生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1356 ・ 八代啓代さんたちの「市民の会」が検察審査会に異議申し立て

2012-08-26 06:56:30 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1356(120826)をお届けします。



・八代啓代さんたちの「市民の会」が検察審査会に異議申し立て



 「待ってました」と一声上げたいくらいです。 八代啓代 さんが代表を務

める「市民の会」が8月23日、元東京地検特捜部の田代政弘元検事に

対する最高検の不起訴処分(容疑不十分)に不服があるとして、東京第

一検察審査会に審査を申し立てました。



 小沢一郎氏の裁判で有罪にするための重要な証拠とした、元秘書・石

川知裕衆院議員の捜査報告書が田代氏のでっち上げだったことを本人

自身が「ウソでした」と当の法廷で証言舌にもかかわらず、最高検は6月

27日に「不起訴処分」にしました。



 検察の存立にかかわる重大事件ですが、新聞はその後の報道を抑え、

わずか2か月ほどでこの事件は早くも”風化”の様相です。権力側が狙う

「時の流れによる忘却」であります。問題は大手メディアが、積極的に

「忘却」に加担していることです。



 それだけに、八代さんたちの異議申し立ては貴重な行動です。この

申し手があったお陰で、日本の民主主義、あるいは法治国家としての

形は、かろうじて姿をとどめ得たと言えるのではないでしょうか。日本

で唯一つの行動です。八代さんたちの異議申し立てがあったればこそ、

日本の民主主義を守るとりでが残ることができたと評すべきです。



 それにしても、これだけ事実が明らかにされながら、最高検は「不起

訴」という形で身内の罪を闇にかくしてしまおうとする厚かましさ。法を

守らせる最高検自身が、身内の罪をかばうため、そして自分たちの組

織を守るため、率先して法を破る。法を破って平然としている。



 アメリカの西部開拓時代に、悪代官たちが勝手に法を運用してしたい

放題を重ねた行為と少しも変わりません。しかも、報道がそれに異議を

唱えず、見て見ぬ振りでやり過ごす。これが法治国家・日本の実情です。

つまり、私たち国民、有権者がなめられているのです。「庶民は、時が

経てばすぐ忘れる」と、軽く見られています。



 こうした検察の横暴に対抗する唯一の手段は、私たちが執ように異議

を申し立て、事の真相を明らかにしていくことしかありません。日本の真

の民主主義を確立していくために、執ように闘い続けるほかないと思い

ます。



 東京第一検察審査会の判断を、厳しく見守りましょう。


1355 ・朝日さん、「アメリカは日韓の板挟みではありません」

2012-08-25 06:44:06 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1355(120825)をお届けします。



・朝日さん、「アメリカは日韓の板挟みではありません」



 竹島の領有権をめぐる日韓間の緊迫状態について、朝日新聞が本日

8月25日に掲載した解説は、「アメリカが日韓の板挟みになって困惑し

ており、『何んとかならないものか』と苦り切った様子だ」と伝えました。

ワシントン支局の伊藤宏記者の署名入りです。この解説、事態を表面

だけなぞっているため、結果は全く間違った内容となっています。



 どこが間違っているのか。アメリカは「板挟み」ではなく、アメリカこそが

この領土争いを仕掛けてきた張本人だということを隠す結果になってい

るからです。アメリカの本音は、ずっともめ続けてくれることです。



 現在の日本は、気がつくと、周りをぐるっと「敵」に囲まれています。尖

閣で中国と、竹島で韓国と、北方四島でロシアと、そして北朝鮮とは拉

致問題など多くの懸案をかかえています。日本がアジアの中で孤立す

ることは、67年前の占領以来、アメリカが仕掛けてきた戦略です。



 竹島だけに限ると、サンフランシスコ条約が締結される前、韓国は竹

島を韓国領だと認めてほしいとアメリカに強く働きかけました。この時、

アメリカは明確に拒否したので、アメリカは日本の味方をしてくれたとい

われています。ところがそうではないのです。アメリカの本当の狙いは、

どちらかに決着をつけることを嫌い、いつまでも両国間でもめるようにた

だ「曖昧」にしたままにしておきたかっただけです。



 アメリカが領有権を認めてくれなかったことで、当時の李承晩大統領

は勝手に「李承晩ライン」なるものを引き、領海内に竹島を取り込んで、

昔からそこで漁をしていた漁民を大量にだ捕したりしました。アメリカは

もませるのが目的ですから、当然、ほったらかしでもめるにまかせ続け

ました。



 アメリカは、世界統治の戦略として、「デバイド・アンド・ルール」、つまり

分割統治の手段を多用してきました。日本がアジアの諸国と仲良くでき

ないように、わざと竹島や尖閣、北方領土などの「曖昧領域」を作り、二

国間でもめ続けるように仕向けてきました。これが日本の現代史を貫く

「根幹の原理」です。つまり、もめごとの後ろには常にアメリカの仕掛け

があるわけです。



 ここを抑えない限り、どんな解説もそっぽになります。本日の朝日の解

説もまさにそっぽの解説に堕しています。



 いやむしろ、日本国内には日本人の国籍をもっていながら、日本人の

頭にアメリカの論理回路を刷り込む役割を果たす人間が多くいます。し

かも、自分がアメリカのマインドコントロールにかかっていると自覚せず

に、誘導されている人間が多くいます。それも、優秀とみなされる人間に

多くいるのです。



 朝日の伊藤記者もワシントン支局員をやっているうちに、いつの間に

かアメリカの思考回路があたかももとからの自分自身の思考回路であ

るかのように”洗脳”されているのです。そうできるところがアメリカのソフ

トパワーの凄さであり、不気味さが感じられます。事実、アメリカは後ろ

に隠れたまま、朝日の記者を使って、「アメリカは板挟みで困惑してい

る」振りができています。



 野田首相がオスプレイ配備について、「これは日本がどうこう言える問

題ではない」と明言しましたが、これも「アメリカさまがおっしゃるのだから、

日米安保条約でそう決めたのだから仕方がない」と、対米追随の姿勢を

如実に示したものです。



 アメリカのマインドコントロールは、67年間にわたって深く、深くしみこん

でいます。これから開放されるのは至難のわざです。ちっとやそっとでは、

目が覚めません。かくしてアメリカの属国・日本は、まだまだ続きそうです。

総理大臣からして、対米追随こそを政策遂行の根幹としています。


1354 ・日韓の非難合戦の陰でアメリカが大笑い

2012-08-24 06:33:08 | 日記
おはようございま。

生き生き箕面通信1354(120824)をお届けします。



・日韓の非難合戦の陰でアメリカが大笑い



 韓国大統領の竹島上陸、天皇への謝罪要求、李明博大統領への親書

の返送など、日韓両国間の緊張が一気に先鋭になりました。韓国側には、

子どもじみた仕打ちも見られます。日本側にも、「天皇陛下への侮辱は、

日本への、日本人全体への侮辱である」と息巻く声も聞かれます。



 日韓関係は、冬の時代に入りました。少なくとも現大統領の任期である

今年末までは、関係改善の動きは始められそうにないとあきらめが先に

立っています。日韓が対立しあっても、両国には何のプラスもないどころ

か、損失は計りしれません。



 他方、日韓間が対立状態に陥ったことに手を打って大笑いしているのは、

アメリカでしょう。アメリカは、日中韓の3国が仲良くなることを最も嫌ってお

り、なんとか対立するようにさまざまな仕掛けをしてきました。日本は、尖閣

問題で中国とも角突き合わせる状態です。アメリカにとっては、長年の仕掛

けが一挙に見事に花開き、近年にない大成功です。



 これで日本は、アメリカ海兵隊の重要性、アメリカの抑止力をしみじみ

とありがたく感じ、オスプレイ配備も進むと見ているでしょう。日本のメデ

ィアは、最近、アメリカ海兵隊員が沖縄で日本女性に暴行したことに対

してもほとんど伝えません。現地では大問題になっていますが、アメリカ

への配慮でしょう、本土では見て見ない振りが日本の大手メディアです。



 日本の大手メディアは、日韓、日中のもめごとの後ろで糸を引くアメリ

カの存在についても全く触れません。具体的な証拠を示すことが困難

だからやむを得ない面もあります。しかし、アメリカのCIAをはじめとす

る諜報機関がめまぐるしく動いていることは世界の常識です。それが

あたかも存在しないかような振りをして、ノーテンキでい続けるのが日

本の大手メディアです。67年前からの占領以来、日本のメディアの「ア

メリカさまへの自己規制」は習い性になって、骨身にしみこんでいます。

つまり、メディアを通じての日本人への洗脳(マインドコントロール)は、

いまも自動発動する仕掛けになっています。



 アメリカ自身は、韓国や中国とは個別に仲良くするので、貿易が活発

になり、それが国内の雇用回復にもつながるという大きなメリットがあり

ます。日本が割り込んでくることは、邪魔であり、貿易戦に関する限り、

日本はアメリカにとって”強敵”なのです。



 アメリカは「世界支配」を世界戦略としています。そのためには、中東

地域を抑え、イスラム圏も巻き込むとともに、アジアでもアメリカの存在

感を示し続ける必要があります。アメリカにとって日本は「カネづる」で

あり、操り人形(パペット)です。



 こうした背景を抑えて、日韓、日中の問題を取り上げるのが、メディア

の役割のはずです。日韓に限れば、日本側はあくまでも冷静さを取り

戻すことに最重点を置いた日々の報道が求められます。よも、けしか

らん、やっちまえ、という一見威勢のいいナショナリズムはあおらない

ことです。そのうえでさらに求められるのは、日韓、日中の間に横たわ

る現代史を見直す「歴史教育」に取り組み直す必要があります。「坂の

上の雲」から再評価することが不可欠だと思われます。




1353 ・「脱原発」といいつつ「原発推進」の野田首相

2012-08-23 06:54:57 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1353(120823)をお届けします。



・「脱原発」といいつつ「原発推進」の野田首相



 「長期的には脱原発依存です」とヌケヌケと説明する野田首相。昨日

8月22日に官邸で行われた「反原発デモ代表」との面会では、デモ代表

側が求める「大飯原発再稼働の停止」には、本音で「拒否」し、ゼロ回答

でした。面会後の記者会見で、代表側は「不完全燃焼」「消化不良」と不

満をつのらせ、デモ継続の意向を明らかにしました。



 当初、面会する気などまったくなかった野田首相が一転して面会する

ことにしたのは、官邸前のデモから「ガス抜き」して収束させる狙いでし

た。折りしも、原発比率の討論やパブコメを通じて、日本のエネルギー

政策の根幹を決める時期に重なっていました。そこで、いつまでも官邸

デモをそのままにしておくのはまずいと、思い付きの「面会パフォーマン

ス」を演じて見せたのでした。しかし、デモ側の不満を募らせただけで、

首相側には裏目に出ました。



 今回の「面会」を新聞はどう評価したか。読売の今朝の社説は、見出し

からして「禍根残す面会パフォーマンス」と全否定でした。書き出しから、

「民主党政権の場当たり的な大衆迎合主義(ポピュリズム)を象徴する

出来事といえよう」と、口を極めてののしりました。「反原発団体と面会し

たことは禍根を残したのではないか。反原発デモに一定の理解を示した

と誤解されかねない。首相はこうした対応は今回限りとすべきだ」と、横

柄に決めつけました。



 読売社説は、ウソもありです。脱原発依存を主張する菅直人・前首相を

なじるにあたって、「菅氏も展望なき脱原発路線で再稼働に待ったをかけ、

深刻な電力不足を引き起こした」と、「深刻な電力不足」があたかもすで

に起きたかのように断定調で書きました。ここまで、書き飛ばすと、「与太

社説」というほかありません。



 朝日の社説の見出しは、「開かれた政治の一歩に」でした。面会を、

「これまでの政治の意思決定の仕方や、政治文化を変える可能性を

はらんでいる。評価したい」と、評価しました。こうも指摘しています。

「市民の抗議は、再稼働だけに向けられているわけではない。それら

を決めた意思決定の仕組みと、民意を代表すると想定されている間

接民主主義の機能不全への異議申し立てだ」と、政治の閉塞状況の

核心をつきました。



 そして、「今回のような面会も、一回で終わらせず、次の機会を持つ

べきだ。今度は抗議だけに終わらせず、胸襟を開いた対話と呼べるも

のにしよう。これを、開かれた政治への一歩とすべきである」と、結び

ました。



 どちらの社説が、私たち大衆の心に添ったものでしょうか。どちらか

は、私たちの願いに添うことを「大衆迎合主義(ポピュリズム)」と、け

なしました。失礼な「上から目線」です。



 それにしても野田首相は、都合によって「脱原発」を表明しつつ、現

実には「原発推進」をしゃあしゃあとやってのける。その演技に自分で

陶酔しているかのようなバカ丁寧なモノいいです。野田首相の反国民

性は、明らかに危険水域を超えつつあります。一刻も早く引きずり下ろ

すべきだと強く主張します。


1352 ・「戦争をなくしたい。伝え続ける人がいなければ」と、山本美香さん

2012-08-22 06:50:08 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1352(120822)をお届けします。



・「戦争をなくしたい。伝え続ける人がいなければ」と、山本美香さん



 日本人の女性ジャーナリスト、山本美香さんが8月20日に、シリアの激

戦地アレッポで銃撃戦に巻き込まれ45歳の命を奪われました。山本さん

は「戦争をなくしたい。そのためには現場から現状を伝え続ける人がいな

ければ」と、命がけの取材をしてきました。その烈々たるジャーナリズム

魂に敬意を表するとともに、深い哀悼の意を捧げます。



 「戦争をなくしたい」という強い思いの山本さんは、アフガン、イラク、

チェチェンなど世界の紛争地に飛び込み、とりわけ女性や子どもたち

が犠牲になる現場を伝えてきました。優れた戦場ジャーナリストに贈ら

れる「ボーン・上田記念国際記者賞特別賞」を03年に受賞しています。



 とくに戦争は、弱い立場の人を犠牲にします。それを伝え続けることが

ジャーナリストの使命ですが、その悲惨な現場を知られたくない戦争当

事者は、ジャーナリストを嫌い、自分たちが行っている蛮行が伝えられ

ることを敵視します。今回は、シリア政府軍から狙われたようです。



 第2次大戦後も戦争をずっと継続してきたアメリカは、戦争の悲惨さが

自国民に伝わって厭戦気分が広がらないよう、イラク戦争の時から取材

内容を厳しく規制する従軍エンベット(従軍記者)制を課してきました。つ

まり、アメリカ軍に有利な情報を主とし、アメリカ軍が行った殺戮場面は

掲載禁止するようになりました。



 それを拒否するフリージャーナリストは、危険を承知で最前線におもむ

くのだから、文字通り命がけです。一方、大手のマスメディアは、安全第

一だから最前線には出ず、最も危険な取材はフリージャーナリストと契

約して任せます。大手の企業が下請けを使うようなものです。山本さん

が所属するジャパンプレスは今回も、日本テレビと契約していました。

経費のねん出に苦労するフリージャーナリスト側には、その報酬を取材

経費にあてられるという事情もあります。



 「記者、攻撃対象になる危険」という見出しで、本日8月22日の朝日

新聞朝刊は、「それでも危険を冒して取材をするのはなぜか。虐殺や

人道被害では、現場で記者が取材することが真実にたどりつく限られ

た方法だからだ。それは虐殺を抑止する手だてにもなる。山本さんも

そう信じて現場に向かったのだと思う」というコラムを石合力・中東ア

フリカ総局長の署名入りで2面に掲載しました。



 その朝日新聞も最も危険な最前線に自社の記者は送らず、AFP時

事などの写真を使ってしのぐ方式です。それでも気になるのか、今朝

の紙面でわざわざ、「朝日新聞は危険地域の取材について、本誌記

者に代わってフリージャーナリストに依頼することはない。取材場所や

取材方法を含め、記者を危険地域に派遣するかどうかは独自の判断

で決めている」と33面の末尾に断り書きを入れました。この言い分だと、

朝日は適時判断して危険地域にも積極的に記者を派遣し、真実を伝

えることに努めているように受け取れますが、そんなことは最近数年間

はほとんどなかったのが実態です。朝日新聞の紙面に、アメリカ軍が

行っている虐殺まがいの攻撃などを取材し、掲載しないことが、何より

雄弁に物語っています。



 朝日新聞の記者だった父親はインタビューに答えて、「美香は『戦争ジ

ャーナリスト』ではなく、『ヒューマン・ジャーナリスト』だった」と娘の死を

悼んでいます。美香さんは、「本物のジャーナリスト」と言えるのではな

いでしょうか。