「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

敵を知り己を知れば百戦危うからず

2021年09月07日 | オーディオ談義

「敵を知り己を知れば百戦危うからず」(孫子)という中国の故事がある。

ご存知の方も多いと思うが、ネットから引用するとその意味は次のとおり。

「敵情を知って味方の事情も知っていれば百回戦っても危険が無く、敵情を知らないで味方の事情を知っていれば勝ったり負けたりし、敵情を知らず味方の事情も知らないのでは戦うたびに必ず危険になる。 『孫子』の中でも最も有名な教訓の一つです。」

平たく言えば、戦う前に敵と自分の能力をよく見極めなさいというわけ。


我が家のケースに当てはめてみると、「敵」とはスピーカーのことであり、「己」とは真空管アンプのことである(笑)。

我が家では毎日のように「5系統のスピーカー」と「9台のパワーアンプ」の戦いが繰り広げられているので、故事に倣って改めてそれぞれの実状を整理して置くのも悪くはあるまいと思う。

ただし、スピーカーの能力はほぼ把握しているつもりなので、今回は9台の真空管アンプの現状に目を向けてみよう。

パワーアンプが9台といえば普通の人に比べると数が多いかも知れないが「質と量」が相反するのは「この世のならい」。

それぞれが「帯に短し、たすきに長し」で、どこか「決め手に欠ける」機器がほとんどといっていい。

ただし、この世に100点満点のオーディオ機器は存在しない(他の機器との連関性において)と思っているので当然の帰結ですけどね。

さて、話が本筋に入る前に前提として我が家なりのオーディオのポリシーを挙げておこう。

 メインとなるSPユニットはクラシックの再生に一日の長があるイギリス製の古典派タイプに絞る

 SPユニットは音の濁りを防ぐためにできるだけネットワーク類を使わずに「フルレンジ」形式で鳴らす

 アンプ類は真空管式に絞り、さらに真空管は古典管を重用する

といったことぐらい。

ただし、2の制約だけでもう市販の大半のスピーカーは脱落してしまうことになる。たとえば「2ウェイ」や「3ウェイ」のタンノイ、JBLなどはネットワークにコイルやコンデンサーなどを使っているので即アウトだ。


ちなみに我が家が求めているサウンドとは「クラシック音楽の再生」が最優先で「直接音と間接音(壁に当たって跳ね返ってきた音)とが微妙に入り混じった音」、たとえば広々して天上の高い「教会」のようなところで演奏されるようなホールトーンの再生にある。

毎日のようにいろんな機器を組み合わせながら理想のホールトーンを目指して「聴き分け」していると、いくら「決め手に欠ける」機器でも「部分的に優れたところが必ずどこかにある」ことに気が付く。

つまり組み合わせるスピーカー次第では見事に生き返るアンプがあるので、うっかりお払い箱にできない。それに前段管や出力管そして整流管のブランドを替えてやるだけでガラッと豹変することがあるのでゆめゆめ油断できない。

そういうわけでこの際とばかり9台のパワーアンプを駆使してスピーカーごとに相性のいいベストアンプを(現時点で)選出してみることにした。

それでは、我が家の9台のアンプを系統だてて整理しておこう。「出力」を目安にして区分すると次のとおり。

A群 <出力1ワット級>



B群 <出力2~3ワット級>



C群 <出力6ワット以上のクラス>



全体的な傾向としては「音声信号に対するスピードの速さと中高音域の艶」という観点からは「A群 → C群」の傾向となり、「中低音域の豊かさ」という観点からは「C群 → A群」となる。

こればかりは人それぞれの好みになるが、個人的には今のところ「A群」が好き~。

それはさておき、画像撮影のために重たいアンプを上げたり下げたりしたらどうやら腰にきたようで・・、トホホ(笑)。

以下、続く。



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