ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

私の関西百山(31) 住塚山・国見山

2013-12-03 09:40:16 | 私の関西百山

 国見山から住塚山を見る

住塚山(1009m) <室生火山群>
【すみつかやま】奈良県宇陀市室生区と宇陀郡曽爾村の境界にある。『大和名所図会』では、屏風嶽として「今井村にあり。山形峭壁し林木叢茂す。屏風の如し。因って名とす」と記されている。今、屏風岩と呼ばれる所は山頂から東に延びる尾根で、南側が鋭く切れ落ち、高さ100~200m、長さ1.5㎞にわたる大岩壁となって続いている。断層活動により生じたもので、石英安山岩より成る柱状節理を示し、国の天然記念物に指定されている。周辺は屏風岩公苑として整備され、桜の名所でもあり花の時期は賑わう。
国見山(1016m)<室生火山群>
【くにみやま】全国に散在するこの名称の山は、為政者が登って自分の勢力範囲を見渡したことから付けられたものと思われる。『大和名所図会』には「国見嶽。伊賀見村にあり。勢・伊の二州に跨(またが)る。山勢高く聳えて巉々(ざんざん)(高く嶮しい)たり」とある。

 国見山頂よりの展望

確かに国見の名にふさわしく、頂上からの展望は雄大である。倶留尊山、古光山など曽爾の山々を初め、台高、大峰、吉野の山々なども遠望することが出来る。

   この二山は同じ稜線上に南北に並んでいるので、いつも同時に登る。屏風岩公苑へは曽爾村長野から約1時間。住塚山頂へは公苑を横切るように屏風岩の裾を西に辿り、ヒノキ林の中を急登して尾根に出て、「一ノ峰」コルから頂上に至る。

 (2005.11.27)

山頂からは国見山、鎧岳、兜岳、倶留尊山、古光山などの曽爾の山々を初め、高見山、三峰山などが遠望できる。公苑から山頂まで45分。山頂から北へ向かう稜線は、ゼニヤタワと呼ぶ鞍部に下る。

 ゼニヤタワから国見山(1990.5.27)

急坂を登り返せば露岩もある痩せた尾根になり、国見山に至る(住塚山から45分)。




ゼニヤタワから左の谷を下れば、室生と曽爾を結ぶ東海自然歩道に出る(山頂から45分)。ここから室生寺へは約1時間30分。

1970年、72年は長野から歩き始め屏風岩、住塚山を経てゼニヤタワから国見山を往復、宇野川橋へ出て室生寺まで歩いた。

 国見山山頂にて (1977.10.27)

77年は国見山からクマタワに下りているが、ブッシュが多くて子供達は手こずっている。 90年は屏風岩公苑まで車で入れるようになって便利になった。しかし屏風岩の稜線はブッシュがひどく歩けなかった。2005年秋、 屏風岩公苑に車を置いて住塚山、国見山、松ノ山、クマタワ、林道川根線をへて若宮峠へ。ここから一ノ峰へ稜線を辿って、屏風岩公苑へと一周した。屏風岩上を通る道は、注意すれば危険なく歩けるようになっている。

 秋の屏風岩(2005.11.27)