1年半前に購入したヘッジファンドを償還することにした。
ファンド自体はケイマン籍だが、シンガポールの運用会社が運用しており、厳しいシンガポール金融当局の監督下にある。
したがって購入手続きは大変だった。
1. どう書けばいいのかよくわからない英語の分厚い購入申込書と戦ったり
2. 英語のできる弁護士(または司法書士や行政書士)に証明書をつけてもらって多くの書面の写しを提出し
3. シンガポールからやって来る質問のメールに答え
4. 購入資金を送って最後は日本銀行にその報告書を出す
こうした様々な手続きが必要だった購入に比べると、償還なんて簡単だ。
A4サイズで4枚のこんな償還請求書の空欄を埋めて、償還金受取口座の銀行名や口座番号を書いて、メールで送るだけ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/18/5a401ee78f0a5b20cd57888e1c5bed21.jpg)
書類を作ったはいいが、自宅にそれをスキャンしてPDFファイルに転換するなんて道具はない。
そこでこれ。BuffaloのUSBメモリ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/83/0df82b40c55ebcab5636242f3606939c.jpg)
全長5cmほどかな。小さいし軽いのだ。
うっかりしたらポケットに入れたまま洗濯してしまいそう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/03/54c712d4ad757c397835dbfe96f80191.jpg)
これを持って、書類も持って、セブンイレブンのマルチコピー機でスキャン。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/37/19f7bde123ed636edb7cf894001e11f8.jpg)
1枚30円。4枚で120円。それを1つのPDFファイルにする。
あとはそのファイルをメールでファンドのアドミニストレーター(ファンドを管理している銀行)や関係者に送付するだけ。これで終了だ。
この投資は昨年5月末の単価で翌月6月初に購入している。今月償還請求を出したので今年の12月末の単価で償還されることになるが、実際にその単価が決まるのは来年1月の半ばであり(ヘッジファンドはそのプロセスにかなり時間がかかる)、償還金が支払われて来るのはさらにそのあとだ。
12月の単価がどうなるかはまだわからないが、11月末の単価はすでに速報値がわかっている。わずか1年半ほどだが激動の運用期間だったね。
その1年半の米国株式市場(ここでは代表的インデックスのS&P500)は、こんなものだった。文字通り、山あり谷あり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/3d/c6dc59a653c7f3ec95c3a4e2f825cb8e.jpg)
【Source: S&P、Yahoo Finance】
今年の2/19まで呑気に株価は上げ続けた。しかしその後市場参加者はさすがにCOVID-19が恐ろしくなる。株価が暴落し始め、市場により差はあるが、米国市場の場合わずか1か月ほどで全体の3分の1ほどの価値を失ってしまった。
面白いのはそこからで、過去の経験からは類似例を見いだせない暴落後の回復を市場は見せたのだった。暴落はわずか1か月ほど続いただけで翌月の3/23には下げが終わる。その後急激な反騰が見られた。その後は半年近い上昇で、市場は一気に下げを取り戻してしまった。COVID-19の感染者は増え続けていて有効なワクチンも供給されていないし、相変わらず経済の現状は酷いというのに、将来の問題解決への期待と先進各国の対応を市場価格に織り込んで、いつも先読みする金融市場はどんどん上昇したのだった。
上記グラフの1年半の期間で米国株式市場は32%上昇している。途中の暴落にもかかわらず、普通にインデックス投信を持っていただけでそれだけ儲かっているはず。私が購入したヘッジファンドは、同じ期間に46%上昇している。プラスはプラスだし大きなプラスだ。しかし海外のETFを買えば運用手数料がほとんどタダみたいな米国株式インデックスでリターンが32%得られる時に、運用手数料が高額で米国株式の2倍以上のリスク(=それだけ大きく変動する)を取るこのファンドのリターンが46%では、ちょっと物足りなく感じる。しかし1年半という短い期間の相対的なパフォーマンスで、運用の巧拙など判定もできない。
まあ結果はプラスでオーライ。一番多くの金額を投入していたのがこのヘッジファンドだったから、不気味にどんどん株価が上昇した今、このヘッジファンドから退却することにした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/1a/b3dafddaefcc3b1dae34e62ac5f9daa8.jpg)
【Source: フリー画像】
毎月配当とか毎年配当なんて投資信託があるが、投資先の市場が順調に成長するものならば、運用の途中でその投資信託から資金を引っ張り出して配当として受け取ったりしないで、そのまま全部再投資出来ることが望ましいね。それが可能ならばね。複利で大きく増えるから。米国株式は金融危機後のドン底から10年で価値を約3倍に膨らませた。10年前とその後を比べれば、年率リターン(例えば10%)が同じでも、実額のリターン(ドルとか円とかの金額表示)は3倍だ。複利ってすごい。しかし配当でそれを毎月あるいは毎年引っ張り出していては、そうはならない。このファンドも徐々に時価評価額が増えて来て、それだけ実額での毎月の変動も大きくなってきていたので、毎月結果が楽しみだった・・・。逆に途中、つまり今年春には、ほとんど死にそうだったけど(笑)
で、このヘッジファンドの償還で、株式あるいはそれ以上のリスクがある運用は私の手元からなくなった。なんと気軽なことでしょう!
市場の激しい動きを常に気にする日々よ、さようなら。
しかしまた下がったら買いましょうね。
ファンド自体はケイマン籍だが、シンガポールの運用会社が運用しており、厳しいシンガポール金融当局の監督下にある。
したがって購入手続きは大変だった。
1. どう書けばいいのかよくわからない英語の分厚い購入申込書と戦ったり
2. 英語のできる弁護士(または司法書士や行政書士)に証明書をつけてもらって多くの書面の写しを提出し
3. シンガポールからやって来る質問のメールに答え
4. 購入資金を送って最後は日本銀行にその報告書を出す
こうした様々な手続きが必要だった購入に比べると、償還なんて簡単だ。
A4サイズで4枚のこんな償還請求書の空欄を埋めて、償還金受取口座の銀行名や口座番号を書いて、メールで送るだけ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/18/5a401ee78f0a5b20cd57888e1c5bed21.jpg)
書類を作ったはいいが、自宅にそれをスキャンしてPDFファイルに転換するなんて道具はない。
そこでこれ。BuffaloのUSBメモリ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/83/0df82b40c55ebcab5636242f3606939c.jpg)
全長5cmほどかな。小さいし軽いのだ。
うっかりしたらポケットに入れたまま洗濯してしまいそう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/03/54c712d4ad757c397835dbfe96f80191.jpg)
これを持って、書類も持って、セブンイレブンのマルチコピー機でスキャン。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/37/19f7bde123ed636edb7cf894001e11f8.jpg)
1枚30円。4枚で120円。それを1つのPDFファイルにする。
あとはそのファイルをメールでファンドのアドミニストレーター(ファンドを管理している銀行)や関係者に送付するだけ。これで終了だ。
この投資は昨年5月末の単価で翌月6月初に購入している。今月償還請求を出したので今年の12月末の単価で償還されることになるが、実際にその単価が決まるのは来年1月の半ばであり(ヘッジファンドはそのプロセスにかなり時間がかかる)、償還金が支払われて来るのはさらにそのあとだ。
12月の単価がどうなるかはまだわからないが、11月末の単価はすでに速報値がわかっている。わずか1年半ほどだが激動の運用期間だったね。
その1年半の米国株式市場(ここでは代表的インデックスのS&P500)は、こんなものだった。文字通り、山あり谷あり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/3d/c6dc59a653c7f3ec95c3a4e2f825cb8e.jpg)
【Source: S&P、Yahoo Finance】
今年の2/19まで呑気に株価は上げ続けた。しかしその後市場参加者はさすがにCOVID-19が恐ろしくなる。株価が暴落し始め、市場により差はあるが、米国市場の場合わずか1か月ほどで全体の3分の1ほどの価値を失ってしまった。
面白いのはそこからで、過去の経験からは類似例を見いだせない暴落後の回復を市場は見せたのだった。暴落はわずか1か月ほど続いただけで翌月の3/23には下げが終わる。その後急激な反騰が見られた。その後は半年近い上昇で、市場は一気に下げを取り戻してしまった。COVID-19の感染者は増え続けていて有効なワクチンも供給されていないし、相変わらず経済の現状は酷いというのに、将来の問題解決への期待と先進各国の対応を市場価格に織り込んで、いつも先読みする金融市場はどんどん上昇したのだった。
上記グラフの1年半の期間で米国株式市場は32%上昇している。途中の暴落にもかかわらず、普通にインデックス投信を持っていただけでそれだけ儲かっているはず。私が購入したヘッジファンドは、同じ期間に46%上昇している。プラスはプラスだし大きなプラスだ。しかし海外のETFを買えば運用手数料がほとんどタダみたいな米国株式インデックスでリターンが32%得られる時に、運用手数料が高額で米国株式の2倍以上のリスク(=それだけ大きく変動する)を取るこのファンドのリターンが46%では、ちょっと物足りなく感じる。しかし1年半という短い期間の相対的なパフォーマンスで、運用の巧拙など判定もできない。
まあ結果はプラスでオーライ。一番多くの金額を投入していたのがこのヘッジファンドだったから、不気味にどんどん株価が上昇した今、このヘッジファンドから退却することにした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/1a/b3dafddaefcc3b1dae34e62ac5f9daa8.jpg)
【Source: フリー画像】
毎月配当とか毎年配当なんて投資信託があるが、投資先の市場が順調に成長するものならば、運用の途中でその投資信託から資金を引っ張り出して配当として受け取ったりしないで、そのまま全部再投資出来ることが望ましいね。それが可能ならばね。複利で大きく増えるから。米国株式は金融危機後のドン底から10年で価値を約3倍に膨らませた。10年前とその後を比べれば、年率リターン(例えば10%)が同じでも、実額のリターン(ドルとか円とかの金額表示)は3倍だ。複利ってすごい。しかし配当でそれを毎月あるいは毎年引っ張り出していては、そうはならない。このファンドも徐々に時価評価額が増えて来て、それだけ実額での毎月の変動も大きくなってきていたので、毎月結果が楽しみだった・・・。逆に途中、つまり今年春には、ほとんど死にそうだったけど(笑)
で、このヘッジファンドの償還で、株式あるいはそれ以上のリスクがある運用は私の手元からなくなった。なんと気軽なことでしょう!
市場の激しい動きを常に気にする日々よ、さようなら。
しかしまた下がったら買いましょうね。