似た(?)言葉、「そうしき」と「そうじき」でコントを作る!
先日、帰国した留学生がまた日本に戻ってきているというので会うことになりました。長年、先生という仕事をしていますが、卒業したり、帰国した学生がまた会いに来てくれるというのは、本当にうれしいことです。先生冥利に尽きるといったところでしょうか。
アメリカ人留学生は、英語を教えに、そしてドイツ人留学生は休みを利用して一ヶ月ほど遊びに来ているということでした。二人とも、大学で授業を受けていたときよりはるかに上手になっていました。日本を離れてもなお、勉強を続けている二人はとても素晴らしいと思いました。上手なのは本人の努力の賜物だと改めて思いました。
アメリカ人留学生は、帰国後、なんとか州大学の付属機関で日本語を教えていたそうです。彼は日本語教師もできるのです。そこで、彼が工夫した教授法について教えてくれました。なんと、「掃除機」と「葬式」の発音が似ていて、覚えにくいので、これをコントにして、学生に教えるというのです。
彼が作ったのとは少し違うかもしれませんが・・・
A「ちょっと、部屋が汚れているじゃない。ちゃんときれいにしてよ」
B「わかったよ。うるさいな。『掃除機』を出すから、あっちに行ってよ。あれ?なかなか出て来ないな。えいっ」
ゴン!
B「あっ。ぶつかっちゃった・・・。あ、死んでる・・。『葬式』を出さないといけないな・・・」
と、まあ、こんな感じでショートストーリーを作って、学生に教えたそうです。実は「掃除機」と「葬式」はアクセントが違うんですが、言葉を覚えるほうが大事ですから・・・。このようなコントは日本的な発想からは絶対に出て来ません。言葉を教えるのにもいろいろなアプローチの仕方があるんだと気づかされました。
現在、福知山で英語を教えているそうですが、彼ならいい先生になるでしょう。がんばってください。ドイツ人留学生の紹介はまたいずれ・・・。
豆知識
漢語の複合語のアクセントについて
前の語が漢字2字以上、または3拍以上<掃除、大阪、新聞など>+後ろの漢語が1拍の語<医、期、器、機、部、市、社など>の場合
普通、前の語の最後の拍まで高いです。
掃除機→ソージキ(ソ低、ージの部分は高、キは低)
大阪市→オーサカシ(オ低、ーサカ高、シ低)