宮応かつゆきの日本改革ブログ

●日本共産党
総選挙で市民と野党の共闘で政権交代を、共産党の躍進をめざします。

「響き合う、グテレス国連事務総長”寄稿文”と志位和夫委員長の7・15記念講演」

2020年07月21日 | 未来社会へのプロセス

 新型コロナウイルス感染者が世界全体では1450万人を超え、死者は60万人を超える事態となり、拡大が続いています。私の住む神奈川県の感染者数は2000人を超え、大和市の感染者数も60人となりました。(いずれも20日現在)

「毎日」紙21日付に、」グテレス国連事務総長の「寄稿文」が掲載されました。志位和夫日本共産党委員長の「党創立98周年記念講演」の内容と響き合う内容ではないかと感じましたので、紹介させていただきたいと思います。

「寄稿文」は、「南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離)政策の撤廃に尽力したマンデラ元大統領(1918~2013年)の誕生日で、国連が社会奉仕などを呼びかける7月18日の「ネルソン・マンデラ国際デー」に合わせ、グテレス事務総長から同紙に寄稿されたとのことです。以下、グテレス国連事務総長の「寄稿文」を紹介させていただきます。

「大国の力の行使、人種差別、性差別そして収入格差といった不平等が我々の健康と未来を脅かしている。私たちにはこれらを止め、覆す新しい考え方が必要だ」

「私たちはよく、経済成長の上げ潮はすべてのボートを押し上げるという言葉を耳にする。だが現実には、不平等の上げ潮はすべてのボートを沈没させる。深刻な不平等は、グローバルな脆弱性を生み出すことにつながった。それは新型コロナウイルス感染症(のパンデミック)によっても露呈している」

【1億人以上の人々が極度の貧困に】

「ウイルスは最も弱い立場に置かれた人々を最も高いリスクにさらす。私たちが今行動しない限り、さらに1億人以上の人々が極度の貧困に追いやられ、歴史に類を見ない飢饉を目の当たりにすることになrだろう」

「新型コロナの流行以前から、人々は不平等に対して声を上げてきた。1980~2016年、所得の累積成長の27%は、世界で最も裕福な1%の人たちによって占められていた。だが所得だけが不平等の指標ではない。人生で得ることができるチャンスも、性別、家族や民族の出自、人種、障害の有無などによって決まってしまう」

「例えば高度の人的開発が進む国では、20歳の半数以上が高等教育を受けている。一方で人的開発が進んでいない国は3%だ。さらにショッキングなのは、こうした国々で20年前に生まれた人の17%がすでに亡くなっているということだ」

「(米国で白人警官から暴行された黒人の)ジョージ・フロイド氏の死によって世界的に広がった反人種差別キャンペーン、そして勇気ある女性たちによる性的虐待を加えた男性たちへの告発の連鎖といった社会運動に火を付けた怒りも、現状に対する幻滅のサインだ。一方で我々の時代の地殻変動である『デジタル革命』と『気候変動』も不平等や不正義をより根付かせてしまう脅威となっている」

【新型コロナな人類の悲劇、同時に、『社会契約』などの機会をもたらす】

「新型コロナは人類にとっての悲劇だ。しかし同時に2つの主要な理念、すなわち『新しい社会契約』と『新しい政界的取り決め』に基づくより平等で、より持続可能な世界を作りあげる機会をもたらしている」

「新しい社会契約では、政府も市民社会もビジネス界も共通の目的のために行動する。教育とデジタル技術は未来を開き、平等をもたらす上で欠かせない。一方で、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(すべての人々が基礎的な保健医療サービスを、必要なときに、負担可能な費用で享受できる状態)や、最低限の収入の保障をすべての人に拡大することなどを含む新しい社会保障政策も必要だ」

【『新しい社会契約』は公正なグローバリゼーションなどに基づかなければならない】

「新しい社会契約の実現のためには、新しい世界的取り決めが必要となる。それは公正なグローバリゼーション、すべての人の人権と尊厳、自然と調和した生き方などに基づかなければならない。この2つの理念は、世界を(温室効果ガス排出削減を進める国際的枠組みの)パリ協定の約束と『持続可能な開発目標(SDGs)』の30年までの達成の両方を実現させる軌道に戻すことになる」

【私たちの世界は限界点に来ている、しかし未来への道は見つけられる】

「私たちの世界は限界点に来ている。しかし新しい社会契約と新しい政界的取り決めに基づいて不平等に立ち向かえば、私たちはよりよい未来への道を見つけられるはずだ」

(「見出し」は紹介者が付けました)