じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

映画「Ray/レイ」

2018-05-10 23:12:25 | Weblog
☆ 映画「Ray/レイ」(2004年)を観た。レイ・チャールズの人物伝映画。

☆ ジェイミー・フォックスの名演に尽きる。見事にレイ・チャールズの個性をつかんでいた。

☆ レイ・チャールズは1930年ジョージア州で生まれる。若くして失明。「我が心のジョージア」「ホワット・アイ・セイ」などヒットを飛ばす。その反面、女性問題や薬物問題も抱えた。

☆ 人種差別が根強く残っていた時代、大変だっただろうなぁと思う。
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中村文則「掏摸(スリ)」

2018-05-10 21:15:47 | Weblog
☆ 中村文則さんの「掏摸」(河出文庫)を一気に読んだ。衝撃的な作品だった。

☆ スリ師の話。表向きはそうだけれど、いろいろな読み方ができそうだ。

☆ 主人公の「僕」はスリ師で、その技はマジシャンのようだ。まさに職人技。彼がこの道に入ったのには訳がありそうだが、その辺りはぼんやりかすんでいる。ただ辛い過去があったのはわかる。

☆ スリ師の彼はやがて大きな犯罪に巻き込まれていく。そこで登場する謎の人物・木崎。すべては彼の筋書き通りになるという。まさに悪魔の様相を帯びている。この作品では明らかにされていないが「世直し」的な大変革が起こる予感を漂わせている。

☆ さて、他人のモノを盗むという行為は許されないが、例えば、資本家は労働者を搾取しているがこれは許されるのだろうか。子どもの「盗む」という行為については、河合隼雄著「子どもと悪」(岩波現代文庫)が示唆に富む。私有財産制を原理とする社会では「盗む」という行為は許されないが、それには意味があるという。

☆ 中村文則という作家はすごい。三島由紀夫の「憂国」や村上春樹の「風の歌を聴け」のような衝撃だ。
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