日本共産党の志位和夫委員長は、17日国会閉会にあたって、党国会議員団総会であいさつしました。国会は、コロナ対策の一層の改善、充実を図る立場から野党が一致して今年末までの194日間の国会会期の延長を求めましたが、与党は拒否しました。 以下、志位委員長「あいさつ」の「野党連合政権」に関連する部分を紹介します。
「私は、1月20日の国会開会にあたってのあいさつで、『市民と野党の共闘をさらに大きく発展させ、野党連合政権に道を開く国会にしていこう』と呼びかけました。新型コロナ危機のもとでも、市民と野党の共闘が前進を記録したことも、閉会にあたって強調したいと思います」
【コロナ対策予算ーー野党の組み換え動議で国民の願いにこたえる】
「何よりコロナ対策で、野党共闘の提案がつねに対策をリードし、次々に成果をかちとりました。2020年度予算案、第1次補正予算案、第2次補正予算案に対して、3度にわたって野党共同で組み換え動議を提出し、国民の願いにこたえる、対策の拡充を打ち出したことは、特筆すべき動きとなりました」
【検察庁法改正案を廃案にーー定年延長の閣議決定は撤回を】
「緊急事態宣言のさなか、突然もちあがった検察庁法改正の動きに、数百万のツイッター・デモのうねりと共同して、断固として反対を貫き、審議未了・廃案に追い込んだことは、きわめて重要な成果であります。『声を上げれば政治は変わる』。このことを多くの人たちと共有できたことは、本当にすばらしい未来につながる成果だったと思います」
「この問題では、問題の発端となった違憲・違法の黒川前東京高検検事長の定年延長の閣議決定を撤回させるまで、引き続き奮闘しようではありませんか」
【憲法審査会ーー自民党改憲案の提示は5国会連続で見送りに】
「安倍首相は国会冒頭の施政方針演説で、『憲法審査会を動かせ』と憲法9条改定に執念を燃やしました。しかし、憲法審査会は自由討論で1回開催されただけに終わり、自民党改憲案の憲法審査会への提示は、国民と野党の反対によって、今国会もできませんでした」
「1昨年の通常国会、臨時国会、昨年の通常国会、臨時国会、この通常国会と5国会連続で見送りに追い込んだことも、共闘の力でかちとった重要な成果であります」
【『イージス・アショア』配備計画停止ーー辺野古新基地建設も断念を】
「野党が一致して反対した『イージス・アショア』配備を、『計画停止』に追い込んだことも重要な成果であります。ここでも手を緩めず、白紙撤回に追い込むこと、そして辺野古新基地建設も断念に追い込むことを強く求めてたたかおうではありませんか」
【『新自由主義からの転換』が共通の旗印になるつつある】
「野党連合政権の実現に向け、未来につながる努力も行ってきました。党として見解『野党連合政権にのぞむ日本共産党の基本的立場ーー政治的相違点にどう対応するか』を明らかにし、野党各党・各会派にお伝えしました」
「『ポストコロナ』の社会像を語り合うなかで『新自由主義からの転換』が野党間で共通の旗印となりつつあることも、今後を展望して大切な動きです。きたるべき総選挙にむけ、野党連合政権の合意と、共闘の魅力ある施策的旗印を打ち立てるために、引き続きあらゆる努力をつくす決意を表明します」
【都知事選ーー歴史的選挙、力を合わせて宇都宮さん勝利へ】
「東京都知事選挙が明日から始まります。宇都宮けんじさんは、都民不在の小池都政を転換するうえで人格、識見、政策、どれをとっても最良の候補者であり、日本共産党は、多くの市民、野党のみなさんと力を合わせて、勝利のためにまい進する決意です」
「明日の夕刻5時から、新橋で、野党党首がそろって、宇都宮さん支援の訴えを行います。コロナ禍のもとで、都民の生存権がかかった歴史的選挙、みんなで力をあわせて勝ち抜こうではありませんか」