでできたようなもの。

トルティーヤ。これは出来合いのものを使いましょう。



簡単に作れそうだが、本日は時間がないので、スーパーで売ってるこれを使う。

電子レンジで10秒、軽く温めるだけだ。

右はリーフレタス、左はセロリの葉。



このセロリの葉を使いたいのですよ。そのままサラダとして。



香りがいいもんね。

そしてベーシックなリーフレタス。



「あのぉ~、ボクにもなにかないんですかね?」



ないと思いますよ。

さあ、最終局面だ。

ガラムマサラの七味。若い友人、Wさんがくれたものだ。善光寺門前の八幡屋磯五郎。



これを使おう。

インド的であり、メキシカンなチリビーンズのタコス。

唐辛子ってアメリカ大陸から来たんだよ。そしてヨーロッパに入り、アジアへ来たのだ。

インド人も韓国人も四川省の人々も日本人もそれが大好き。

インドとメキシコはつながっている。

唐辛子文化は世界をつなぐ。

そして胡椒。



できあがり。



生地の上にリーフレタス。そしてセロリの葉を散らす。これだけでも華やかな香りが出る。



そこでチリビーンズ!



メキシコの人って、これをそんなに食べているんだろうか?

こりゃたまらんで、セニョリータ♪

うみゃ~ていかんわ。えりゃーことかりゃーて、汗だくだぎゃぁ。



そういう言葉遣い(↑)の名古屋の方に実際会ったことがにゃー。

うほほほっ。



どないや、みなさん?

食べてみたいでっしゃろ?

オリジナリティあふれる味わい。

セロリの茎は肉やタマネギと一緒に炒めた。

セロリの葉は、サニーレタスといっしょにサラダにして食べた。

唐辛子以外にクミンのスパイスが効く。

最後にはガラムマサラ入り七味で香りづけ。

ええわぁ~、これ。



ちょっとだけ残ったさかい、これもこのまま食べましょ。



旨すぎのチリビーンズ。

刺激的ですねえ。
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鎌倉市内を散歩(2) 由比ヶ浜で遊んだらVENUS CAFEでランチして、極楽寺の山を抜けて帰りましょう

2020-02-11 17:55:02 | 
前回のつづき。

由比ヶ浜で散々遊んだあとは、西へ移動。



あちらに見えるのはVENUS CAFEだ。



ワンコも同伴できるお店。

席があるかどうかを確認して、入る。



ドガティ君も入店。



セットに含まれる生ビール。



ソフトドリンクがセットにつくけれど、100円多めに出せば生ビールが飲める。

妻はジンジャー・エール。



これが私のチリ・ビーンズ・タコス。



フライドポテト付きだ。



ここはテキサス&メキシコ的なお食事ができるお店。

うまそうだろぉ~。



結構チリが効いていて辛いよ。

こちらが妻のハンバーガー。



口が小さい妻がこれをどうやって食べるのか?

「お座りしたら、ボクももらえるかな?」



「伏せしたら、ボクももらえるかな?」



「何をしてももらえないな」



「えい、立っちゃおう! おとーさん、それちょうだい!」



お行儀悪いのやめなさいな。

ごちそうさまでした。



裏の山の坂道を上るよ。



かなりの坂道だ。



急坂だね。しんどいよ。1月というのに汗をかく。

津波の危険がある時はこちらに避難をしましょう。



簡単に津波を避けられる。12-13mほども上がれば乗り切れると思うよ。

そんな坂を上がってゆくと絶景を享受できる住宅地に入る。

土地が空いてまっせーー。



買ってみませんか?

海を見下ろす坂の上。

豪邸を構えてみませんか?



逗子、葉山方面を見ることができる。

足元は鎌倉市営プールだ。



海見え物件、不動産購入ガイドでした。



さて、この住宅街を奥へ進む。

奥まったところも閑静でいいですよ。おすすめです。



上ったあとは下がる。これ、宿命。



江ノ電沿いのお米屋さんが提供するおにぎり。



まだ食べたことはない。

しかしきっとおいしいよ。

お米屋さんのおにぎりって、たいていおいしいんだ。



今や有名店のヨリドコロ。



とっくにお昼は過ぎているが、待ち行列がすごい。

何が流行るかわからないもんだねえ。



老舗、稲村亭の横を通る。



希少物件がずっと放置されている。



もはや希少物件ではないかも。

だれか買いませんか?

稲村ヶ崎の谷戸の細い道。



よく歩いたね。

疲れました。



「あれ、おとーさんがボクのリードを持つの?」



「あ、それそれ、ボクの好きなやつ」



「投げてくださいな、道路であそびましょ」

・・・なんて言いながら、帰って来た。

かなりの散歩だ。

これ以外にも、ドガティ君を朝夕運動させているし。疲れました。。。
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鎌倉市内を散歩(1) ドガティ君と由比ヶ浜へ

2020-02-10 12:00:32 | あちこち見て歩く
我が家を出発。



稲村ヶ崎方面だ。



崖をよじ登るドガティ君を激写する妻。



山道をどんどん登よ。



地元の人たちには有名な道だ。

上ったら下がる。



極楽寺の谷戸へ入った。



おいしそうな壁。



盛華園だ。町中華のお店。



極楽寺を通過。



極楽寺坂を下る。



極楽寺坂の下、そこは坂ノ下。



南無虚空蔵菩薩・南無虚空蔵菩薩・南無虚空蔵菩薩



古い和菓子・餅屋だよ。チョー有名だね。



そこを曲がるとあるのが、こちら。



江ノ電の踏切の向こう、御霊神社。



「おとーさん、カメラばかり触っていて、遅いですよ」とドガティ君が言う。



犬も自由に入れる神社、御霊神社。



すごぉ~く、緩やかなムード。

かわいい神社なのだ。

招福除災。つまりいいところどり。プラスだけで、マイナスなしという素晴らしいお守りをいただいた。



ありがとうございました。

脇から出ます。



こちら、ちょっとカッコいいブランド。



KEY MEMORY KAMAKURA STORE



お立ち寄りくださいね。

この小さい店舗がいいよね。



どんどん現れる飲食店。このあたり、数が多くて覚えられない。



長谷駅の踏切を通過。



こちらもまた飲食店。



奥にあるらしい(↓)。



さあ、次はドガティ君の今日の目的地。

由比ヶ浜だ!



稲村ヶ崎を振り返る。



あの向こうから我々は来たのだよ。

かなり歩いたね。

ロングリード付けてもらって、張り切るドガティ君。



「おかーさん、早くあそびましょう」



「今日は、弾けましょうよ」



「あ、おかーさんがボールを投げた」



「どこまででも、ボクは取りに行きますよ」

「わーーい、わーーい」



「もう楽しいったらありゃしない」



「由比ヶ浜は最高です、走りやすいです」



「塩水大好き(←ホントか?)」

輝く由比ヶ浜。



ワンコと暮らすみなさん、由比ガ浜にお越しください。

ワンコの天国です。



ボールを追って走り回るドガティ君。



「おかーさん、楽しいです」



「まだまだ走るぞ」

「とりゃーーー!」



「ボールをくわえて戻る」



「どうだ、ボクじょうず?」

ご覧ください、この嬉しそうな顔(↓)。



海鵜。



人が近づくとちょっと遠ざかるが、基本的に浅瀬に立っているのが好きらしい、変な子。

あ! バディお兄さん。



昔からよく知っている、ロングヘアー種のワイマラナー。

とてもいい子なんですよ。

このあたりではとっても有名な子だ。

バディお兄さん、飼い主のNaoさんとしばしお話。

ではまたねぇ~。

海沿いを歩こう。



ドガティ君も妻も絶好調の散歩だ。



【つづく】

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私のヘッジファンド(グローバル・マクロ戦略)が先月は久しぶりに頑張ったことを確認する@鎌倉七里ガ浜

2020-02-09 00:00:55 | モノ・お金
本日の投稿内容にふさわしい歌をYouTubeをどうぞ♪

マドンナのMaterial Girl♪



芸術や学術など精神的に価値あるもの vs.経済的に価値あるものといった価値観を問う歌?(笑)

私がシンガポールに最後に行ったのは2年前のことだ。



シンガポールのリッツ・カールトンに泊まる幸運もあった。

上の画像はホテルから撮影したものだ。

こちらはリッツ・カールトンの室内。



バスルームに置かれたアメニティも王室御用達の製品。



こちらはその時私が履いて行った靴。王室御用達などではまったくなく、メード・イン・ジャパンのリーガルの靴。



夜はリッツ・カールトンのプールサイドで華やかな立食パーティー。



わざわざシンガポールまで行って、これってまったくの無駄遣いに見える。うん、ほとんどの場合はまったくもってその通りだ(笑)。しかし外資系資産運用会社の中には、こんなイベントをアレンジすることが専ら任務である人もいる。また資産運用ビジネスに関わる本来の仕事は不得意であるから他者に委ね、こういう場やレストランあるいはゴルフ場での顧客接待ばかりをしている営業担当者も多い。それは資産運用会社本来の仕事と言えるもの、つまりハイクォリティな運用戦略を見出すことや、それを顧客にわかりやすく正確に説明する能力の向上やそれに見合ったハイレベルな資料を作成する能力の向上とも、何の関係もないことだ。しかし資産運用ビジネスにおいてはこんな馬鹿馬鹿しいイベントによって、稀には価値ある顧客や同業者と新たに出会ったりもすることがある。そこで新たなビジネスが生まれたりもすることもまったく無いわけではない。

そんな外資系資産運用ビジネスでこれまでにご縁があった人からの紹介があって、シンガポールで運用されるグローバル・マクロ戦略のヘッジファンドを、私は昨年春に購入した。このブログでもそのことを書いたのでご記憶の方もおられるかもしれない。

そのファンドはシンガポール金融当局の管轄にあり、厳しい規制のもとシンガポールで運用され、籍はケイマン。「ケイマンと言うと脱税目的?」なんてすぐ言う人が出るが、そんなことはあり得ない。ケイマンに送金してそこで運用して殖やしてそこからお金を直接使えばそれも可能かもしれないが、それでは普通に西友七里ガ浜店で買い物なんてできない。ケイマン籍ファンドと言っても、運用のためのドル資金はニューヨークの大銀行にあるし、日本なんかよりよほど厳しいシンガポールの金融当局がファンド運用会社を見張っているし、ファンドからお金を引き出して日本の銀行口座に送金すればすぐに税務署が「これ何?」と言って来る。儲かった場合はサッサと税金を払いましょう。隠しても無駄。

そもそもファンドを購入する時は、下記のような日銀報告まで自分でしているしねぇ。丸見えなのですよ。提出先は財務省なんだが、窓口は日本銀行だ。



外国籍ファンドの購入はかなりの力技で、購入手続きは大変なのだ。

で、そうして購入した私のヘッジファンドは、購入直後は大幅に上昇した。その後少し下落したまま、しばらく動きがなかった。毎月2%~3%上昇したり、下落したりという程度だった。そのレベルの変動って、機関投資家の安定的運用なら大きな変動かもしれないが、私のヘッジファンドは株式などよりはるかに大きく変動するもので、2%って上げても下げても「動いてない」というレベルなのだ。

しかし1月は大きな動きがあった。

その主たる要因は米中貿易摩擦ではなかった。



英国のEU離脱、及びその後難航することが予想される英国・EU間の貿易交渉に関する憂鬱も、要因にはならなかった。



最大の要因はまた別の「離脱」で世界をあっと言わせカナダに行ってみたりした夫婦、およびお父さんもカナダ首相だった若いカナダ首相のトリュドー君。



・・・なんて、ウソ。

どれも無関係。ホルムズ海峡も、北朝鮮も関係なかった。

下のグラフをご覧ください。代表的米国株式インデックスのS&P500(トータル・リターン)だ。

同社のホームページからデータをとり、11月末を100として12月と1月の2か月間の動きを示すよう編集した。

米国株式は12月は上げに上げた。1月に入っても前半は上げた。史上最高値を更新し続けたのだ。



しかし1月後半は下げが続いた。

最大の原因はコロナ・ウイルスだ。

普段見慣れた経済的、政治的要因とはちょっと異なるもので、いきなり強力な伏兵が現れたようなもんだ。



市場は動揺した。どれくらいそれにより経済に影響が及ぶか、1月中は見通しが立たなかったからだ。

(実はグラフには入ってないが、2月に入ってからはかなり回復しているけれどね)

こうなるとマクロ戦略のヘッジファンドはあまり儲からない。

一般的にマクロ戦略のファンドは、上げたり下げたりという変動は苦手なのである。私の経験では、上げでも下げでもいいが、大きくはっきりとトレンドが出る相場つきが得意であるように思う。

● したがって私のヘッジファンドは株式で損失を被る。▲6%弱ほどになったのだった。

● このファンドはコモディティや為替で稼ごうとはしない。その分野は1月もほとんど影響はなし。

● がんばったのは債券の分野だった。

年末年初、米国のFRB(Federal Reserve Board = 連邦準備理事会、つまり中央銀行)は静かにしていた。



中央銀行は指標となるFFレート(短期金利)をあまり変動させなかったのだ。

下のグラフは米国の金利水準で、単位はパーセント。データはFRBのホームページが出所だ。

米国の短期国債の利回り(グラフでは3カ月のT-Bill、青い線)がほとんど横ばい状態であることからも、短期金利がほとんど動かなかったことが見てとれる。



1月半ばまで史上最高値を更新し同月後半になってやっと下落した呑気な株式市場とは対照的に、米国の国債(2年や10年、オレンジや濃紺の線)はもっと早くからナーバスになっていて、それらの利回りは12月下旬からおかしくなり始め1月も急低下。

上のグラフで、1月末のところにご注目。濃紺の線が青の線を下回っている。つまり10年の長期金利が3カ月の短期金利を下回ったという逆転現象だ。目先の金利よりずっと先の将来まで含めた金利の方が低いと言うかなり怖い状況(ノーマルな環境では逆になる)で、市場参加者の長期的な経済見通しが、この瞬間暗くなってしまったことを示している。

ヘッジファンドは1月にこの債券分野で稼いだのだった。

こちらはカナダの中央銀行。全体は新しいガラス張りだが、真ん中に小さく古いイメージを引きずり石造りの部分もあるという新旧混合型の建物。



カナダは景気に関してより警戒的らしい。

下のグラフをご覧ください。データ・ソースはカナダの中央銀行のホームページだ。

米国と同じ期間の同じ3カ月、2年、10年の債券利回り(ただしカナダ国債)を示したが、ほとんどのところで3カ月の利回(青)りを、2年(オレンジ)や10年(濃紺)の利回りが下回っている。将来の不況感が濃いんですねえ。



私のヘッジファンドは1月に、このカナダを筆頭にして債券取引で+16%ほど稼いだ。

株式が負け、債券が大勝ち、その他はほぼゼロで、ヘッジファンド全体を合計すると+9%ほど稼いで1月は終了した。久々の動きだった。

ヘッジファンドって面白いですよ。

カナダのことを書いていたら、思い出した。

MEGHXITと呼ばれる王族離脱を実践中のこのご夫婦に、マドンナが助け舟を出していたね。



マドンナ曰く「カナダなんて退屈よ。ニューヨークにいらっしゃい。セントラルパークに近い私のアパートに好きなだけ泊まっていいわよ」

カナダ国民はイラっと来ただろうね。

今回の私の投稿はこのカナダ話につながりそれがオチになるわけではなくって、まだ先がある。

マドンナが現在ニューヨークに持っていて「離脱」夫婦に貸してあげるかもしれないアパートがどこにあるのかを、私は知らない。

しかしその前に、彼女がニューヨークに持っていたアパートは超豪華なもので、こちらだった。



たしか6ベッドルーム。

彼女はこのアパートを7年前に売却済みだ。

売った彼女は大損したらしいが、それでも売却価格は20億円相当だったかな? すみません、はっきり覚えていない。

買った相手はこんな人だ。



ドォ~ン! ディーパック・ナルーラ氏。

ここで話がまたヘッジファンドに戻るのだ。このナルーラ氏はメタ・キャピタルというヘッジファンド運用会社を運営し、モーゲージ債(米国の住宅ローンを証券化した債券)の派生商品(モーゲージ債から元本部分や金利部分だけを切り取って分離させた債券、あるいはそれらをさらに高度に分解した債券)の投資で大儲けした人だ。ナルーラ氏がマドンナからアパートを購入した7年前はナルーラ氏の全盛期。マドンナのアパートなんて、何百戸でも買えるくらいの資産をナルーラ氏はお持ちだったことでしょう。

最後のグラフはヘッジファンドのインデックスで有名なHFRXの速報値で、戦略別の1月のリターンだ。



速報値ってあまりあてにならないけれど、私のヘッジファンドが属するマクロ戦略のヘッジファンドたちの同月のリターン(オレンジ色)は全般的に順調だったみたいだ。

私のファンドも昨年最後の数カ月はほとんど動かないままだった。下げてもらっちゃ困るが、たまにはこうやって少しは動いてもらわないと、つまらないものねぇ。
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ひよこ豆のカレーの材料を購入しに行くのに雨の中でかぶったLock & Co. @鎌倉七里ガ浜

2020-02-07 15:00:57 | モノ・お金
前回の投稿の続きだ。

前回の投稿で、ひよこ豆のカレーの材料を西友に買いに行くのに、雪混じりだがわずかの雨だったから傘はささず、BarbourのジャケットとLockの帽子をかぶって行ったと書いた。

今回はLockをご存じない方のために、久しぶりに帽子店Lockについて書こう。

英国ブランドは日本でもずいぶん浸透した。大昔はバーバリーやアクアスキュータムか、ダックスくらいだったかな。

しかし90年代からどんどん広がって、今じゃBarbourなんて日本でもあちこちで売っている。

Hunterなんて変わったものも、そこら中で見るようになった。

でもLockの帽子はあまり見ない。

日本でも取り扱っているお店はあるにはある。

鎌倉市内にもひとつある。

ここだ。



James Lock HattersとかLondonなんて文字が見えるでしょう?

店頭を覗いてみるとこんな具合さ。



またLockの帽子を英国旅行のおみやげとして購入した人も多いだろう。

これが前回の記事で登場したもの。私の帽子。



ヘリンボーンのツイード生地製だ。

私は昔からこのヘリンボーン(ニシンの骨)柄のツイード生地が好きなのだ。

全体はこんなの。



細かい縫い目がたくさん入っているのがわかるでしょう?

これはどんなにクシャクシャにされても、放置すれば自立する帽子。

自主独立、他人に依存しないとっても偉い帽子なのだ。

英国の名優レックス・ハリソン(↓)は、映画でもそして私的生活においても、よくこれに近い帽子をいろいろとかぶっていた。



英国人だねぇ。

古くはスペインの無敵艦隊を破り英国を海洋大国に押し上げたネルソン提督から始まり、ぐっと近くではチャーチル首相もLockの顧客だ。

有名人顧客はいっぱいだし、当然ながら最近問題だらけの英国王室の御用達でもある店なのだ。

日本でも平成の天皇陛下が皇太子時代にLockの顧客となっている。

吉田茂も白洲次郎も、そしてガクン!と身分が下がるが、この私もそうだ。

白洲次郎は「ツイードなんて軒先にぶら下げて風雨にさらし、数年経ってから着たらいいのだ」と言ったとか。

本当に彼がそんなこと言ったのかどうか知らないが、その内容は正しい。

ツイードなんてジャケットでもコートでも帽子でも、そんなもんだ。



だから本物のツイード生地の帽子はこういう風にクルクル巻いてしまって構わないのだ。



いくら私の指が太いからって(↓)、高さもありひさしまである帽子にしては小さくまとまっていることが、私の指と比較すればわかるでしょう?



そしてこのクシャっとまるめた状態で、カバンにでもポケットにでも入れてしまって構わないのだ。

Lockの帽子をそんなことする?

構わない。

そういうものなのだ。

この内部に張り巡らせられた縫い目をご覧ください。



このスティッチと分厚いツイード生地が持つそのものの力により、クシャっとなったまま数時間を経ても再びテーブルの上にでも置けば、最初にお見せしたような状態に勝手に戻るだけの力を持ったものだ。

しわくちゃにはならない。

すごいでしょ。

もうひとつLockの帽子を持っているよ。

先述の帽子は現地で買ったものだが、こちらは通販で購入したものだ。



Lock & Co.

こちらもご覧の通り、Lock & Co.だよ。



こちら(↓)、ボクのガールフレンド・・・ウソ。



Lock & Co.ってロンドンのセント・ジェームズ・ストリートに面していて、斯様にとても小さい店だが、恐ろしいほどの歴史と世界的知名度を誇るお店だ。

わざわざ訪問しなくても、通販で申し込めば立派な箱に入ってご覧のような計算書とともに帽子が送られてくる。



間違いはないですよ。

こんな帽子ですら売っている。



真のグローバル。

悪く言えば節操がないとも言える。

あなたが特注するなら、なんでもつくるでしょうから。

特注したことがないから、私は知らないけど。

古典的ミュージカル映画マイ・フェア・レディで、いかにもレックス・ハリソン的な歌。

ここでも彼はいかにも英国的な帽子をかぶっている。周囲の人たちも帽子をかぶっている。

Why Can't The English?



YouTubeでお聴きください。下に歌詞あり。

なぜ英国人は英語を話すようになれないか?と歌う歌。

正確に言うと、英国人の多くは英語を正しく話せていないと嘆く歌だ。

アラビア人はアラビア語を、フランス人はフランス語を正しく話す。

英国人の多くはそれができず、米国人に至っては長く正しい英語を話していないと、ハリソン扮するヒギンズ教授は嘆く。

しかしLockの帽子をかぶると、自然と発音も矯正されるかもしれない。

そしてその帽子は一生ものだ。ほぼ半永久的。

PROFESSOR HIGGINS:
Look at her, a prisoner of the gutter,
Condemned by every syllable she utters.
By right she should be taken out and hung,
For the cold-blooded murder of the English tongue.

ELIZA:
Aaoooww!

PROFESSOR HIGGINS:
Aaoooww!
Heavens, what a sound!
This is what the British population,
Calls an elementary education.

PICKERING:
Come, sir, I think you picked a poor example.

PROFESSOR HIGGINS:
Did I?
Hear them down in Soho square,
Dropping "h's" everywhere.
Speaking English anyway they like.
You sir, did you go to school?

MAN:
Wadaya tike me for, a fool?

PROFESSOR HIGGINS:
No one taught him 'take' instead of 'tike'!

Hear a Yorkshireman, or worse,
Hear a Cornishman converse,
I'd rather hear a choir singing flat.
Chickens cackling in a barn,
Just like this one here.

ELIZA:
Garn!

PROFESSOR HIGGINS:
I ask you, sir, what sort of word is that?

It's "Aaoooww" and "Garn" that keep her in her place.
Not her wretched clothes and dirty face.

Why can't the English teach their children how to speak?
This verbal class distinction, by now,
Should be antique.
If you spoke as she does, sir,
Instead of the way you do,
Why, you might be selling flowers, too!

PICKERING:
I beg your pardon!

PROFESSOR HIGGINS:
An Englishman's way of speaking absolutely classifies him.
The moment he talks he makes some other Englishman despise him.
One common language I'm afraid we'll never get,
Oh, why can't the English learn to

Set a good example to people whose
English is painful to your ears?
The Scots and the Irish leave you close to tears.
There even are places where English completely disappears.

In America, they haven't used it for years!

Why can't the English teach their children how to speak?
Norwegians learn Norwegian, the Greeks are taught their Greek.
In France every Frenchman knows his language from "A" to "Zed"

The French never care what they do, actually, as long as they pronounce it properly.

Arabians learn Arabian with the speed of summer lightning,
The Hebrews learn it backwards, which is absolutely frightening.
But use proper English and you're regarded as a freak.

Why can't the English,
Why can't the English,
Learn To Speak?
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BarbourとLockに身を固めて買い物に行ったが、つくるのはまたひよこ豆のカレー@鎌倉七里ガ浜自宅厨房

2020-02-06 00:00:06 | 食べ物・飲み物
ヘンデルをYouTubeでお楽しみください。王宮の花火♪



ヘンデルはいい。

自分が偉くなった気になれる音楽だ。

ある本によると、英国上流階級が好むのはこうした音楽らしい。

彼らはヘンデルやバッハやモーツァルトを好むが、日本人が好きなベートーベンやブラームスあるいはマーラーなんてのは好まないらしい。

誤解を恐れずに言うと、サラサラ流れる音楽が好きってことか?

でもプッチーニのオペラなんてのは、逆にダメらしい。

「プッチーニのオペラが好きです」なんて言うことには抵抗を感じるらしい。

またもやカレー。それもまたもやひよこ豆のカレー。

繰り返しつくって精度を高めましょう。そして自分流のつくり方を決めましょう。

乾燥状態のチックピー。



乳首じゃないよ、Chickpeaだ。

つまり、ひよこ豆だよ。ガルバンゾとも。

これを水で戻し、さらに塩ゆでして、そのゆで汁ごとカレーを作りましょう。

それがおいしいらしいので。

よく缶(↓)で売られているけど、そうではなく乾燥したものを戻して、さらにそれを塩ゆでした汁を使うところからやってみたい。



くるみの実を小さくしたような外観である。



これを食べる前夜から水で漬けておく。



そしてそのまま寝る。

************************

翌朝になる。

あぁ~、天気が悪い。

庭もしっとり濡れている。



冬の庭だ。

高麗芝が枯れて黄色い。



寒くて暗い。

雨がポツポツ降っている。

これで着なければいつ着る?というBarbour日和。



この変な防寒防水上着。

日本の冬には似合わない。なんでかな?と思ってきたが、どうもそれは照度と関係があるように思う。

日本の太平洋側の冬は一般に天気がよく、おそろしく明るい。あまり明るいところには似合わない服だ、これ。

しかし今日はばっちりだ。

忘れもしないよ、1996年2月にLilywhitesで購入。もう24年も使っているのね。

これを着たら、本日のような雨天でも、傘をさす気はしない。

やはり曇天か雨天がいい。街中より、もっと自然なカントリーな情景が似合う。



ワンコが一緒だとなおのこといいが。

そして帽子をかぶりましょう。Lock & Co.の帽子を。



ネルソン提督も顧客だったという「超」がつく老舗のLockだ。

くるくる巻いてカバンに入れても平気な構造のツイードの帽子だ。

そして買い物に出かけて、自宅に戻る。

徒歩で5分の西友七里ヶ浜店に行くだけからすぐ帰宅。

うれしそうにボールをくわえて持ってくるドガティ君。



「おとーさん、ボール、投げてぇなぁ~」



「頼むから遊んでぇ~なぁ~」

天気が悪いと外で運動もできず、退屈なドガティ君。

わかりましたよ。

ほら! と投げてあげる。



くわえて走ってくる。



また「おとーさん、はよ投げてぇ~なぁ~」と言う。

だからまた投げてやる。

すると彼は走って取りに行く。



そして戻る。



キリがないのでした。

適当なところで切り上げる。

前日から水に漬けてあるひよこ豆。



つい先日も作ったひよこ豆のカレー。

さらに精度を上げて再び作ってみよう。

今回はホールのスパイスを軽くつぶして、油の段階から香りづけに使ってみよう。



きっと華やかさが増すはずだ。

クミンのホールにコリアンダーのホールをつぶす。



ガリガリ。ガリガリ。



パウダーとしてはターメリック、パプリカ、カイエンヌ・ペッパー。



最後にはガラムマサラも使うよ。



ニンニクとショウガ。ニンニクを先に使う。



バスマティ・ライスはないから、今回もタイ米。こっちのほうが香りが強い。まあ、好みだ。



いろいろつくり方はあるようだが、ターメリックライスも適当に作ろう。

オリーブオイル、ローレル、塩、ターメリック。



炊飯器で炊く楽な作り方だ。

水で戻したひよこ豆を軽く洗う。



食べてみたらまずい。やはりこのままじゃ、青臭いのね。

ではレシピ通りに普通の塩ゆでをしましょう。



となりには中華鍋。ホールのクミンとホールのコリアンダーを油の中で加熱。



これだけですごい香りだ。

ニンニクも入れた。



軽く加熱したら、タマネギを入れて炒める。

さらにそこにショウガも入れる。



Barbourを着て、Lockをかぶって雨の中を歩いたら、これを飲みたくなった。

アイルランドのGuinness Extra Stoutだ。



前回ご紹介した本。



この本を読んでいて、発見がいくつかあった。

● タマネギを正体がなくなるくらい、あめ色になるまで炒める必要はない。

● 他でもよく触れられていることだが、インド料理店で、日本ほどナンがやたら食べられている国も無いらしい。インドではナンを食べない地域もあるほどだ。

● もっと驚きなのはナンの形。あの不均等な形は日本だけのものらしい。インドでは普通は円形。

● ほうれん草をサグと呼び、例えばマトンがほうれん草カレーの中に入ったグリーンの状態のものを、日本では「サグ・マトン」などと呼ぶが、インドのほとんどの地域で「サグ」といえばそれは菜の花のことで、カレーにも使うが、ほうれん草とはまったく別の味がする食べ物である。

● インドで通年食べられるタマネギは、赤タマネギだけ。日本のタマネギは、あちらでは「山のタマネギ」と呼ばれ、おそらく北の標高の高いところで季節限定で生産されるタマネギ。年に数か月ほど出回っている。




トマトを投入。



ギネスうめぇ~。



隣ではひよこ豆を塩ゆで中。



パウダー・スパイスと塩を投入してさっと加熱。



これらいつもの自分流調味料をそろえる。



ひよこ豆を塩ゆでした汁と調味料を加える。



そして煮る。

赤ワインを出してくる。



オーストラリア、マクラレーン・ヴェイルのダーレンバーグ。

Twenty Eight Road 2011年、ムールヴェードル種だ。



まろやかだか、さわやかな酸味。甘味もあるね。



豆を投入。



「ボクにもカレーをくれるか、ボールで遊んでくれるか、どっちかにしませんか?」



それは無理です。

インドでは通年あるのは赤タマネギということなので、それにちなんでサラダには赤タマネギを。



「せめてサラダでも・・・」



タマネギサラダもあなたには無理です。

最後にガラムマサラをパラパラっと。



そういえば先述の本ではガラムマサラについて「インドではそれを日本の七味に近い感覚で使う」と書いてあった。

日本でも多くの人は七味の細かな構成要素や、メーカーによるその構成割合の違いなど正確には把握していない。

でもなんでもそれを振りかけて食べている。

ガラムマサラも同じで、インドではとにかくその総合スパイス調味料をカレーの完成寸前に振りかけることで、スパイスの効果を際立たせるのだそうな。



どうかね、お味は?

今回はスパイスの複合的使い方が効いたな。



パッと華やかですよ。

このワインとも合うねぇ。



この醸造所の初代および二代目が今から100年ほど前に、ぶどう園東端の区域に植えたムールヴェードル種の老木から作られるワインだそうな。



ありがたくいただきましょう。

うぉっ、雪混じりですよ。



あぁ~、寒い。

松尾貿易商会がトスカーナから輸入した植木鉢(「シリンダー君」と我が家では呼ばれている)も花も寒そう。



長い記事になったねぇ。

先にBarbourは日照条件があまり良くない方が似合うと言ったが本当だ。

このYouTubeをご覧ください。雰囲気がわかるでしょう? 多少暗めがいい。



Barbourはそのブランド誕生から5世代を経て125年を経過したそうだ。オーナー家1代平均が25年。

高機能で便利な防水防寒ウェア生地が新たに次々と開発されるのに、Barbourは老いてますます盛んで新たなものも作るが、古典的ワックスの定番ウェアを生産し続ける。

私のBarbourジャケットは購入から24年なので、おおよそオーナー家1代分の期間を経過したばかりだ。

まだまだ着れそう。



これ(↑)があれば、メンテナンスできるよ。
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「インドカレーは自分でつくれ」の続きの話で、和風パスタをつくる@鎌倉七里ガ浜

2020-02-05 00:00:40 | 食べ物・飲み物
前回の話の続きだ。

お昼はお腹がいっぱいになってしまった。

だって豆カレーが辛くておいしくて。。。

ドガティ君は夜のごはん。



お昼に食べ過ぎた我々人間の夜ごはんは、軽いものにしておきましょう。

地元のキャベツ。



信州のしめじ。



この2つでパスタだ。

キャベツは短冊状に切る。



パスタ、しめじ、唐辛子、ニンニク。



オリーブオイルにニンニクや唐辛子の香りをつけたら、炒め作業を開始。



塩からも使うよ。これがおいしいんだ。



全部をサッと混ぜ合わせる。



麺つゆもわずかにかけましょう。



あらぁ~、できちゃった。

和風のパスタ。

長野県諏訪郡富士見町のオステリア・アジアートで食べたのが最初。

しめじとキャベツのパスタね。

その二つの材料が同じなだけで、あとはことごとく違うけど。

さらに塩からで味を加えた。おいしいよ。



塩からの入ったパスタっておいしい。

軽い晩御飯が終了だ。
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田邊俊雅、メヘラ・ハリオム著「インドカレーは自分でつくれ」平凡社新書を読みながら豆カレーをつくる@鎌倉七里ガ浜

2020-02-03 11:00:13 | 食べ物・飲み物
まずはこの音楽から。



さて、こちらの新書(↓)のタイトルは「インドカレーは自分でつくれ」。



そんなこと人に言われなくても、私は昔から自分でいろいろ作っている。

レシピ本やカレー研究の本もたくさん読んで来た。

しかし、自分の好みの味ってのがあるのだ。

だからあれこれ研究したいと思うのだが、探求心もやがて失せる。

自分の好みのスパイスを利用して、自分の好みの作り方ばかりをするようになって来た。

たまたまこの本を書店で手に取り面白いなぁと思ったので、買ってみた。

「玉ねぎは茶色になるまで炒めないとダメなのか?」



インドのレシピ本にも、たいてい「茶色になるまで炒めろ」と書いてあるらしい。

日本のレシピ本もそうだ。「焦がさずゆっくりと、正体がなくなり茶色くなって水分がほとんどなくなるまで炒めろ」などと書いてある。

しかし日本のカレーの専門家の中にも、「そんなこと不要だ。インドだってそんなことやらない人が多いはず」と書いている人もいる。

実は私もそう思う。玉ねぎって、適度に炒めれば十分なはずだ。

この新書の著者によれば、玉ねぎを茶色くなるまで炒めると、完成後のカレーの味の変化が少なくなるという。

しかし完成後すぐに、あるいは例えば翌日にそのカレーを食べきるなら、玉ねぎの炒め方で完成後の味に時間的変化はほとんど生じないのだそうだ。

だったら、やはり適度に炒めれば十分だね。私もいつもそうしている。

「羊のカレーに醍醐味あり」



ん~、まったく同意する。マトンの香りはたまりません。

カレーにあんなに合うものもないのだ。

こちらは長野県飯田市の肉店スズキヤさんのマトン・ブロック。



いつも私が使っているのがこれだ。これで400gほどある。

若いころ、赴任先の英国でインド料理店に魅了されてしまいあちこち食べに行ったが、マトンかエビのカレーばかりを食べていたように思う。

こちらが、何度も自分で作っているマトンのスパイシーなカレーの過去画像。



マトンのカレーは本当においしい。

でもね、今日はマトンじゃないよ。

この本に書いてある豆のカレーをつくろうと思ったのだ。

ところが、その中に自分が使ったことのないスパイスがひとつだけあった。

ホールのコリアンダーだ。



パウダーのコリアンダーはいつも使っているが、ホール状のものは今までに使ったことがない。

ためしに使ってみようと思った。

どうせ潰してしまうのだから、同じようなものだけどね。

この本の豆カレーのレシピでは、スパイスの比率においてパプリカが突出している。

ホールとパウダーの違いは無視して、単純に分量比を書きあげるとこんな具合だ。

● クミン 1
● コリアンダー 1
● ターメリック 1
● パプリカ 3
● カイエン・ペパー 0.5
● ガラムマサラ 0.5

私の経験では、パプリカをあまり多く使うと苦みというか、カレーが軽やかさに欠けてしまうような気がするのだが、今回はこの通りにしてみよう。

カイエン・ペパーによる辛さ調節は、好みで勝手にやれとのこと。

バスマティ・ライスは手持ちがないので、タイ産ジャスミン・ライスを炊きましょう。



ターメリック・ライスにしちゃう。



バターと塩とローレルを入れるだけ。

クミンのホール。



これをガシガシつぶす。



こちらはコリアンダーのホール。



これも潰す。

あぁ~いい匂い。

ここで、油に真っ先にこれらを入れて加熱して、油に香りづけをすればいいのだが、今回はそうはしない。

ホールのスパイス(を砕いたもの)もパウダーのスパイスと一緒にあとから使う。

今回は、この新書のレシピに書いてあるスパイスの配合割合だと、味や香りがどうなるかを試すだけだ。

スパイスの割合以外の点については、この新書のレシピ通りに作るわけではない。



自分が作ったことのない配合割合のスパイスで、カレーを食べたいのだ。

というわけで、そこにそのままパウダーのスパイスを、先述の配合割合で加えて行く。



最後にガラムマサラも。



塩もスパイスといっしょんにしておこう。どうせ、入れるのは同時だ。

トマトにタマネギ。



もう不滅のペアだね。

こちらもペアで、ニンニクとショウガ。



ザクザクと刻む。



パクチーも刻んでおきましょう。



油をたっぷりと。その中で、ニンニクやショウガをゆっくりと加熱し、その後タマネギを炒めてさらにトマトを炒める。



だんだんペースト状に近くなってくる。



水分がほとんどなくなったら、先に用意したスパイスと塩を入れて、加熱する。



素早くしないと、スパイスが焦げるので気を付けて。

本来のレシピだと、乾燥した豆を戻して煮た煮汁を豆と一緒にカレーに入れて、それが水分になる。

しかし今回は缶詰の豆を使うので、煮汁はない。水は別途水道水を使おう。



レシピのは好みでバターを入れていいとあるので、そうする。



ここで味見する。

・・・ダメだ。私の好みの味からは程遠い。

とってもスパイシーだが、味気ない。いわゆるコクがない状態だ。

日本人ほどカレーにコクを求める人種もないらしい。

そこでスパイスはそのままに、コクや味の濃さを求めて、いつもの私の好みの調味料を加えよう。

マーマレード。
 


みりん。



ブイヨン。



これで味付けはしっかりしたはずだ。

ここでひよこ豆を入れよう。



ぐつぐつ煮て。

食べてみる。美味しいけど、塩気が足りない。



塩でもいいが、醤油を入れちゃおう。



味見する。

いいね。ばっちりだ。

「おとーさん、すごい匂いですね」



「ボクもなんかほしい」



ドガティ君にはちょっと無理かな。

完成。スパイス配合を新たにした豆のカレー。



おぉ~、辛い。

カイエン・ペパーが強いが、それを除くと、スパイス的にはとてもいい割合。

たまらんな。



この本を買ってよかった。

いろんなスパイスの配合に挑戦してみよう。



汗をかくから、事前にタオルは用意しておいたのだ。



たいへん勉強になりました。

平凡社新書さん、著者の渡邊さんにハリオムさん、どうもありがとうございます。



「ボクにも分けてくれよぉ」



しつこいんだよ、君。


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