『国家の品格』を書いた藤原正彦氏が、また本を出版されたようです。『国家の品格』は250万部突破したようです。すごいですね。
新しく出版された本のタイトルは『日本人の矜持 九人との対話』(新潮社)です。齋藤孝、曽野綾子、山田太一、五木寛之、ビートたけし、佐藤愛子、阿川弘之ら九人と対話をして、「今の社会、教育、文化、日本の進むべき道を熱く語った」ようですね。
本は読んでないので、内容はわかりませんが、私が注目したのは「矜持」という言葉です。これ、難しいですね。読みと意味がすぐにわかる人はどのぐらいいるのでしょう。
読みかたは「きょうじ」です。(「きんじ」は慣用読み。「矜恃」とも書きます)
意味は「誇り・自負・プライド」です。
日本語の中にも「矜持」という言葉があるのに、最近では、「プライド」をよく遣いますね。
なぜ、この言葉に注目したかというと、韓国語の中に「??(keung-ji)」(「矜持」の韓国語での発音)という言葉があって、それが、「韓国語能力試験」に出ていたからです。「?? ? ??」(誇りを持つ)のように遣います。韓国語でも会話では「自尊心」のほうをよく遣うと思いますが、「韓国語能力試験」に出てくるぐらいだから、日本よりかはよく遣われる言葉ではないかと思ったのです。
日本語と韓国語の中には、同じ単語がたくさんあるのですが、この「矜持」のように、遣われる頻度が違うものがあって、面白いです。例えば、水が流れ落ちているところを日本語では一般的に「滝」といいますが、韓国語では「??」(瀑布)と言います。じゃあ、日本語で「瀑布(ばくふ)」を遣わないかというと、そんなことはないんですね。「瀑布線」という言葉もありますし、規模の大きなものを「・・・瀑布」と言います。
今日は、他言語を勉強することによって、自国語を改めて考える機会も増えるという話をしたかったのです^^