「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

大きく揺れた市場で粛々と米ドルを日本円に換えていった1/25(月)~1/29(金)@鎌倉七里ガ浜

2021-01-31 00:00:00 | モノ・お金
前週末に書いたお話の続きだ。

市場の先行きはさっぱりわからず不気味なので、リスク資産(生命保険であれ投資信託であれヘッジファンドであれ、とにかく株式等が入ってよく価値が変動するもの)は昨年末までに償還したし、それで得た米ドルの償還金はすべて円に戻す予定だと先週書いた。そして私は25日月曜日から29日金曜日までの5日間に分散して、みずほ銀行のATMで米ドルを円に換えて行った。みずほ銀行では一番コストが安い口座間での通貨交換方法がそれであり、それもまた先週説明した通り。まだ米ドルの残額があるが、これも月曜日以降早めに円にする予定だ。円預金が増えたところでみずほ銀行の営業担当者さんが「そろそろ弊行で投信でもお買いになりませんか?」と電話をくださったが、そんなことしない。怖いから円預金にしているのだから。

為替市場はドル高に動き始めていた。下のグラフは直近2週間の動きである。ブルーは日中のレンジ。グレーの丸は終値だ。27日の水曜日からドル円相場は日中(「日中」と言っても、グローバルで見た1日で表現されている)のレンジを切り上げ始めた。


【Source: Yahoo! Finance】

最近では「リスク・オフ時のドル高」がよく見られる。災害や政情不安や戦争や市場に嫌悪されそうな政策変更や事前の予想以上に悪い経済データの発表等々、景気に悪い材料が先行して株価が下落するリスクがあり、市場参加者がそのリスクを避けるべく株式等を売却する態度をとる(=リスク・オフ)ために株価が下げるような局面で、米ドルが買われるということだ。かつては長い間そうだった。「リスク時のドル買い」が常識だったのだ。ところがこの何年かは「リスク時でも相対的に安定した国は日本」とされ、リスク時にはその通貨である円が買われて、米ドル・円の関係においてはドル安・円高になることが多くなっていた。それが直近ではその関係が再び逆になることがよく見られるようになった。私にとっては、それがなんだかレトロな感じで心地よく、腑に落ちる(笑)。ということで、水曜日以降はレトロにリスクオフのムードでドル高だ。

で、そのリスクとは? 市場が久々に大きく揺れた1週間だったのだ。高値圏の株価が不安定になったのである。

米国株式市場は1月最後の週の水曜日からおかしくなり、水、木、金の3日間はかなりヘンな動きを見せた。下のグラフで最後の3本の線がそれだ。木曜日は陽線(最後から2番目の白い線)だけれど、上のひげが長い重苦しい相場。かなりの高値圏で水曜日の長い陰線(最後から3番目の黒い線)が木曜日の重苦しい陽線をはらむ。これらも怖いサイン。結局、最終日29日は大きく下げ、昨年前の水準(赤い線)を割ってしまい、それで1月は終了だ。グラフ上の赤い線に「2020年前の水準」との注があるが、それは「2020年末の水準」が正しい。ごめんなさいね。


【Source: S&P】

先週発表された米国の2020年のGDPは前年比でマイナス3.5%と74年ぶりの悪い数字だ。足元の経済実態はボロボロなのに、将来の結末の付け方がますます見えなくなってきた中央銀行のバランスシートや国家財政悪化とそれに支えられた将来の回復期待に乗っかった市場。もっと長い期間のグラフを使いちょっと離れて見れば、史上最高値付近でホバリングしている空中戦みたいな状態であることがよくわかるだろう。みんなおっかなびっくりで買い上げて来て、何かあるとそれが手控えられて株価はスッと下がる。

久々のボラティリティ(市場の変動性)の上昇だ。VIX指数はおおよそ3か月ぶりの水準となった。

ご存じの方には「何を今さら」な説明だけど、VIX指数とは株式オプションの価格から割り出すことが出来るもので、市場参加者が平均的に予想している将来のボラティリティ(価格変動性)だ。これが大きいということは、市場参加者が将来の価格変動性を大きく見積もっているということで、恐怖指数とも言われる。


【Source: CBOE】

このデータはCBOEのウェブサイトを見れば公開されている数字だ。日々更新されている。

ということで、手持ちの米ドルを円に交換しているうちに市場が荒れて来た。残りの米ドルもさっさと円に換えてしまいましょう。いきなり逆方向を向いてすごい速度で走り出すかもしれないからね。

でもまだひとつだけ外貨建てのものを私は持っている。ロンドンの高額フラットにのみ投資するというニッチなファンドで、動きの激しい英ポンド建てだ。購入したのは2013年。もう8年前だ。その話は何度かこのブログでも過去に書いた(↓)。



2013年当時の英国は明るかった。ロンドンの高級不動産は大変な人気を得て価格もずっと上昇。前年のロンドン・オリンピックの後もその人気は続いたのである。また英ポンドは対円でどんどん切り上がり、通貨面でも明るかった。ということで私はウハウハだったのだ。

ところがその後が悪い。いつもそうだが、良いことは続かない。スコットランドの独立問題は持ち上がるし、キャメロン首相はEU離脱について国民投票を敢行してしまい、結果はまさかの離脱決定。その後はロンドンの不動産価格も英ポンドも、下げに下げた。キャメロン首相は辞任し、メイ首相がその後がんばったが、暗礁に乗り上げすぐ辞任。ちょっと怪しげなジョンソン現首相がその後任だ。「ジョンソン首相だってこの混乱を何ら解決しやしないだろう」と思っていたら、少しずつからんだ糸がほぐれて来た。それでも昨年春には、いよいよEUとの交渉決裂で英国は没落か?と思われ、誰にも英国経済のお先が真っ暗に見えた。英ポンドは対円でかなり記録的な安値にもなった。

「英国に、この先は悪いことしかない!」と思った昨年春。でも相場的にはそれが陰の極だ。いつものことで、あとで振り返ればそこが底値だった。

グラフにするとこんなのだ(↓)。そこからは徐々に回復。


【Source: Investing.com】

ずいぶん回復したもんだ。良かった。

このファンドは2023年まで解約できない。投資開始から10年の投資だ。どうぞ満期までロンドンの不動産価格も英ポンドも、上げるだけ上げてね。スコットランドさんも、いろいろとご不満はあるだろうけれど(私もそれはわかるよ)、どうかそれを抑えてくださいね。

躍動するオーケストラの動画を見てみましょう(←いきなり、なんで?)



サー・サイモン・ラトル指揮のBPOでどうぞ♪ でもなぜにベルリン・フィルがこれを?(笑)

そして金管楽器のみなさんは、なぜかそろってラトル氏と同じヘア・スタイル(爆)

ご存じElgar の Pomp and Circumstance ♪

ラァ~ンド・オブ・ホォ~プ・アンド・グロォ~リィ~♪

そしてからだをタテに揺すりながら聴きましょう。

Promsみたいにね。


【Source: スカイ・ニュース】

直近10年以上、私は英国に行くチャンスがなかった。

これは成人してから初めてのこと。行きたいなぁ、本当に。
コメント (10)
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