12月21日(水) 晴
退屈な日々が始まった。ほんとうはこんな時に年賀状を書いてしまえば良いのであるが中々そうはいかない。もうこれは生まれついてからの性分なのですが、自分が気の入らないことは切羽詰まってからでないとできないのです。昔から一夜漬けの〇〇と呼ばれていたからどうしようもない話ですが、今までそれで全て乗り切って来てしまったから慢心が抜けないのかもしれない。良く言えばあまり物事に煩わされることなく、全て気の向くまま自然体でいると言うことかな。
「蟷螂(とうろう)の斧」と言う荘子の寓話がある。蟷螂と言うのはかまきりのことですが、かまきりが腕を斧のように振り上げて大きな車の前に立ち塞がっている。かまきりがいくら汗をかいて奮闘しても大きな車ににはかなわない。すぐに轢かれて殺されてしまう。これは人間のおろかな才知に似ている。いくら自分の才知を誇り権威を振り回していても大宇宙の理にはかなうことができない。神人(自然人)と呼ばれる人はいくら才能があっても、それをかまきりの斧のように振りかざして人と争ったり人を批判することはしない。
もっとも凡人である自分には背伸びして才知を振りかざしてみたいものであるができそうもないことなので、自分の戒めにもならない寓話でした。ただ小賢しい策を弄することはせず自然に任せて我が道を行くことはできるかもしれない。