日本語おもしろ発見

日々の生活から

「さようなら」の使い方

2008-06-26 11:38:27 | 日本語に関する疑問
 今日は、大学院のゼミを休ませてもらい、久々のオフです。ここ一か月、本当に忙しいです。

 さて、今日の話題は「さようなら」ですが、挨拶の言葉って意外に難しいんですよね。外国人に教えるときにもどう教えるか迷うときがあります。たとえば、別れの挨拶で「さようなら」がありますが、これは、実は非常に使い方が難しい言葉ですね。

 私は、「さようなら」は一般的にはあまり使わない。せいぜい、高校ぐらいまでで、先生と生徒の間で使う別れの挨拶というふうに教えています。

 先日、エレベーターで小学生と乗り合わせました。私が先に降りるんですが、一瞬、何と言ったらいいのか、迷いました。相手が大人だったら、「お先です」「失礼します」と言うんですが、子ども相手にこの挨拶はおかしい。

 すると、よくできた小学生で、先に「さようなら」と言ってくれました。ああ、そうか。子どもが相手のときは、「さようなら」でいいんだった

 では、大人同士では使わないのか、というとそうではないんですね。昔のドリカムの曲に「SAYONARA」というのがありました。「もう、あなたとは会わない~」と続きます。ラストフレンズでも、宗佑がこの世を去ろうと決めたときに美智留に言った挨拶が「さよなら」でした。私は昼ドラが大好きですで欠かさず見ているんですが、「夢衣花衣」で真帆がみんなの前から姿を消そうと決心したときに、母に言った言葉が「さよなら」でした。

 そうですね。大人が「さようなら」を使うと、なんだか、もう永久に会えない気がします。実際、ラストフレンズでは、美智留は、急いで宗佑のもとに行きますし、夢衣花衣では、母は真帆の様子がおかしいとすぐに気がつきます。

 「さようなら」は、使用場面、使用者によって、その意味合いが変わる不思議な挨拶の言葉です。 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 楽しかった研修旅行 | トップ | 「えん字」って何? »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。