「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

DAコンバーターの故障

2016年09月15日 | オーディオ談義

2年ほど前に「オーディオ機器の故障はチャンスの糸口」と題して投稿したことがある。

ご記憶の方もあろうが念のために、再掲するとアラ筋はこうだ。

「長年愛用したワディア(アメリカ)のCDトランスポート <270> が故障し、修理期間中に代替機器としてdCS(イギイス)の <ラ・ヴェルディ・スカラ> を借り受けたところ、その性能の違いに驚嘆してとうとう購入する破目になった。結局、故障したことが思い切りを促進して、いい方向に作用した。これを文字どおり“禍転じて福となる”というのだろう。」

たったこれだけのことを例によって針小棒大に膨らませてグダグダと書き連ねたわけだが(笑)、今回の故障ばかりはチャンスなんて言っていられないようだ。

15年近く愛用してきて、我が家のオーディオ機器の中核とでも言うべきワディアのDAコンバーターから遂にトラブルが発生したのだ。

レコード派は別にして、CDにしろPCオーディオにしろ「DAC」はなくてはならない大切な機器である。

その役割をひとくちで言えばデジタル信号をアナログ信号に変換する機器のことで「Digital to Analog Converter」 以下、頭文字を取って「DAC」。

故障の兆候は3週間ほど前のことだった。右側のチャンネルからブ~ンというハム音が聞こえてくる。別に音楽を聴くときに支障になるほどの音ではなかったので、気にせずにおこうと思った。実はDAコンバーターの故障とは夢にも思わずてっきりパワーアンプが原因だと決めつけていたのである。

我が家にお客さんが4名お見えになったときも(「オーディオ愛好家のご来訪~2016.9.1~)、「アンプから若干ハム音が出てますが、逆にハム音を完全に止めてしまうと肝心の音そのものに元気が無くなる恐れがありますので我慢してください。“角を矯めて牛を殺す”となると元も子もありませんからね。」と、わざわざ皆さんに申し上げたほどだった。

ところが原因はアンプではなかったのである!お客さんがお帰りになった後に、念のためDAコンバーターとアンプを直結にしたところ盛大にハム音がブ~ン。いやあ、驚きました。これまで途中に介在していたプリアンプがハム音をいくばしかカバーしていたというわけだ。

素人考えだが故障の原因はおそらくコンデンサーに違いないと睨んだ。このDACは機器自体にスイッチが付いておらず24時間電気を入れっぱなしという設計になっている。

それにもかかわらず、これまでの15年間で1度だけ電源トランスが故障しただけという優れものだったが、とうとう今年の猛暑で機器の内部が異常高温となりその影響でコンデンサーがイカれたに違いない。

しまった!日中でもエアコンを入れっぱなしにしておけばよかった。DACの修理代とエアコンの電気代とどちらが安くつか、それは火を見るより明らかだ(笑)。

後悔先に立たずだが、さあ、困った。この機器はとっくの昔に生産完了の状態で、国内のワディアの取扱業者は軒並み「修理は受け付けておりません。」と白旗を掲げている。 デジタル機器はこれだから困る。

とうとう購入先の東京のショップに泣きついて、ようやく〇〇〇〇という修理専門の会社を紹介してくれた。連絡をとったうえでさっそく送付して現在見積額を待っている状態だが、あまりに高額だと修理はしない腹積もりだった。

ところが、折しもこれと同型機のワディア「27ix」がオークションに出品されていたのである。我が家のものは「27ixVer3.0」なので若干の型番の違いがあるが、昨日の9月14日(水)が落札日だったので興味深く見守っていたところ落札価格は「371,000円」。

            

「dCS(英国)の <エルガー プラス> の登場によってワディアのDACは奈落の底に突き落とされた」と、当時酷評されたものだが、老いたりとはいえまだなかなかの人気のようである。我が家でも常に両者を比較試聴しているが、世間が言うほど大きな違いはないと思っている。もちろん長年使ってきたので贔屓目もあるかもしれないが(笑)。

いずれにしても、まさか修理代がそんなにかかることはあるまいと思うので「修理を続行しよう」と、意を強くしたところ。

ちなみに、ワディアのDACはこういうこともあろうかと、3年ほど前に中古で同じ型番のものをスペアとして確保していたので我が家のシステムにはいっさい差し障りなし。心配性がこういう時に役立った。

ヨカッタ!(笑)


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