生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1795 ・「法による正義」を自ら投げ捨てた最高裁判決――司法の劣化も極まれり

2013-11-21 21:02:32 | 政治

こんばんは。一泊で出かけていました。
遅ればせながら「箕面通信1795(131121)をお届けします。

・「法による正義」を自ら投げ捨てた最高裁判決――司法の劣化も極まれり

 「違憲状態だが、合憲」というなんとも珍妙な判決を最高裁が出しました。昨日11月20日の「1票の格差」裁判の最高裁判決です。「違憲。選挙は無効」とする判決もあった高裁レベルから明らかに著しく後退しました。いわば不正義をまかり通したのです。「正義を貫けない最高裁」なんて、いりませんよね。社会生活に対し、害こそあれ益はありません。

 安倍政権は、「ホッとした。安堵した」という受け取り方です。というより、安倍政権と馴れ合いの最高裁と言った方がより正確といえます。なにしろ「選挙無効」という判決を出せば、安倍政権は存立の基盤を失い、選挙をやり直すしかなかったはずですから。現状は、違憲状態で選ばれた国会議員による、不正義な政治が進み、そのなかで安倍政権は思いきり暴走しています。

 今回の判決に対し、朝日、読売という二つの新聞の社説はそれぞれどんな評価をしたか。朝日は、最高裁が前回の判決を繰り返したことについて、「最高裁は一歩踏み出して、『違憲』と断じるべきだった」と、真っ向から最高裁判決を批判しました。

 一方、読売は、「『1票の格差』の是正を絶対視せず、地域事情に配慮する必要性を認めたのは、現実的かつ極めて妥当な判断である」と、とんでもない大甘な評価をしてみせました。読売は、最高裁が自らの役割を放棄したかのような”でたらめ判決”に目をつぶり、ひたすら現状追認するだけの社説でした。つまり、ジャーナリズムの使命を放棄した言論でした。

 司法が正常に機能せず、ジャーナリズムもその役割を十分に果たせない日本。民主主義は名ばかりで、実のないものになってしまいました。どこかの国を笑うことはできません。

 そのうえ、特定秘密保護法案は、維新も修正協議で合意がなされたと報じられており、今国会での成立がますます確実視される事態です。

 *何人かの方から、ボクの誕生日にメッセージをいただき、大変ありがたく思っております。だけど、もう74歳になりましたし、この「箕面通信」もそろそろ引退の潮時かとも考えています。ただ、温かい励ましをいただいたこともあり、当面はもう少し続けさせていただつもりです。