じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

宮下奈都「転がる小石」

2022-08-02 18:38:03 | Weblog

★ 夏期講座が生活に浸透し、7時半に起き、8時半から授業。午前は11時半までで、3時半まで買い物、夜の授業の準備等。3時半から夏期講座の第5限から第8限。4時半から並行してレギュラーの授業。終業は夜の10時ごろ。60を超えてまだまだ働ける。健康のありがたさを感じる。

★ ただ昼の読書はさすがに睡魔との戦いになる。今日はやっとこさで、宮下奈都さんの「遠くの声に耳を澄ませて」(新潮文庫)から「転がる小石」を読んだ。

★ 主人公の女性、彼氏に振られて、落ち込みの真っ最中。気持ちを素直に表せず、それが体に来ている様子。仕事にも行けずダラダラと過ごしていた時、知り合いから電話が来る。

★ その知人、パスポートを忘れて台湾に行けなかったから波照間島にやってきたという。真っ青の海と空が素晴らしいので、「来ないか」と主人公を誘う。

★ 主人公、電話の主とは、パン作りの講習会で知り合った。3年来の付き合いだが最近は違いを感じ、もう会うのをやめようかと思っていたところ。二人をつないでいるのはパンの講習会で感じた衝撃。パンを焼く苦労の共有。

★ そして、主人公はとうとう波照間島に来てしまった。「なんなんだ」の繰り返し。想像を超えた自然に出会った主人公の感動が伝わってくる。

★ 生きているとさまざまな壁にぶつかる。二人の女性はそれぞれの道を見つけ始めているようだ。

★ 私に女性の繊細な気持ちは分からないが、宮下さんの文章がうまいので、その風景にのめり込めた。

★ 「鎌倉殿の13人」はやっと現在の放送分に追いついた。頼朝が死ぬエピソードは、ジーンときた。頼朝、信長と武士の頭領には似たような性格があるようだ。頼朝亡き後の鎌倉幕府は、創業社主が死んだ後の企業のようで、御曹司と宿老の対立、有力者の派閥争いが面白い。

★ 有力者の一人、梶原景時が他の御家人の告発状で失脚するところ。国会で前総理の弔辞を読むはずだった人が批判されている状況と似ていて興味深かった。人望、カリスマ性とは何か。どの時代も人間関係は難しい。

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