「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

久しぶりにスケール感を求めて

2014年05月25日 | オーディオ談義

いつも我が家に閉じこもって微視的な音をきいていると、何だか八方ふさがりの閉塞状態になりそうなので、たまには巨視的な音をきかせてもらおうとおよそ半年ぶりにAさん(湯布院)宅に出かけてみた。5月21日(水)午後のことだった。

          

五月晴れの中、30分ほどで到着。はじめにプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲(ヴェンゲーロフ演奏)をきかせていただいたが、思わず「これだけの大型システムをよくぞ、うまくまとめましたねえ。」

経験上、大型システムほど鳴らしづらいことを知っているので、本心から出た言葉である。音の入り口は現在アキュフェーズのセパレート型のCDシステムだが、これをdCSとフランス製の最新鋭のDAコンバーター(「ジャン 平賀」氏関係者が開発したという非売品)との改変計画をお持ちのようで、「今よりもきっと良くなるはずです」と、声を弾ませておられた。

個人的な意見だが、これほどのシステムとなるとどこか1か所ぐらい“隙”があった方が、愛嬌があるような気もするのだが(笑)。

持参した村田英雄のCDなどをひとしきり聴かせていただいた後に、今度は2階に上がって3系統のシステムをきかせていただいた。

はじめに、ナショナルの8PW1(通称ゲンコツ)を中域に用いた3ウェイシステムを鑑賞した。

                         

シュワルツコップの「オペレッタ」をきかせてもらったが、「もうこれで十分ですよ」という印象を受けたが、同じ曲目を次にJBLの5ウェイシステムを聴かせていただくと、さすがに一段と音質がグレードアップした。

          

中音域はJBL2441(375の後継機種)だったが、ダイアフラムはチタン製だそうで、実にいい鳴りっぷり。

Aさん曰く「これまでいろんなユニットを使ってきましたが、JBLのホーンドライバーが最高だと思います。10.4センチ口径のダイアフラムの威力は凄いです。アダプターを使ってウェスタンの15Aホーンに繋ぐと、どういう音が出るかちょっと興味がありますね。」

たしかに、CN191・クリプッシュ・コーナーホーンを同時にきかせていただいたが7センチ余口径のドライバーではどうしてもカバーできない音があるようだ。CN191は、これはこれで持ち味があるのだが、JBLシステムの元気の良さにはちょっと押され気味の印象を受けた。

まあ、基本的にアメリカ・サウンドとイギリス・サウンドの好みの違いもあるのだろうが。

それにしても、Aさん宅には4系統のシステムが置いてあるのだが、いずれも実にうまくまとめてある。熱心かつ綿密に調整された跡が伺えたが、Aさんの音づくりの基本理念は「音の重心がしっかりしていること+広大なレンジ」に尽きると思った。

と同時にせっかく「AXIOM80」ユニットをお持ちなのに、どうしても使おうとされない理由の一端が垣間見えたような気がした。

さて、他家の音を聴かせていただくときに常に頭の中で基準になっているのは「我が家の音との違い」だが、その点、ウェスタンのシステムには及びもつかないものの、JBLシステムとクリプッシュ・ホーンとは何とか同じ土俵の上で勝負できるような気がした。

同じCDをかけて早く我が家の音と比較せねばと、帰途の車のアクセルをつい踏み込みがちになってしまい、何と往きと比べて5分も短縮して25分で我が家に到着。

我が家の「刻印付き2A3真空管アンプ+JBL375ドライバー」の元気の良さを改めて確認してホット一息(笑)。
 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 音楽とは電磁石のようなものだ | トップ | ネットオークション 二題 »
最新の画像もっと見る

オーディオ談義」カテゴリの最新記事