あるウソつきのブログ

日本の左翼が売国的すぎて、本当の左翼がいない事を嘆く、多分左翼的な人のブログです。

世界はアメリカ終了の話題で満ちている

2008年09月17日 22時14分37秒 | 経済
 株というものは、手を出していなければ別に火傷もすることはない。

 世界同時株安がどうした。少なくとも産経新聞を読んでいると、まるで世界恐慌によって日本経済が翻弄され、一般庶民が貧困に落されるかのような論調を展開している。

 実際はどうか。
 アメリカ中心の金融世界は順調に崩壊に向って歩みを進めている。
 それによってリスクの高い原油や穀物といった投機筋への資金流入は止まった。今後は資源価格の下落が続くだろう。


 余談だが…。
 原油先物をずっとウォッチしていたが、俺の予想していたバレル100ドルは余裕で振り切った。通過点でしかなかった。100ドルあたりでリーマン破綻が確定した事も大きな要因だったに違いない。
 アメリカは80ドルまで下がると予想を発表していたが、もうどこまで下げるか想像もつかん。AIG破綻もトリガーになるだろう。下げ要素は山ほど存在する一方、ハリケーンが来てもグルジアで戦争してみても、石油は上がらない。
 なんせ原油の原価は5ドル程度、3年前の市場では30ドルぐらいだったのだ。
 どーすんだろ。掘削不能だった場所は、石油高騰のせいで掘削できたのに。
 もっと下落しやがれ~。中国とかロシアとか、資源確保に走った奴らはバレル数十ドルのコストでも開発している。まさに涙目。
 70ドルを切れば、バイオエタノールと石炭液化技術の停滞が予想される。結局次世代エネルギーっつーのは、商売だったというのがよくわかる話だ。そういう意味では、この原油下落はアメリカにとって予想外だっただろう。火力発電所の発電コストがみるみる下がっていくなぁ…。
(余談終了)


 さらに、現在は円キャリートレードの巻き戻しが発生している。
 すなわち、

 円で資金を調達→欧米ファンドが運用→資源国・中国等の新興国へ投資

 この流れが逆転しているのだ。

 リスクある投資が引き上げられる→欧米ファンドが手仕舞い→円に換金

 とうとう、世界もドルは支えきれなくなってきて、じりじりとドル安に転換されはじめた。円は、俺私見だが現在の最強通貨だ。とうとう円高トレンドに入ってきた。

 円高により、輸出企業にはそれなりに打撃があるかもしれない。
 しかし、円高+資源安でゆうゆうと相殺できるだろう。何より輸入品が安くなり、やっと一般庶民に物価安という形で還元される。

 日本にとっては、思ったより悪材料が少ないのだ。
 日経平均が凄い勢いで下落している?株買ってるのはほとんど外国人じゃないか。当たり前だよ。
 最近の株主優先主義の為、企業は儲けを人件費等には回さず、株主対策をしているよ。一般庶民は潤わない。今破綻しつつあるのは株やって一般庶民からまき上げた金をちゅーちゅー吸ってた連中じゃないか。それはすなわちほとんど日本人じゃない。
 まあ買収の危険性は高まるかもしれないけど、じゃあ日本人が日本株を買うべきなんだ。今安いんだし。

 ホントに一般社会に影響があるのは、現在の韓国等、ドルに対して下落している通貨の国だ。
 韓国は、去年のウォン高ピークの頃から円に対して50%も切り下がった。中間材から部品類まで、日本からの輸入に頼っていた韓国は大ダメージだろう。資源安も超ウォン安では相殺できない。1000ウォンが500ウォンになっちゃなぁ…。

 対して日本は円高で、そして潤沢な円が株式に回っているかと言えば、国債等の低リスク金融資産に回っている。日本は借金が膨大で既に返せる額ではない?じゃあなんで大人気なんだよ日本の国債は。
 アメリカの国債格付なんて信用できない。日本のバブル崩壊の時、日本国債をアフリカのどっかの国以下の格付にしてたしな。今でも先進国中最低ランクだが、じゃあオマエら日本国債は買うな。


 まあ、日本も世界同時不況の影響を受けるだろうが、他国に比べりゃはるかに軽微だし、その被害も証券会社や保険周辺だろうと思う。

 誰か。日本の一般庶民が受ける被害を具体的に説明できるかね。
 誰か説明してくれよ。


【産経】リーマン・ショック生活は?円高で物価落ち着く/人員削減、給料カットも
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080917-00000070-san-bus_all

 世界の株式市場に激震をもたらした米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻(はたん)問題。混乱は原油、穀物高による物価高で苦しむ日本の国民生活にどう影響するのか。経済の専門家に話を聞くと、「短期的に物価高は収まる」というものの、中長期的に世界的大不況となる危険性をはらんでおり、給料やボーナスにも響き、「最悪のシナリオを見込んで生活設計したほうがいい」との助言も。日本社会の先行きはどうも暗そうだ。

 「短期的にインフレは収まる」と物価高は沈静化するとみるのは、元大蔵官僚で慶応大学ビジネススクールの小幡績准教授。「金融市場が悪化する可能性が高まり、穀物や原油など投機の部分は売られるので、価格高騰は収まる」。経済ジャーナリストの荻原博子さんも同じ見方で「リーマンの破綻で円高になっている。穀物は米国産が多く、物価は一時的に落ち着くのではないか」。

 経済アナリストの森永卓郎さんは、同じように物価は落ち着きを取り戻すとみるものの、一部で物価上昇は続くと予測。「これまでメーカーは原材料費の高騰分をすべて小売価格に転嫁せず、値上げを極力抑えてきた。上昇分をゆっくり調整するものもあるだろう」と指摘する。

 半面、企業経営は厳しさを増す。荻原さんは「投資が手控えられると資金が回らなくなり、今すぐ運転資金が必要な中小企業などへ資金が行き届かなくなる」として、倒産が増えるのではと危ぶむ。

 また、円高傾向と米国経済の低迷は輸出産業を直撃。業績が悪化すればサラリーマンの給料にも響く。荻原さんは「ボーナスを抑えようとか人員削減しようという話に進む。給料も下がる」と予測。「公的年金の運用にも打撃で、支給開始年齢がさらに上がってしまうのでは」とも。

 小幡准教授は、将来的に世界的大不況になる恐れがあるといい、「金融のプロ中のプロも予測できないほど先行きが不透明な時代となる。悪いシナリオを見込んで生活設計を」とアドバイスするが、一体どうすればよいのか…。