「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオ談義~「ハンダ付け」~

2010年11月09日 | オーディオ談義

「好事(こうじ)魔多し」という諺がある。広辞苑によると「よいこと、うまくいきそうなことには、とかく邪魔が入りやすい」とあったが、自分の解釈は「とかく目出たいことばかり続くと油断してポッカリ落とし穴に嵌りますよ」と理解していた。

ともあれ、ここ2週間ほどの我が家のオーディオ・システムの改造で信じられないほど音が良くなったのはいいものの、とうとう腰を痛めてしまった。つい張り切りすぎたのが原因。

重いスピーカーを持ち上げたり、羽毛を詰め込むのに5時間ほど連続して同じ屈んだ姿勢を続ければ腰が悲鳴を上げるのも無理はない。

ようやく回復途上に向かいつつあるが、これからは絶対に根(こん)をつめた作業を一気にやらないことを固く心に誓った。

ちょっと”気ぜわし過ぎる”んですよねえ~。

さて、先日の4日(木)、我が家に試聴にお見えになった福岡のKさんとの顛末は前回のブログに記したとおりだが、そのときの会話の中で「ハンダ付け」が話題になった。

オーディオ機器はすべて電気製品といってもいいくらいなので、いろんな部品や機器同士の接続などに「ハンダ付け」は必須のアイテム。

「ハンダ付けによって微小電流をしっかり伝達してやれば、音質も見違えるほど良くなるのは間違いなし」というわけで「ハンダ鏝」と「ハンダ」はオーディオ愛好家にとって絶対に欠かせない存在。

これはたとえばCDプレーヤーとアンプをつなぐときなどに使うお馴染みのピンコードにも当てはまる。

この両端にある金属端子は通常、金メッキが施され肉眼ではツルツルしてしっかりと接触できそうな趣だが顕微鏡で見ると、表面はデコボコだらけで差し込んだときの接触面積は意外にも少ないとのこと。

こういうときも端子をばらして直接、線材にハンダ付けでみっちり接続させてやるのが本当はベストなのだが、汚損による下取り時の価格下落、交換時の不便さなどを考え合わせると、残念ながらハンダ付けというわけにもいかないのが実情。

こういうように音を良くするための究極の手段ともいうべき「ハンダ付け」だが、まったくメーカー任せの完成品ばかり購入していて「ハンダ鏝など握ったこともない」というタイプと、Kさんのように「ハンダ付け」に明け暮れるタイプの二つに分かれるようだ。

自分の場合はアンプは作らない〔作れない!)ものの、当然ハンダ鏝ぐらいは握る。

たとえば、SPユニットとSPコードの接点などは「音の鮮度」がまるで違ってくるので必ずじかに「ハンダ付け」をしている。

誰もが怖がって(?)なかなか裏蓋を開けようとしないタンノイ・ウェストミンスターにしても、容赦なくこじ開けて同軸になっている低域ユニットと高域ユニットにそれぞれSPコードを直接ハンダ付けしている。

もちろん、ネットワークのコイルやコンデンサーもすべて自前で準備してハンダ付けの対象。

しかし、この最強かつ最善の接続方法ともいえる「ハンダ付け」にも弱点があって、Kさんによるとハンダの材質によって経年劣化が早めに起こってひび割れたり剥がれたりする恐れがあるとのことで現在は「KR19」というハンダを使っておられる由。

これはアメリカのNASA(ナサ)の宇宙ロケットにも使用されている逸品だそう。

ちなみに、最先端の科学技術の粋を極めるこの宇宙ロケットにも膨大なハンダの量が使用されていてハンダの材質を改善しただけで(ロケット)の重量が目に見えて減少したなんて話を聞いたことがある。

自分が現在使っているのはワコー・テクニカルの「銅入り銀ハンダSR-4」。

       

結構こだわりの製品だが、オーディオ仲間のMさんによると、一般的なものよりは”くっつき具合”が悪いので敬遠されている。

Kさんご推奨の「KR19」はNASAのロケットに使われるほどなのでいずれ手に入れてみようかと考えているところ。

ちなみに、ネットで検索してみると次のとおり。
             
      

ラベルにちゃんと「NASA航空宇宙産業の必需品」とあって自信の程がうかがえるがちょっと値段の方が・・。


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