「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

さて、どう料理しようか・・

2020年08月24日 | オーディオ談義

前々回の記事「どうにもとまらない」からの続きです。

オークションに出品されたJBLのスピーカーに触発されて「にわか仕立て」で組み上げたJBLの2ウェイ(D123+175)システム。



さて、どう料理しようか・・。まずはネットワークの設定、そして駆動するアンプの選択などいろいろと工夫が要りそうだ。

これは「頭の体操」にもってこいですね(笑)。

そういえばつい最近購入したのがこの本。



ちょっとした合間を見つけてはこのドリルに取り組んでいるが、ときどき手強い問題があったりしてなかなか根気が要る。たとえば一例を挙げるとこういう問題がある。

左端から順に言葉を連想していき右端の言葉につなげてください。

「コップ」→「  」→「  」→「  」→「チーズ」

最後の言葉から逆に連想するのがコツだが、こういう問題だけでも60題ある。

頭の回転、集中力と忍耐力を養うのにもってこいの本だと思うので「高齢者」にぜひお薦めします~。

さて、オーディオの話に戻って、参考事例として挙げられるのはいまだに人気が高い同じJBLの「ランサー101」。



これも同じ2ウェイ方式で「口径35.5センチのLE14A+175」の組み合わせとなっており、「175」という同じ共通項のもとに肝心のクロスオーバーは1000ヘルツに設定されているので、この辺りがポイントだろう。

そこで、マッチングする手持ちのコイルとコンデンサーを調べてみると次のとおり。



左が「サンガモ」のコンデンサー「10μF」で周波数早見表によると「2000ヘルツ」あたりでローカット(-6db/oct:8Ω)できる。

右が「SOLO」の銅箔コイル「1.2mH」で周波数早見表によると「1000ヘルツ」でハイカット(-6db/oct:8Ω)出来る。

両者とも数値がピッタリとマッチングしないが、このくらいの差は大勢に影響がないので強引に行くとしよう。

問題はアンプの選択になる。

はじめに、2000ヘルツ以上を受け持つ「175」用のアンプとして、「6A3シングル」と71系の「071シングル」を試してみたところ、切れ味の鋭さは前者が優り、後者は穏やかで長時間聴いても疲れないところが気に入った。ヴァイオリンも随分柔らかくなる。

やはりJBLの「075」や「175」系を鳴らすのは「71系アンプに限る」とは我が家の見解だ。

そういうわけで結局「071シングル」を選択。



球の構成は前段管が「A411」(ヴァルボ)、出力管は「071」(ARCTURAS)、整流管は「OK-X213」。持ち主が言うのも何だがいずれも滅多に手に入らない古典管ばかりだ(笑)。

次に、およそ「1000ヘルツ」以下を受け持つ「D123」を駆動するアンプの起用だが、このところあまり出番に恵まれない「2A3シングル」と「6098シングル」を比較してみた。

「D123」の能率は「98db」と比較的高いので小出力アンプでも対応できるので助かる。ちなみに小型フルレンジの「LE8T」は「89db」だからずいぶん違う。

両者を聴き比べた結果、低音域の沈み込みと分解能において僅かに「6098シングル」が優っていたのでこれに決定。



球の構成は前段管がSTC(英国)の「ECC35」(=CV569=6SL7)、出力管はタングソルの「6098」(=6AR6)、整流管は「6BY5GA」。

「6098」(初期版)はウェスタンの「350B」の流れを汲む軍事用のレーダーに使われていたもので、5極管だが「3極管接続」にすると、名管「PX4」と同じ周波数曲線になるということで、特別に組み立ててもらったもの。ボリューム部分は後日、「クラロスタット」式に変更してもらっている。

実はこのブログの最後の校正をしている時点でシステム完成後3日ほど経過しているのだが、その間1度も他のスピーカーに代えようという気が起らなかったほど、実にバランスが良い。

結局、このJBL「2ウェイ方式」と「グッドマンのトライアクショム」の二者択一になるわけだが、両者ともにそれぞれに独特の持ち味があってどちらかに一方的に軍配を上げるわけにはいかないようだ。

強いて言えば、今年の猛暑の中では「スカッとした爽やかさ」が欲しいので「JBLサウンド」を、秋から冬にかけては静かに物思いに耽るのに適した翳りのある「グッドマン・サウンド」の出番ということになるのでしょう。

選択肢が増えたので今回の実験は大成功だった。

とまあ、自分で勝手にそう思っていれば世話はないですけどね(笑)。

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