次男の行く大学が決まった。
本命は結局ダメで、滑り止めの中では本人が「行ってもいいかな」という大学だ。
新しい大学で一般的にはあまり名前は知られていない。
しかしビジネス界では別な意味で名前が売れている学校で、就職率も良いらしい。
長男のときもそうだったが、親としては浪人してでも、もう少し上を狙う気概が欲しいところだ。
でも本人がそこで良いと言うなら仕方がない。
まあ学歴偏重も随分緩和されてきたし、超一流企業を目指すのでなければ、あまり大学にこだわる必要もないのかもしれない。
要は、大学で勉強だけでなくどれだけ充実した学生生活を経験するか、なんだと思う。
その点では、長男は親から見て心配で仕方がないのだが・・・。
次男は入学式にスーツで出席するという。
どんなスーツを買ったら良いか分からないから、買いに行くときについて来てくれとのこと。
あの反抗的でヤンキーを気取って、しょっちゅう遅刻して結局高校時代はほとんど最低の成績で、ハンドボールに明け暮れた次男。
やっぱり母親を亡くせば、頼るのは父親しかいないのだろう。
親としては満更でもない気持ちを顔には出さず「しゃ~ね~なぁ、付き合ってやるか」
しかし50を超えたオジサンには、今時の大学生がどんなスーツを着るのかが良く分からん。
別にリクルートスーツじゃないんだから、あまり地味なのもどうかと思う。
でも再来月は妻の一周忌もある。そんなことを店員さんと相談した。
「一着目だから、無地の地味目でいいんじゃないですか?Yシャツとかネクタイでいろいろ調整できますから」
そうだよね、冠婚葬祭も考えればそういうことだね。
結局ほとんど黒に近い濃紺のスーツにした。
Yシャツは明るいブルーのストライプ、ネクタイは同系色のレジメンタルタイ。
家で試着してみるが、高校が学ランだった次男はネクタイが結べない。
教えてやるが、どうも形が決まらない。
「入学式は午後だろう?朝からお父さんは結んでやれないよ。練習しろよ」と話していたら
長男が「俺はその日居るから見てやるよ」
長男は高校時代毎日ネクタイを結んでいた。
う~ん、結局は兄弟、結局は親子。まだまだ3人で力を合わせる必要があるんだな。
妻はどんなにか次男の高校卒業と大学入学、長男の成人式を心配して気にして、そして楽しみにしていたことだろう。
空の上からでもいいから、ぜひ見ていて欲しい。