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晴れて土曜のあさ、ミニトマトの種まき。

ひと晩水に浸した種は、いかにも芽吹きそうに目覚めた感じ。
芽が出るまでは特に、乾燥にきをつける。

他、引っ越しても種をつなげるように
小麦を鉢に植え替えた。
浅草の実家は庭がなく、ずっとベランダと屋上だったから
鉢植えの方が慣れている。もちろん、地植えのほうが
根が深く張って育ちはよい。

屋上のよい所は比較的日当たりがよいこと。
逆に、暑さと乾燥対策が必要で、素焼きの鉢や
セダム(コケのように土表を覆う多年多肉植物。日当たりを好む)
は有用。

庭に生える雑草をことごとくむしったり
除草剤で殲滅させる家も多いが、
それによって土表が乾き、微生物に乏しい死んだ土になるし
風に飛んで大氣や洗濯を汚すなど、害が多い。

伸び茂れる庭の草は、抜かずにハサミで調えるのがよい。
芝のようになって、乾燥や土の流出を防ぎ、
小動物の棲み家にもなり、庭に生態系の循環を生み出す。
ただ、ミントやよもぎなど多年草は、他を叩き出して
独占することがあるので、希まない場合は根ごと抜く。

本当は畑も、雑草や生きものと協生させて
耕す必要のない状態で安定させるのが理想。
小虫や一年草の根が耕し、豊富な生き物や
枯れ草を微生物が分解して、肥料も生む。
何しろ、一般的な畑地に強風が吹くときの
土ぼこりには閉口する。
ひと昔前は、畑のへりに沿って
茶の木を植えて土どめというのもあったが、
基本的に、土表は乾かさないほうがよい。
たとえ耕すにしても、その上を枯れ草で覆う。
自然界では土が乾くのは砂漠化を意味する。

さて、いつ引っ越すと知れないということで
庭をいじりながら片付けていますが、
様々な場面で、石ころを利用しています。
生きものの隠れ家、土どめ、重し、電位差による
電子の引き込み(酸化の抑制)、水の浄化など多機能に
重宝するのですが、もともとここの庭にあった石なので
去るときもこのお庭に置いていきます。
貝がらは連れてく。

次に住む人が、生きもの好きで、願はくば
殺虫剤など撒かずに、自然に生える野の草にも
慈愛を醸す人であることを。
そんな思いを込めて、庭から掘り出して使っている
使いやすい石を並べておく。
生きものの居場所となるよう仕掛けておくので、
庭に無関心で放置でも構いませんが、
かえって園芸にはまって、あらゆる薬剤を駆使する人間だと
ちょっと残念。

我が家の庭に、美しいバラの花をいっぱい咲かせよう!って、
その一点だけに意識が向くと、ちょっと病氣が出れば消毒、
根が芋虫に食われれば殺虫剤、周りの雑草は除草、
肥料もいっぱいやりたくなる、というように視点が狭くなりやすいが、

病氣になるのは原因があるので、なってからその部分にクスリを塗っても、
出た虫をつぶしても、真に清らなるバラは咲かない。
日あたり、土の湿り氣、水はけ、肥料の種類と量と状態、
微量ミネラルを生む微生物の有無、育て主に対する植物の感情
によって素直な反応が出る。
一部(バラ)と全体(庭、町、健康、環境、未来)両方に対する愛を。
一部は全体のために、全体は一部のために、あらまほし。

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