「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

典雅な雰囲気を醸し出す「古典管」

2021年02月12日 | オーディオ談義

このところ再三にわたって登場しているオーディオ仲間のYさんのプリアンプ。



外側は「ラックス」だが、中身はそっくり別のアンプと入れ替わっているものだが、なかなかの優れもので我が家のプリアンプ「マランツ7もどき」と「際どい
勝負」を演じている。

そして、去る6日(土)、「電圧増幅管12AU7を12AX7(4本)に代えたので再度の挑戦です」と、勢いよく持参された。

またもや「一騎打ち」だ。降りかかる「火の粉」は振り払わねばならないが、非常にありがたい「火の粉」だ(笑)。

12AU7の穏やかさが12AX7によってどのくらい先鋭的になったのか、興味津々で拝聴したが「それほど大きな変化はないと思いますが、音響空間がさらに広大になった印象を受けました。」と、感想を洩らした。

「ずっとこの音で聴きなさい」と「音の神様」から言われたとしたら、「ハイ、わかりました」と素直に従ってもいい気がするが所詮は他人の持ち物なのであまり未練を持たないようにしなければ、となると、ついアラ探ししたくなる。

完璧な人間が少ないのと同じで、およそこの世に完璧なオーディ機器があろうとは思えないので、その気になればいろいろとケチの付けようがある(笑)。

「もう少し典雅な雰囲気が欲しい気がしますねえ。」と、付け足しておいた。

ひとしきり聴かせてもらったうえで、「昨日(5日)仲間からプリアンプを調達しましたよ」と「マッキントッシュのC22型もどき」を聴いてもらった。

「12AX7」を3本使ったアンプだが、始めに「ナショナル」ブランドを聴いてもらい、その後に「BRIMAR(STC)」ブランドに挿し代えた。

「エ~ッ、真空管でこんなに音が変わるんですか!」とため息を洩らされるほどだった。

そして、Yさんのプリアンプに使っておられる12AX7は近代管の「JJ」(チェコ製?)である。

「近代管も悪くないのですが、クラシックにふさわしい典雅な雰囲気を表現するとなると、やはり古典管じゃないと無理みたいですね。」と、ここぞとばかり畳みかける「嫌~な自分」がいた(笑)。

ちなみにこのブログでしばしば登場する「いい音」というのは、「リスナーの情感に切々と訴えかけてくる血の通った音」という意味なので申し添えます。

さて、この日活躍したパワーアンプは「6098」(初期版)シングルだった。

かって軍事レーダー用に使用されていた由緒ある5極管の「WE350B」の血を引く優れものだが「3結」にするとイギリスの名管「PP3/250」と特性が一緒になるという殺し文句についコロっと参ってしまった(笑)。



我が家のパワーアンプ群の中では4番目ぐらいにお金のかかったアンプなので、常日頃から何とか有効に活用しなければと配慮しているアンプである(笑)。

前段管は「6SL7=ECC35」(STC)に指定されているのだが、「スカッと爽やかコカ・コーラ」のメリットも音楽ソースによっては行き過ぎるところがあるので、このほど初めて「6SN7」(レイセオン)に取り換えてみた。

もちろんこのアンプを改造していただいた北国の真空管博士に「取り換えても壊れませんかね?」「ハイ、大丈夫ですよ。ただし、μ(ミュー=増幅度)がガクンと落ちますのでパワーの点ではハンディがあると思います」とのコメントをもらっている。

すると、何ともまろやかな音になったのには驚いた。仲間のYさんも「ガラッと雰囲気が変わりましたね」で一致。

ちなみに「レイセオン」(アメリカ)とか「STC」(イギリス)とかいってもチンプンカンプンだろうが、いやしくも真空管オーディオを通じて音質の向上を図るのなら避けては通れないブランドである。


なお、特性の方は「6SL7=12AX7」であり、「6SN7=12AU7」だから、奇しくも、ここでも両者の対決になった。

今後、音楽ソース、パワーアンプ、スピーカー等との相性によってこまめに変えていくとしよう。

ただし、我が家のオーディオは手綱を緩めるところがいっさい無いので、少々疲れるなあというのもホンネだね~(笑)。



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