「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

愛聴盤紹介コーナー~ブルー・ベルベット~

2007年08月14日 | 愛聴盤紹介コーナー

アメリカン・ポップスのジャンルに入るが、ボビー・ヴィントンという歌手が歌った「ブルー・ベルベット」という曲がある。

「She was blue velvet」とさりげない出だしで始まるこの曲は最近、クルマのCMのバック音楽に使われているのでご存知の向きがあるかもしれない。随分昔の学生時代の頃にアメリカで流行った曲だが、しっとりとした唄い方でいい曲である。ブルーという言葉が入っているのでおそらく感傷的な、それも追憶の歌だろう。

過去のビルボード誌で調べてみると1963年9月21日から10月5日まで第1位を3週間続けており、年間チャートでは第6位というビッグ・ヒット曲である。

自分は当時、黒人のリズム&ブルースにはまっていたのでさほど気に入るほどでもなかったが、先日テレビで流れているのを聴いて実にいい曲だと見直した。やはり年齢とともに嗜好も変わるものらしい。

早速手に入れたいと思い、オークションで調べたところ何とこの曲が入ったCD盤(輸入盤)が8月7日23:17の期限で1枚だけ入札にかけられていた。今のところ入札者は誰もなく、開始価格は1000円。しめしめと思って少し幅を取って1300円で入札。ところが翌8日の朝になって残念なことに誰かが1400円以上で落札していた。

手に入らないと益々欲しくなるのが人間の常で仕方なく、「HMV」のホームページに入り込んで、ボビー・ヴィントンで検索したところずらりと並ぶ外国盤の提示。それが何とオークションに出品されていた同じCD盤がずっと安い1000円以下で販売されていたのには驚いた。送料を含めても「HMV」の方がずっと安上がり。

おそらく落札者も自分が落とした価格よりもネットで新品が安く販売されているとはつゆほども知らなかったに違いない。オークションの場合相手に負けたくないという競争心理が働いてつい妥当な価格を上回るケースがままあるようだ。

オークションの利点は「手に入りにくいものが購入できる」「価格が安い」ことに尽きるがこの場合は価格が安い上に見も知らぬ人間から購入するよりもHMVから購入した方がはるかに安心できるし、新品の方がいいに決まっている。早速、もっといい盤を見つけて購入手続きを取ったがつくづく「オークション=安い」の先入観は落とし穴であると思った。

これから、CD盤の入札に参加する時は「HMV」での販売情報を必ず下調べすることにしたが、とにかく手に入りにくいCD盤が手軽にネットで購入できる便利のいい世の中になったものだ。何といっても輸入盤が国内盤と同じように簡単に手に入るところがいい。

そういえば隣接の大分市で一番大きなCD販売店が最近とうとう店をたたんでしまった。自分のようなネットによる購入者が多くなったせいだろうか。これまで随分利用してきたので何だか申し訳ない気がするが、ネットは最初から割引価格で販売するので市場原理が働くのはやむを得ないところだろう。

おそらく、大分市に限らず地方ではCD販売店(専門店)が廃業もしくは縮小するところが多いのではあるまいか。生き残るためにはネット販売に負けない魅力づくりが必要だろう。

それで思い出したが、大分市の廃業したCD販売店のクラシック販売担当の女性はなかなか魅力的だった。ペルゴレージの
「スターバト・マーテル」(宗教音楽)はありますかと尋ねたところスッと迷いもなく棚からCD盤を取り出してきた凄腕で、細身のすこぶる美人だったが、彼女は今どこでどんな仕事をしているのだろう?

思わず、ブルー・ベルベットの曲のイメージと重なり合ってしまった。なお、注文したCD盤は予想以上に早く8月10日(金)には到着した。

P.S:2007.8.25

「ビルボードナンバー1・ヒット」(1990.9.20音楽の友社)によると、ボビー・ヴィントン本人はこの曲がヒットするとはまったく思わなかったらしい。「たった10分で録ったんだぜ。それに、甘すぎて可愛すぎる。ロック志向のヤングには受けないよ」「悪い結果が出ても知ったこっちゃないよと思っていたよ」


     

 

 



 


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