ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

私の関西百山(33) 堀坂山

2013-12-07 16:23:08 | 私の関西百山

堀坂山(757m) <高見山地>

【ほっさかさん】高見山地の東端、三重県松阪市の西10kmにある。地元の人には「伊勢富士」と呼ばれ、古くから信仰の山として親しまれている。伊勢湾を通る舟びとたちが航海の目印とした山でもある。

1997年12月24日に登った。伊勢自動車道松阪ICから約30分、大きな鳥居と「堀坂大権現」の石柱のある堀坂峠に着く。大きな缶に杖代わりの木の枝が何本も差し込まれ、信仰の山らしい雰囲気だ。大きな杉やヒノキ林の中の道ははっきりしているが、結構、急な登りだ。その代わり面白いようにグングン高度を稼ぐ。薄暗くひんやりしたヒノキ林を抜け、クヌギ、クリなどの雑木林となる。枝越しに矢頭山方面の山稜が望まれる。



30分足らずで道の両側に巨岩をいくつか見るようになり、少し平らな所に大きな大日如来の銅像と役行者石像が祀られている。ここで頂上まで半分の道のりを来たことになる。更に登ると、左手に目指す堀坂山の斜面が見えて道が二股になる。左は尾根通しの急坂、右はその尾根を捲く道である。妻は左、私は右の道に分かれて登る。捲き道が左に曲がるところで声をかけると、意外に近くの頭上で返事があつた。すぐ左手、木の階段の上にもう一つ大日如来像が見える。



ここが二ノ峰で、妻が降りてきて合流する。どちらをとっても、時間的には殆ど差がなかったことになる。目の前に頂上台地が見えた。

山頂は平坦で広く、枯れた芝生に燦々と陽が降り注いでいる。三角点と平らな石で囲われた祠がある。前にある石の手水鉢には氷が張っていた。少し離れてかなりの人数が入れそうなトタン屋根の石室が二つ。おそらく元旦は初日の出を待つ人で埋まるだろう。展望はまさに遮るものなし。

 左から雨乞岳、髷山、矢頭山

眼下に津、松阪の市街と伊勢湾の海岸線、その向こうに知多半島が霞んでいる。北に観音岳、北西に矢頭山、西に髭山、そのかなたに室生の山々、南西の局ヶ岳の右に三峰山、その奥に高見山の三角錐が聳えている。どっしりした白猪山は南方すぐ近くだ。


 南西の眺め

無風快晴で暖かい陽を浴びて、時の経つのを忘れるような山頂だった。帰りは妻の登ってきた二の峰(大日如来像の所)の稜線を下る。凄い急坂だがあっという間に分岐に出て、頂上から20分ほどで駐車場所に帰着できた。時間が早いのでもう一山稼ごうと、伊勢山上に向かう。

<コースタイム>堀坂峠(9:15)~大日如来像(9:40-945)~堀坂山〈757.4m〉(10:00-10:45)~堀坂峠(1105)→ 伊勢山上ヘ